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2004年10月31日

フリッカー式 −鏡公彦にうってつけの殺人

フリッカー式佐藤友哉著『フリッカー式 −鏡公彦にうってつけの殺人』を読了。『クリスマス・テロル』で懲りているんだから読まなければいいんだけれど、こちらの方が面白いというネット上のレビューや、メフィスト賞でも話題になったということでつい読んでしまった。途中、何度か止めかけたが後半は僕のようなミーハーな野郎でも楽しめる範囲で引っ張っていってくれた。

ストーリー、物語の構成、キャラクターは嫌いじゃない。むしろ好きな方かもしれない。ただ、文章の端々に挟まれる「ツッコミ」と「比喩」が僕の読書意欲をことごとく減退させた。服だったら「ヒステリックグラマー」とか「エイプ」、音楽だったら「ミッシェル(・ガン・エレファント)」「ギターウルフ」「プリスクール」、「キングクリムゾン」に「クラフトワーク」。何なんだろう? 比喩じゃないのかな。自分はこういうあたりを知ってますよ、ってことなんでしょうかね。でも薄いですよね。とっても。ここで思い出した。

大塚英志は「世界が、もし、『舞城王太郎』な村だったら。」で舞城王太郎が文中で用いる固有名について、以下のように書いている。

「映画に関する固有名詞の言及は多少、詳しいが、TSUTAYAの棚のオススメを借りていけばほぼ理解可能なもので、おたく的な文脈を構成していない。同様に引用される小説群はジュンク堂池袋でなくて、ブックオフの100円コーナーというニュアンスだ。」

ちなみに佐藤友哉の書く音楽やファッションの固有名詞も、TSUTAYAに並んでいる程度の洋楽の知識(しかもPOP付きのヤツ)と『ホットドッグ・プレス』(休刊したけど…)で事足りる程度のものでしかない。にも関わらず、佐藤友哉については絶賛するんだな。不思議。結局人間って、生理的な好き、嫌い以外の判断材料なんてものは、そもそも持ち合わせていない気がする。

Posted by Syun Osawa at 17:16

「自己責任」というシャットアウト

香田君が死んだらしい。そりゃ自己責任だけどさ。だからといって植村直己は崇められ、香田君がバカ扱いされる道理なんてないわけで。民族意識のない人間が自分の生活からシャットアウトしているだけの言葉を、いい歳したオヤジが言うなよ。

Posted by Syun Osawa at 17:11

2004年10月30日

勝谷誠彦という男

島田紳助が勝谷誠彦のマネージャーに暴行を働いたということが世間を騒がせているが、言論人・勝谷誠彦は スルーすること を決めたようだ。こいうところで「人」ってのは出るなぁ、とつくづく思う。イラクのことは語れるけれど、自分の目の前の問題は語れない。世間ではこういう人のことを「ヘタレ」というんだっけ? もっともこれは右翼、左翼を問わない話だけれど。

Posted by Syun Osawa at 23:38

アリオン

アリオン『アリオン』(原作・監督、安彦良和)を観賞。小学生の時に劇場で見て以来だったというのに、けっこう細部まで憶えていたことに驚いた。実に素敵な作品だと思う。『クラッシャー・ジョウ』と『アリオン』は僕の幼少のアニメ体験の中で、欠かすことのできない作品だということを改めて知らされた。

ライトノベル雑誌『ファウスト』なんかで活躍する若い小説家は、よく人間を「人形」という風に表現する。しかし『アリオン』の中ではまだ真っ直ぐだ。明快にこんな台詞を吐く。

「人は誰だって土くれでできた人形じゃない。自分自身も他の人も、そう簡単に思い通りにはならないのさ。」

どうしようもない主人公(アムロとか安彦さんの主人公に多いけど…)に周りの人は手厳しい。こんな説教もくらう。

「強いられ、欺(あざむ)かれつつも人は生きていき、まことの己(おのれ)になってゆく。ならばこそ強くなれアリオン! もっともっと強くなれ!」

そんなアリオンが出した答えはこれ。

「レスフィーナは僕の妹だ。でも大好きなんだ! 僕はオリンポスへ行く。みんな僕と一緒に行こうと思うものはついてきてくれ!…(中略)…僕はレスフィーナのために戦うんだ! 本当にそれだけなんだ!」

「それだけなのかよ!」と、その当時は突っ込まなかった。僕も「おおっ!」っていう気持ちになったし、レスフィーナが大好きになった。その感覚は今も少し残っていた。ギリギリの感じが本当に素晴らしい作品だと思う。漫画と比べる人がいるが、それは『ナウシカ』を比べるのと同じで、僕自身はあまり意味のないことのように感じる。

Posted by Syun Osawa at 22:51

2004年10月27日

Eminem's Mosh

アニメのツボをおさえてます

FLASHで作ったようなヘタウマな2Dアニメと、モーションキャプチャー系のセル風シェード3Dが混在しています。ゲーム的な写実性を伴う3Dの背景、空には実写のヘリ。そしてエミネム。アニメのジャンル分けをぶち壊してます。先日読んだ『comic 新現実』でみなもと太郎が語っていた『ホモホモ7』のように概念そのものを壊すエネルギー。カッコイイです。

Posted by Syun Osawa at 20:26

2004年10月26日

comic新現実 vol.1

コミック新現実 vol.1新創刊の漫画雑誌『comic新現実 vol.1』を読了。「何でまた?」との声が大半だろうが、大塚英志が編集長をつとめる『新現実』が『エース特濃』の部数を上回ったために実現した企画らしい。

漫画雑誌としては正直、微妙。漫画部分は微妙なんだけれど、「かがみあきらとその時代」「安彦良和×大塚英志」「みなもと太郎×大塚英志」などの読み物はかなり面白かった。本家の『新現実』よりも漫画やアニメに主眼が置かれていて明快、心地いい。漫画はいらないから読み物だけ、500円くらいで売ってくれれば嬉しいんだけれど。

残念なこともあった。大塚英志と安彦良和の対談での大塚の発言。共産党を推すなら推すでいいけれど、潔さがない。共産党の改名はするべきでないと共産党支持者に気を使いつつ、だけど自分は保守の左で、橋本派に近いなどと言う。反戦運動などは「仕方なく」やっていて、でも何もしないよりはいいと。何だかなぁ。選択肢が共産党しかないって、だったら新党作りますって言ってよ。その方が一万倍支持できる。考え方はわりと大塚英志に近いけれど、安彦良和の発言の方が心に残るし、人間的には小林よしのりの方に愛着が湧く。

同書の最後に、大澤信亮が小林よしのりとヒトラーを重ねて論じていた。何が言いたいのかサッパリわからなかった。よーするに、小林よしのりはヒトラーとダブるから動員されるなよって事なんだろうか。「俺は別にステロタイプでこんなことを言ってんじゃないよ」的な防御壁を築きながら、僕の生活とは程遠い場所からわかったようなわからんような話が展開される。そもそもあんたのいう「左」って何だ? 保阪正康の「まぼろしのアナーキストたち」の骨太のレポートに感銘を受けたあとに、「小林よしのりのマイン・カンプ」ときたもんだから。きどりやがってとガッカリした。次号からは立ち読みだな。

Posted by Syun Osawa at 22:19

2004年10月24日

アニメーションの宝箱

アニメーションの宝箱五味洋子著『アニメーションの宝箱』を読了。1914年から2003年までに公開されたアニメーション作品を、国内外を問わず取り上げ論じている。作品の選び方は一見するとアート系と捉えられるかもしれないけれど、ザックリ言ってしまえば間違いなくジブリ系。森康二、大塚康生、高畑勲、宮崎駿あたりのバイアス(考え方などが他の影響を受けてかたよること)がかかりまくっている。そしてそんな視点が文句なく素敵。

ただ残念なことにアニメーションの入門書、手引書といった類の本ではない。僕の不勉強が原因なのだが、本書で取り上げられている作品の半分も見ることができていないため、見ていない作品の評論は当たり前のごとく実感がない。くそぅ、と思いながら一気に読み伏せた。実感はないが、著者のアニメに対するラブがとってもよく伝わった愛すべき本。資料としても最適。

もっとたくさんアニメを見ないといかんなぁ。

Posted by Syun Osawa at 14:36

2004年10月23日

このひと言…

NHK『土曜インタビュー2004 にっぽん』にモブ・ノリオ氏が出演。近所に住んでいた正ちゃんに似ていて驚いた。アナウンサーによる「よーするに自分探し」的なオチの付け方に、そうじゃないと楔(くさび)を打ちつけながら、的確にこう言っていた。

「僕ね、つきつめていくと働きたくないんですよ」

よくわかる。

Posted by Syun Osawa at 21:31

2004年10月22日

わいせつコミック裁判

わいせつコミック裁判長岡義幸著『わいせつコミック裁判』を読了。争点はわいせつか、わいせつでないか。もしもビューティー・ヘア著『蜜月』がわいせつ物であったならばそれは以下の条文に違反するのだそうだ。

【第175条(わいせつ物頒布等)】
わいせつな文書、図画その他の物を頒布し、販売し、又は公然と陳列した者は、二年以下の懲役又は二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処する。販売の目的でこれらの物を所持した者も、同様とする。

詳しい話は まとめサイト を読めばわかる。ポイントは二つ。「『蜜月』がわいせつ物なのかどうか」と「刑法で言うところの『わいせつ物』を特定した取り締まりは、そもそも憲法の定めるところの『表現の自由』に反するのではないか」ということ。僕は後者以外に本質があるとは思えない。

しかし現実的な争いは前者で展開されているため、裁判所で展開される検事と証人の「わいせつだと思いませんか?」「思いません」といったやりとりが実に滑稽に映る。「いやらしいこと。みだらなこと。また、そのさま。」という日本語の意味に照らせばそりゃ間違いなく猥褻だし、法が定める「いたずらに性欲を興奮・刺激させ、普通人の正常な羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反すること。」という定義に照らせば別にわいせつではないということになる。それらを全部ひっくるめて、「わいせつ物」であることを被告に認めさせようとし、裁判所もわいせつのこれといった基準を示さないままに有罪にしている。実に不思議な話だ。

ちなみにこの本は道出版から発売されている。なぜ道出版なのかと不思議に思っていたが、道出版という会社は『蜜月』の販売元の松文館の社長が作った出版社だそうな(妻が代表取締役)。詳細は不明だが自称右翼に殺害された石井紘基氏の本を出版するにあたって、エロ漫画の出版社からじゃマズイだろうということで作られた出版社らしい。この事件の発端(息子が『蜜月』を読んでいるのを見つけた父親が、平沢勝栄の事務所に投書し、それが警視庁に流れた)を考えると、何とも不思議な脈だと思う。

Posted by Syun Osawa at 23:43

2004年10月20日

着ムービー用アニメテスト

ゆるダンス(テスト)

キャラクター物をどうこう考える前にやりたかった、ゆるいダンスアニメで着ムービーを製作中。しばらく思考停止していたので、一気に作りきる方向で。…何だコレ?

Posted by Syun Osawa at 01:44

2004年10月19日

ウィンダリア

ウィンダリア『ウインダリア』(監督:湯山邦彦)を観賞。憶えていたのは美しい背景と幽霊船。この作品を初めて見たのは小学生の頃だったので、もちろんいのまたむつみが作画監督をしていたことも知らなかった。でも今でもこの作品のことを何となく憶えているのは、ただ美しいウインダリアの木と背景、水の描写、そして幽霊船が複線としてありつつのラストがあったからだ。

とにかく背景が美しい。ウインダリアの木がいい。水の描写もいろいろなアイデアが生かされていると思う。『ラピュタ』に登場する水に沈んだ都市ほど深遠ではないものの、街の中を流れる水には作品全体を支配するだけの力があった。いのまたむつみのキャラはただただ80年代。

今見ると、物語が大きく展開していくわりにはサラッと終わっているし、釈然としない部分もかなり多く残る。でもラストは胸に来た。脚本が素晴らしいとは少しも思わなかったのに胸に来た。懐かしさからなのか、物語に感動していたからかはわからない。でも好きな作品。

Posted by Syun Osawa at 23:01

2004年10月15日

気合いって大事

RUNNING AWAY by Sebastien LABAN

気合いって大事ですね。制作期間10ヶ月。カメラワーク頑張ってます。光の演出効果にもこだわりがあります。このクオリティの作品には、しかるべき団体が声優(ノンプロでいいので)をつけてあげるべきですね。

Vertigo by U2 with iPod

もうね、掛け値なしにカッコイイです。ちっとも日本に来やしねぇけど。このCMのアニメーションというのは、ブルーシートで人間の背景だけを抜く技法を反転させて加工しているのでしょうか。それとも色調をいじってるだけなのかな。何にしてもカッコイイ。センスがいい。嫌になる。

Posted by Syun Osawa at 22:56

戦争写真家 ロバート・キャパ

戦争写真家 ロバート・キャパ加藤哲郎著『戦争写真家 ロバート・キャパ』を読了。いつ買ったのか憶えてない。別にキャパが好きだったわけでもなく、ただ誰かに「好きな写真家は?」と聞かれたら「キャパ」と答えておけばいいだろうという程度の認識。沢木耕太郎の訳本も『ちょっとピンぼけ』も読んでいない。

なんでも今年はキャパの没後50年だそうで、ネットで調べたらいろいろな本が発売されているようだ。この本はというと、長く編集者をやっていた著者が、平々凡々と平和な日本で暮らしてきた自分の人生をひとまず横に置いて、キャパの巡った国々を順番に旅行しながら、写真を撮りつつキャパの半生をまとめているという自費出版のような本。冒頭で、自衛隊のイラク派兵により日本人は初めて戦争写真に直面したというような事を書いているが、オッサンの戯言で悲哀を感じる。

本書の中で「リアリズム」という言葉がよく登場する。わかったようなわからないような言葉だ。そういう言葉でキャパを論じることで、自分の心を補完しているようにも映る。「戦争というものを感傷的にではなく、リアリズムとして考えるよい機会」とか書いてるけれど…結局、不肖宮嶋が言うように「戦場に行って写真を撮るのが好き」でいいし、そんなキャパが好き。でいいように思う。ウソがなくて。

Posted by Syun Osawa at 00:42

2004年10月13日

アニメと漫画のまとめ本

アニメーションの宝箱』がようやく届いた。事前注文していたのに、発売日からこんなに遅れてくるとは失礼な話やで、ホンマ。でも全頁フルカラー&コート紙の質も悪くないので許す。ただあまりに遅いので『コミック新現実』も買ってしまった。まだ読んでないけど、5月のイベント で語ってた内容をそのまま本にしたって感じやなぁ。大塚氏ってもう完全に自己総括に入ってる。それはかつて森高千里がアイドルの終着点として高等に論じられ、見事にアイドルブームが幕を閉じたあの状況が被りよる。そんな中、TSUTAYAが半額セールをやってたので『ウィンダリア』を借りた。なつかしー。

Posted by Syun Osawa at 21:15

2004年10月12日

ElectronicScene.comが完全復活☆

ElectronicScene.comがユーザー登録を再開☆

最も愛聴していたミュージック・アーカイヴ(mp3.comみたいなヤツです)である「ElectronicScene.com」が登録を再開したようです。急激なサーバーの負荷のため、これまではオーディエンス(ダウンロードする人たち)の登録も制限されていました。

ここも他のアーカイヴと同様に有象無象ではあるのですが、なぜかどの楽曲が素晴らしく感じられるのですねぇ。とくにBBCラジオの新人発掘チャートで1位になった Goldlust をはじめ、「Dream Catcher」で大ファンになった stereofectAtmanred01 の「Short Story Of Us (red01 Disco Mix)」なんかが大好きです。

Posted by Syun Osawa at 22:11

2004年10月11日

日刊情報紙「ストレイ・ドッグ」

東京アウトローズ と袂を分けたフリージャーナリスト・山岡俊介氏が「ストレイ・ドッグ」というブログをスタートしている。この件について、東京アウトローズ68号の編集後記では

 本誌編集長を辞任した山岡俊介氏が、日刊情報紙「ストレイ・ドッグ」http://straydog.way-nifty.com/をインターネットで再開しました。山岡氏によると、「ストレイ・ドッグ」の意味は野良犬で、 買い主(権力者)の言いなりにならず、エサ(本当に告発に値するネタ)を求め、日夜、駆けづり回る、取材者の基本精神の象徴だということです。
 本誌とは別の道を行くことになった山岡氏ですが、今後の同氏の活躍を期待するとともに、本誌「東京アウトローズ」も更なる奮闘をしていきたいと思います。

と紹介しており、ケンカ別れというこでもないようだ。しかしながら、「ストレイ・ドッグ」という名前は、こちらのブログ ともやや被っており、みんな「犬」が好きだなぁと、しみじみ思ったり思わなかったり。

Posted by Syun Osawa at 23:19

2004年10月10日

『クロック城』殺人事件

『クロック城』殺人事件北山猛邦著『「クロック城」殺人事件』を読了。どこでやめようか考えているうちに読み終えてしまった。SEEMの殺し屋が「東錠」と名乗った瞬間が最も本を閉じる両手に力が入った。が、読んだ。ファンタジー&ミステリーの一粒で二度おいしい本…なのだろうか?

筆者は本書の中で「まったく予想もしていなかった移動手段だ。」と書いていたが、波田陽区的に言うならば「みんな最初に、それ思ってましたから! 残念!」って感じ。どちらかというと、時間軸をメインにしたトリック(それぞれの時計が10分ずつ前後していることを利用した、現在の認識のズレからくるような…)を期待していただけに、ガクッときてしまった。

物語の舞台は世界の終わりが近づく世紀末で、警察も機能してないような状況。そんなときに森の中の屋敷で二人が死んでもあまり深刻な印象をうけないし、そんな状況下で世界を左右するような大物たちが二人の死に対して子供だましのトリックを論理的に考察しあうのは滑稽に見える。科学的な部分(トリック)と非科学的な部分(幽霊)が普通に混在していてるのも謎だ。しかしそこはミステリーファンには受け入れられる部分かもしれない。でも僕はダメかな。基本ダメなんだけれど、深騎と菜美の関係、特に菜美のエピソードはかなり好きだった。

Posted by Syun Osawa at 14:29

パラ☆アニにBEMODが参加

電話が断線している間に、au携帯サイト「パラ☆アニ」がオープンしておりました。BEMODの作品も動画も配信させてもらっております。活動漫画館や地獄変.comといった御大に混じって何とも嬉しいかぎりですね。何でも着ムービーというらしいですが、僕はそれをよくわかってませんでした。着信のときに表示されるムービーだということが最近わかってきましたので、それっぽい「メール受信中」という作品を新たに作っております。

携帯からのアクセス専用 http://pa.waa.jp/para/
[ezTOP]→[画像・キャラクター]→[アニメ・コミック]

Posted by Syun Osawa at 11:59

電話回線があぼーん

木曜日からインターネットに繋がらなくなった。これはあの赤いTシャツの街頭販売員が哀愁を誘うプロバイダのせいに違いないと、決して繋がることのないサポート電話番号に電話かけ続けていた。けっきょく原因は電話の断線だった。NTTの業者の人に修理してもらう。4日ぶりにネットに繋がった。壊されたのか、壊れたのか。謎は深まるばかり。

Posted by Syun Osawa at 11:55

2004年10月05日

熊の場所

熊の場所舞城王太郎の短編集『熊の場所』を読了。本書のタイトルにもなっている「熊の場所」が一番楽しめて、「バット男」は設定だけ共感があった。「ピコーン!」はタイトルだけ。

不思議なことになぜか笑い飯がダブる。島田伸介がM-1グランプリで笑い飯について次のようなことを言っていた。
「正統派の漫才を散々にみたあとに見たら、めちゃめちゃ面白い」だっけ?
的なことを言って絶賛していたが、僕の中ではアレに近い。そして僕は笑い飯が大好きだ。島田伸介は同時にこんなことも言っていた。
「風呂が沸いたと思って入ったら、まだ湧いてなかった。」
「ピコーン」はそんな印象。文体がうんぬんとかはどーでもよくて、ハマるかハマらないか。読むときの気分かもしれないし、理由は不明。「熊の場所」が普通に楽しめて、「バット男」はバット男の哀愁的キャラ設定のみ。「ピコーン」はタイトルだけハマった。

もう数冊読んだら、大塚英志の「世界が、もし、『舞城王太郎』な村だったら」を逆に考える必要があると思う。

Posted by Syun Osawa at 22:11

『巌流島』がブロ番ガイドに!

『巌流島』がブロ番ガイドに紹介されました

巌流島

ルンパロさんの『FULL THROTTLE+』と並べてもらい光栄です。shockwave award 2002 で落選して以来、ようやく日の目を見ることができましたw

Posted by Syun Osawa at 02:13

平和主義とミニマリズム

『ニュース23』に細野、坂本、高橋の三人がHuman Audio Spongeとして出演していた。彼らは平和主義者だと思う。なぜなら彼らはミニマルを享受し楽しむことできるからだ。怠惰な日常のループの中に美しさを見つけることのできる者とそうでない者。少なくとも筑紫哲也はミニマルを享受できる者ではない。そんなフリはしているけれど。

先日、共産党員と話す機会があった。彼は「人生は短いぞ」と僕にアドバイスし、悲観的な時代感と反戦への思いを語ってみせた。彼は本当に平和主義者だろうか? 平和を訴えるという行為で何とか自分のアイデンティティを確立させているように見えてならない。憲法九条改正に力を注ぐ者たちもまたしかりだ。みんな忙しく生きている。もしかして、ミニマルを楽しめる人ってほとんどいないんじゃないのって、最近思う。

Posted by Syun Osawa at 00:49

2004年10月04日

男のデザイン

男のデザイン

部屋を掃除していたらおびただしい数のネームが出てきた。ネームというのは、よーするに落書きのことなんですけれども、昔は男のイメージを漠然と考えていたこともあったっけ。

Posted by Syun Osawa at 23:43

2004年10月03日

日本のsceneに新たなる刺客登場

刺客と言っても資生堂を怒らせた波田陽区ではありません。scene系、ないしはオンライン系の電子音楽紹介サイト ACOWO なんてサイトがあったようです。最近scene関係を全然追っていなかったので、まったく気付きませんでした。

tracker research centralFORM@ RECORDStracker scene japanVORCなど、地下を這うように脈々と生き続ける巨大な電子音楽世界。電脳音楽人はそれを「scene」と呼びます。

コンピューターとインターネットが生み出したこの音楽世界は、ORANGE RANGEの対極に位置し、もっとも先鋭的で、かつ予測不能。そして耳障りのいい作品ばかりでもない。音楽雑誌で語られることはないので、その評価は自分の耳に頼るしかありません。だからいいのです。手付かずだから素晴らしいのです。

きっかけは、Paul Keeley の『 Slick & Slim 』でした。

Posted by Syun Osawa at 23:07

東京アウトローズに異変?

メールマガジン『東京アウトローズ』の山岡俊介氏が編集長を辞任したそうな。山岡氏は武富士問題を暴いて時の人となったジャーナリスト。田中宇氏の『国際ニュース解説』、野田敬生氏の『ESPIO』と並んで愛読していたメールマガジンだけに、その動向が気にかかる。早い話がケンカ別れ?

Posted by Syun Osawa at 22:12

2004年10月02日

『昭和史七つの謎』と新海誠

昭和史七つの謎保阪正康氏の『昭和史七つの謎』を読了。いつ、どんな衝動でこの本を買ったのかわからなかったのだが、表紙をめくると扉に保坂氏のサインがあった。たぶんこれかも。あと梅田の紀伊國屋で同書が1万冊売れたという記事が新文化に出ていたこともかすかに記憶している。

最近、『20世紀世界の記録』というドキュメンタリービデオを順を追ってみている。不謹慎な言い方だが、戦前から戦後まもなくの時代はとっても激しく移り変わっていて興味深い。当時はインターネットもないので誰も世界を俯瞰できないし、みんなが個々のイデオロギーを持ち出し、それらがガチンコでぶつかり合っている。ヒトラーやスターリンのアジ演説はブッシュやケリーの比ではない。『昭和史七つの謎』も僕のそういう不謹慎な欲求を満たしてくれる興味深い本だった。

その中でも、アニメに関連する面白い話があったので紹介したい。第4話「〈東日本社会主義人民共和国〉は、誕生しえたか?」である。内容は、敗戦後の日本がもしもアメリカの単独統治ではなく、ソ連との分割統治であったならば(実際にそうなる可能性はあった)、北海道に社会主義の国ができていたか? というもの。

「日本が分割統治された、もうひとつの戦後の世界―」

そう。新海誠氏の新作『雲のむこう、約束の場所』である。ネタ元は別にこの本によらなくても、どこにでも流布している仮説なのだが、同書を読んで『雲のむこう〜』にこの世界観を盛り込んだのは誰なのだろう? という疑問がふと浮かんだ。もちろん新海誠氏に他ならない。しかし「キミとボク」との間を分断するためにだけ用意された世界観があまりにも玄人っぽくてきな臭い。個人的には『「ほしのこえ」を聴け』という本を新海氏と出している漫画原作者、大塚英志あたりが怪しいと睨んでいるがどうだろうか? もちろん的外れな推測に過ぎない。いずれにせよロマンチックな設定ではある。

Posted by Syun Osawa at 23:21

2004年10月01日

零崎双識の人間試験

零崎双識の人間試験「ここから先は関係者以外立ち入り禁止です」と言われた感じがした。西尾維新の『零崎双識の人間試験』を読了。

 不愉快なまでの世名言。
 不愉快なまでの絶対感。
 不愉快なまでの大矛盾。

…みたいな。J-RAPのように、あくまでも日本発のヒップホップスタイルのように、言葉が横へ滑っていく。山田広野の活弁を聴くような感覚で、西尾氏が作り出す世界観をひたすらに説明されているような気分になった。でもそこが快感というような感じもする。うーむ。文章から想像する絵と、本に描かれているイラストが自分の中でマッチしていなくて戸惑った。これを世間では世代間ギャップというのかもしれない。

この本はあくまで説明書で、ここから派生する物語に何かがあるのかな。うーむ。とにかく立ち入り禁止で、関係者以外は入れないって事なのだから、僕みたいなモンはそそくさと退散しませう。

Posted by Syun Osawa at 01:24