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2005年05月28日

週刊アニメ雑感 2005.05.28

できないことが多い。そしてそれを克服する力がない。…なんて悟ってしまった時が一番困る…。そんなやりきれないストレスを解消してくれる才能を持つアイドル、それが 中川翔子 だ。

いつしか 漫画連載 が始まってる。才能って恐い。

角色RPG 第一集

(flash/34.9mb) web
by ITS CARTOON

衝撃! B&Tの新作予告動画も衝撃的でしたが、こちらもそれと双璧をなすくらいの衝撃作。エピソード1「佛手砂漠」で主人公の一人が天空から落ちてくるところや、敵への攻撃がそれて砂漠から突き出た佛手がズズンと倒れるところなどはアニメーションの醍醐味が遺憾なく発揮されている。また水のアニメーションなど細かなところで非常に丁寧でなめらかな動きを表現しており、作品に対する気合いの入り方にちょっと凹んだ。FLASHアニメはまだ先があるのか。いやはや。

基本は日本のアニメとオンライン系のRPGをミックスしたような物語なんで、その時点で客を選ぶと思う(それ以前に僕は中国語がわからないので、3割くらいしか内容を把握してない;;)。内容的な好き嫌いは別として、僕などはFLASHというチープなWEBツールでこんな作品を作ってしまう彼らに、何よりまず「LOVE」を送りたい。「中国LOVE」である。

ちなみに最後のクレジットで監督というところに「林℃」の名前を発見。林℃といえばFLASHアニメの名作『 yellow 』の作者である。そのほか『 心非所属 』という怪物作を作った歪馬秀なんかも参加してるし…。日本で言えば、青池&ポエ山&森野で一つの作品を作るみたいなもんかな? FLASH界は西(ITS CARTOON)も東(Ninjai Gang)も凄いことが起こってるみたい。

黒天使 予告編

(flash/mb) web
by ITS CARTOON

ITS CARTOON の新作予告動画。いやぁ、ビビッた。中国のFLASHはまだまだ進化論の系譜にのって活発な伸びをみせているらしい。本作も個人製作のアニメ作家に向けてではなく、プロダクションI.Gとかマッドハウスに対して挑戦状を送ってるかのような志の高さが感じられる。ただ同掲示板の寸評を見ると、残酷表現だけによった本作の予告編は評価が低いようだ。自分自身の場合もFLASHでアニメを作る技術ばかりに目がいっているので耳が痛いところ。

Krapooyo

(avi/04:58s/12.8mb) web
by Yannick Puig

『Dr.スランプ』に出てくる宇宙人を思い出した。どんどん進化する不思議な生き物のワンエピソードを丁寧に描いたショートショート。蝶を食べたときのニヤッという不適な笑いがなんとも言えない味を出している。

スパイシー・バーガー、と言うよりも

(wmv/01:00s) web

パリス・ヒルトンの水着が拝めてしまうナイスなCM。アメリカって年齢制限がどーのこうのやってるくせに、なんでハンバーガーの宣伝でコレが出てくるんだろうか? 頭の構造は絶対にグローバルスタンダードじゃないよな。で、FOXNEWSの反応 はこんな感じ。日本の女性もこういうところを真似して欲しい。

ビン坊の海賊退治 Swim or Sink

by ディブ・フライシャー/1932年

「ベティ・ブープ」シリーズより。海賊もベティが好き。ベティのキャラは相変わらず突出してエロい。しかも先天的な明るさがあって、いつでもどこでもベティなのね。ただそれはモテてるというよりも、海賊なんかはベティを犯そうしてたりするわけで、それが「エロい」くらいに留まって見てられるんだから不思議。

Posted by Syun Osawa at 21:13

2005年05月27日

魍魎戦記摩陀羅(MADARA) 転生編

大塚英志/角川書店/漫画

魍魎戦記摩陀羅 転生編マダラを読んだのって、中学生のときに友達の家で読んだ『MADARA 壱』シリーズ以来かも。当然のごとくこの短い短編集だけでは、何のことだかよくわからん。

この本のエピソードは108回転生を繰り返すマダラの物語の最後の章であり、最初と最後だけ読むのもいいかなぁと思って手に取っみた。読み切りの繋ぎ合わせ(よーするに短編集)でありながら、それぞれが読み切れず、本編の前段と世界観の設定だけでこの本は終わっている。「なじゃこりゃ?」と思って、ネットで調べてみると、『僕は天使の羽根を踏まない』という小説がこの転生編の正当な終わりなんだそうな(この本って昔、書店で平積みされてたけど、そういう本だったんだ…)。

こういうスピンオフ(とは言わないかな?)の連鎖的な漫画というのは、『ファイブスター・ストーリーズ』しか読んでないし、しかもそれだって中学のとき。『MADARA 壱』に凄くハマったのに、『弐』は途中で投げてしまった事を考えると、メディアミックスを舞台とした多角的な楽しみ方とか、僕はあんまり好きじゃないのかも。思い出としては『MADARA』は『MADARA 壱』で良かったんだな。きっと。あと、田島昭宇の絵もずいぶん変遷してる。時代を感じる。

この本だけで言うと、「MADARA 青」のプロローグの砂漠でカオスが行き倒れするシーンが好きだった。骸骨と話すシーンは何かの映画のパクリなのかな?

魍魎戦記摩陀羅(MADARA) 転生編
『魍魎戦記摩陀羅 転生編』田島昭宇/角川書店

Posted by Syun Osawa at 09:55

2005年05月25日

-Nの第三弾、LODが新譜をリリース!

[mn003] lod - taskenti ep

lod - taskenti epACOWO 経由でLODが参加している「 Electroide EP 」などをチェックしている人なら、LODの新譜が-Nから出ることを嬉しく思うことでしょう。暖かさを秘めたミニマルトラックは僕も大好きなので、とても嬉しい成果です。

本作品では、シンプルなリズムトラックの上をノイズが這い回り、それらが細かな網目のように全体を覆っています。そして、そのザラッとした感触を手の甲で感じながらゆっくりと起伏を辿っていくと、時よりスルッと優しい感触が現れます。

例えば2曲目の「clokio」ではその感触に滑りがあります。そしてそれは決してアイスキャンディーのようにただ解けて消えていくようなものではなく、弾力を含みつつも硬さのある硬質な感触です。その硬軟の加減が絶妙です。

Posted by Syun Osawa at 00:33

2005年05月23日

週刊アニメ雑感 2005.05.23

教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書ちょっと自慢など。

『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』で、資料協力として僕の名前が出ております。うへ。うれしい。こうやって小市民は救済されるんだな、きっと。新宿紀伊國屋でも平積みを確認、大盛況のようで。

今週は『 コルトマルテーズ 』の記憶が頭の中を充満してる。あとは、時間帯的にジャストなフジテレビの『ハチミツとクローバー』を何となく見てしまっていることが気がかり。『エウレカセブン』の「これ本当に面白いの?」感が週を追うごとに強くなる今日この頃。はぁ。

Et si la vie e'tait si facile?

(mov/s/5.45mb) web
by Petra & Jean-Francois Moriceau(アニメ制作)

これもフランス産でしょうか。実写と3Dとトレースという流行の組み合わせのCM。アニメはファンタジーを演出してこそアニメだってのがよく伝わる秀作だと思います。PEUGEOTにしろ、GOLFにしろ、ヨーロッパの車のCMはなかなか素敵ですね。

オリジナル曲「Good Days With You」

(flash/4.6mb) web

飛鳥動画の新作。『分水嶺』のスピンオフというとっても日本的なSD系の流れですね。このチームの作品はFLASHアニメという限定されたカテゴリの中で最大限の仕事をしようという心意気みたいなものを感じます。水の中のシーンをはじめ、全編にわたって背景が丁寧に描き込まれていて、物語世界が非常に明朗です。改めて背景の重要性を思い知らされました。羨ましい。

影片

(flash/1.86mb) web
by diablo.cc

またまた中国人FLASH。国家間の摩擦とかに翻弄されることなく、メモっていくと中国系はどうしても多くなってしまいますね。音楽はモロパクリ。『ハウルの城』です。宮崎駿ファンが中国にもいるんですね。それが嬉しいです。丁寧な作風が心地良く、途中まではこれは凄い作品なんではないかと思わせる匂いがある。ところがこの作品、途中から一気にわけのわからない方向へ向っていく。嫌いじゃないです。

フィリックスの海底探訪 Neptune's Nonsense

by パート・ジレット/1936年

フィリックスは僕が小学生だったときに何故かリバイバルで流行してた記憶があります。1990年ごろだったでしょうか? 今もって謎のブームでしたが。この作品も短編としてのストーリーの簡潔さと、アニメーションの持つ映像の力を兼ね備えています。家で飼っている魚が海にに残した恋人を忘れられず落ち込んでいるのを見て、フィリックスが海へ彼女を探しに(捕まえに)いくというストーリー。それだったら飼っている海へ返してやれよって思うんですけど、そうでないところがアメリカ映画って感じです。所有欲旺盛ですね。

黒ちゃん坊やと海賊蛙 Bosko And The Pirates

by ハーマン・アイジング/1937年

これはビビッた。1937年にカラーでここまで音楽とシンクロさせた作品を作っているなんて…。いや、他にもそういう作品はたくさんあるんですけどね、これはビッグバンドをもろに映像化していて、なおかつタップなんかの踊りも加えているんです。短編アニメーションのルーツがミュージッククリップに近いものであったことは、近年の短編の状況を考えると面白い繋がりだと思います。ただ、同じ事をやっていたとしても、僕が作っているものとの間にあまりにも差がありすぎてヘコみます。マジで。ハーマン・アイジングの作品は真剣に追ってみようかな。

Posted by Syun Osawa at 19:46

2005年05月22日

音楽ネタいろいろ

もすかう現象

pya!を見てたら、もすかう がちょっと前から流行していたらしい。踊りがいいとかなんですけどね、この音楽で踊るなら こっちの動画 の方がタモリ倶楽部っぽくて僕は好きです。

MOD復活?

日本のMOD界で名を馳せていたabuさんが、過去のMOD を大放出しておりました(デンジマンのビッグビートREMXが見当たらない…;;)。そーいや当時の日本のMOD界はガバとかハッピーハードコアとかスピードコア系の潮流がありましたね。ガバンゲリオンメールボム事件とかw 「GROOVE」誌にカラテクノさんがMOD講座が掲載されたときは感動したりして…懐かしい。MAD Playerを作ってた石田さんの会社は こんなに なったりしてるし、Megumix さんもご活躍のようですね。

あのブームもネットの歴史に載らんもんかなw ちなみに僕のホームページのタイトル「BEMOD」の由来は「Be MOD」だったり。

音素材だけを頂く作法

DaftPunk Remix Contest が開催されておりまして、音素材が大判振る舞いされてます。この音素材を直接FLASHに当て込んで作品を作ってやろうと、次々回の作品の野望だけはどんどん広がっていく(今作ってるヤツは全然進んでません;;)。

スーホーの白い馬

この名前にピンと来た人は、おそらく家にこの絵本があった人ですね。僕の家にもありました。同名の曲を含むアルバムをリリースしたモンゴルの美女、イラナ。モンゴルと日本は親和性高いかも。オススメは イラナの馬頭琴講座 です。草原で馬頭琴を操りながら歌うなんて最高のシュチエーション。エレクトロニカ方面との親和性も高そうですね。

Posted by Syun Osawa at 10:48

2005年05月21日

コルト・マルテーズ 皇帝(ツアー)の財宝を狙え!

監督:パスカル・モレリ/2002年/アニメ

コルト・マルテーズフランス発の大人向け劇場アニメ映画。日本のアニメっぽい作りなんだけど、中身はやっぱ別物。突き放し感がかなり素晴らしい。なによりヒロイン(上海リー)が全然可愛くない。可愛くないんだけど、魅力的(ここポイント!)で、これがラストに効いてくる。

物語の舞台はロシア革命直後の1919年。大陸鉄道で運ばれる帝政ロシアの隠し財宝を巡って、ロシアの反革命組織、アメリカの軍人、ロシアの公爵夫人、中国の秘密結社、モンゴルの騎馬軍団などが争奪戦を繰り広げるというもの。この時点でかなり素敵☆

さらにフランスの暴力映画らしく人はザクザク殺される。特に、中国の帆船での戦闘シーンや列車での銃撃戦などは秀逸で、日本のアニメーションとはアプローチがちょっと違ってて新鮮だった(いわゆるノワールモノですね)。これだったら途中で実写でもいいじゃん? とは思うけど。

ストーリーの方はかなり乱暴で、詳しい説明もないまま強引に話は進んでいく。丁寧に人間関係を描いていないので、誰が誰かわからなくなりそうになったところもあった。それと、中国の秘密結社なんて、ある程度耐性がないと上手く飲み込めないと思うし、1919年頃のロシアのバタバタ感についても社会の資料集程度の知識がないと楽しめないんじゃないだろうか。でもそのへんの突き放し加減、僕は大好きです(つか、もっとこういう作品が出てきて欲しい)。

全体を通して好印象。雰囲気はかなり好き。特に装甲列車とプロペラ式の飛行機というのどかな時代の戦争モノは不謹慎ながら興奮してしまう。あと、財宝を積んだ列車が氷の張った極寒の湖に沈んだ後、主人公のマルテーズがランボーの詩を口ずさみながら雪道を歩いてくるシーンなんかもかなり渋くて良いです。そして、上海リーの造形が可愛くないこと。造形は可愛くないし、娼婦なんだけど、だんだん可愛く思えてくる。表情とか、生き方とか、性格とか含めて。右上みたいな萌え絵では絶対に出せない可愛さ。考えさせられる。

ちなみに、この作品の原作者Hugo Prattはイタリア人だそうで。原作の漫画をめっちゃ読みたい。読みたいけど、日本語版は出てないらしい。くそぅ。

Posted by Syun Osawa at 01:21

2005年05月19日

津軽三味線物語 始祖仁太坊

大條和雄/産経新聞社

津軽三味線物語 始祖仁太坊東京アニメフェアで映画『 NITABOH 』を見て以来、津軽三味線の発祥の由来がどうにも気になって、夜も眠れなくなったために仕方なく通販で買った本。『みんよう文化』という雑誌の増刊号らしい。

いきなりだけど「派手」という言葉について。この言葉は三味線からきてるそうな。三味線には本手組という王道スタイルがあって、それを破る手を柳川検校という人が考案した。それが「破手」と呼ばれ「派手」となったそうな。派手という言葉は今や大阪のおばちゃんのイメージとダブるんだけど、言葉本来の意味はもっとカッチョよく使われるべきなんですね。

この本を読んで面白いと感じた部分が二つ。

一つは、三味線などの民族音楽というのは、もともとは目の不自由な人など健常者と同じ労働が難しい人が、生きていくための術としてやっていたらしいこと(もちろん全部ではないが)。同書では琵琶法師などについても紹介されており、音楽と社会問題が密接に絡み合っている状況を社会的事実からわかりやすく読み解いていた。そしてそこに芸術も横たわっている。こうした民俗音楽へのアプローチの仕方は「音楽とは何か?」という堂々巡りの問いをより深いところで貫いていて、昨今の音楽雑誌より深いものを感じた。

もう一つは、津軽三味線のルーツが、目が不自由な乞食芸人が編み出した術であったこと。そしてそれがアドリブ演奏という手法で、ジャズの手法と似ており、しかも発祥の時期が重なること。遠く離れたところで、似たような境遇の人達がフリースタイルの音楽を確立していったなんてちょっと素敵☆

「フリースタイル」とか「アドリブ」という言葉は、「適当」とか「何でもあり」という簡単な言葉に集約されるものではない。仁太坊の「人真似でない、汝の三味線を弾け」という、芸の道を追い求める言葉の中に集約されるものなのだ。世阿弥の『風姿花伝』とか宮本武蔵の『五輪書』なんかもちょっと頭をよぎる。日本人が日本人から学ばなければいけないのは、きっとこの辺りなのかも。

Posted by Syun Osawa at 22:39

2005年05月16日

move on web. in 名古屋

ウェブアニメの上映会の告知です。今回も豪華ですね。いしづかあつこさんの『月のワルツ』や、かみやさんの『たたかえビスケたん』なども上映されるそうです。見たい…。

6月3日(金)19:00-
アップルストア栄店(名古屋) 住所はこちら

上映作品

蛙男商会さん:霊峰マウンテン
かみやろんさん:たたかえビスケたん他1作品
いしづかあつこさん:月のワルツ

●特別紹介:ウェブの中に潜む情報
吉浦康裕さん:ペイルコクーン (予告編)
御影たゆたさん:鉄路の彼方(予告編)

●メイン紹介:ウェブアニメ
蛙男商会さん:菅井家DVD紹介
青池良輔さん:Secret of the Red Tie
512kbさん:STOP ON THE PLANET
のすふぇらとぅさん:雨に抱かれて
ひららさん:釣り&BugBomb
大沢駿さん:おわりのはじまりのおわりのおわり
森野あるじさん:YUKINO
丸山薫さん:星宿海 最新版
ポエ山さん:quino and the MudRock
ルンパロさん:フルスロットル・マイナス

Posted by Syun Osawa at 20:47

2005年05月15日

週刊アニメ雑感 2005.05.15

100円〜300円で売ってた中古のアニメビデオを何本か購入。北爪宏幸『レガシアム』とか。今週はWebのアニメをあまり見られなかったけど、中国発『Nirvana』なる凄いFLASHアニメに出会った。中国FLASHアニメ界は相変わらず元気ですねぇ。DoGAコンテストの感想のつづき なども。

エウレカセブンの一人語りについて

『エウレカセブン』が話題先行だったという事はわかった。それは吉田健一氏がブログで「それにしても宣伝が先走ってて、しんどいなぁ。」って書いてるくらいだし。で、乗せられて見てるんだけど、どうにも内容についていけてない。

ちょっと気になってること。それは主人公のレントンの一人語りについて。いわゆる「心の声」というヤツ。これが2タイプあるんだな。一つは「〜だよなぁ」と、主人公が今の自分の思いを語ってるタイプ。もう一つは「その時の僕は〜だったんだ」と回想しているタイプ。

なぜに回想してるの?

この時間軸のベクトルはどこに向けられたものなんだろう。まさか夢オチに向ってまっしぐらってわけじゃないと思うんだけど、わざわざ宣伝で「エヴァ」っぽいとか、哲学的とか言ってるんだから、オチに向って何か仕掛けてんのかなぁ。うーむ。そのためにはまず内容に追いつかないと話にならん…。

(追記)
第5話まで見て勘違いに気づく。回想の方は、レントンがGEKKOSTATEに乗るまでの一人語りだったんですね。多分。それにしてもこのアニメ、本当に面白くなるんだろうか…。

Nirvana -My Piss Life- 予告動画

(flash/8.6mb) web
by B&T

背景の上手さは『サンタクロースはやって来ない』でわかってたけど、あのクオリティのままアニメを作ってるんだからビビってます。しかも難しい波の表現など「水」モノまで挑戦してるし…。スゲェ!

「My Piss Life」ってには「私の小便人生」という意味でしょうか。だとしたら、間違いなくNirvanaはニルヴァーシュではなく、グランジのカリスマから由来しているのでしょう。雨の中で感情を爆発させる少年の感じとか、陰鬱って言えば陰鬱かもしれませんがね。心に響きそうな雰囲気が漂ってます。今年の夏に本編が公開されるらしく、僕の中では、B&Tは最も注目すべきFLASHアニメ作家になりました。

色鮮やかで美しいMV −渡り鳥

(flash) web
by 偶是坏人

kanonという美少女ゲームのファンアニメなんでしょうか? 角度によってやたらとクオリティに差が出てるのは、トレースしたから? ようわかりません。風に髪をなびかせるのみんな好きですねぇ。

怪力サムソン

by Hanna Barbera/1967年

ホモアニメ的捉えられ方でサブカル方面からも注目を集めている作品。安い演出と異常に濃いキャラクター、そして細かいことが一切描かれない強引な展開。そーいや今の作品って、ほとんどそんなキーワードで作られている気がした。

Posted by Syun Osawa at 01:10

第17回 DoGA CGアニメコンテスト その2

前回のつづき

Turquoise Blue Honeymoon

by 栗栖直也

主人公の二人の距離感をはかる世界の設定が上手い。そして前作の『文使』よりもキャラクターのディティールにリアリティが増しており、映像力に圧倒された。無個性に埋没しそうな3Dキャラクター作品が多い中で、独特のオリジナリティをもったキャラクターの作り方も興味深い。ただし、凄い状況に陥っているわりに緊迫感はない。

総天然色少年冒険活劇漫画映画 ハルヲ

by Shao Guee.Com

3D作品に「漫画映画」というタイトルをつけてしまう作者の心意気にまず感動。しかもこれが処女作品だって言うんだから二重の感動があった。使用ソフトはAnimation Masterとのこと。僕も持っているけど、こんな凄いことができるのね、このソフトって。ほとんど触ってないのでちょっと興味出てきた。内容よりも作品の裏側に感じる作者のテンションが好き。

全知全能4次元ちゃん

by スタジオぽぷり

大学のアニメ研究会のOBによる作品との事。そう言われればそんな感じの匂いあるなw 昭和の匂いってヤツですかね。好きですよ。石川プロなんかも含め、個人的にはこの系譜がある意味で一番正統派って感じがする。

走れ!

by 青木純

『Apartment!』に続いての受賞。短い尺の中で一人の男性の人生を描いた力作。インパクトもあるし、酔っ払ってゲロ吐くところとかユーモアもあるし、商業的なセンスをビシビシ感じる。こういう人がテレビ局とかで制作に入るんだろうかね。僕は『Apartment!』の方が断然好き。

夏と空と僕らの未来

by 井端義秀

今回の上映会で見た作品の中では一番感銘を受けた。マンガの手法をアニメーションの解釈で捉えなおしたという作品。『フリクリ』しかり『 BIBLIOMANIE 』しかり、似たようなところを試みる作品はチラホラあるが、この手法に対する真摯さではこの作品が随一だと思う。僕のお気に入りのシーンは、一番最初のページで少年が階段を駆け上がり、廊下を真っ直ぐ走っていくシーン。あれがあったから、あとずっと好印象。

僕の萌え耐性の貧弱さから、内容はほとんど覚えていない。覚えているのは、モノクロのユーモラスで漫画的なアニメが、エンディングに進むにしたがってカラーのアニメ的アニメになっていくところの感動のみ。感情と画面の躍動感がシンクロしていくようで、心がブワーッと開いていく感じがした。ここでちょっと不思議な気分になる。内容をあまり理解(つーか共感)してないのに、何で心が開いていく感じがしたのかということ。技法の方に目を奪われた僕の未熟さとシンクロしたのかもね。


『ウシガエル』と大賞の『MY HOME』は 第3回 インディーズアニメフェスタ に書いたとおり。今回の上映会はパッと見て楽しめる作品が多かったような気がした。楽しんだし。

つづく

Posted by Syun Osawa at 00:37

2005年05月11日

ジョルジュ・ド・ラ・トゥール展

2005年3月8日〜5月29日/国立西洋美術館

ラ・トゥール展ラ・トゥールが実際に描いた絵だと認められている作品は世界でわずか40点しかないそうな。今回の展覧会ではそのうち18点が来ていたらしく、その情報だけ見ればかなりお得感がある。でも僕はこの人をよく知らない。

さっそく『西洋美術史』(美術出版社)を見てみると、どうやら彼は17世紀フランスのバロック派を代表する画家らしい。ろうそくの炎によって浮かび上がる人間の姿を、光と影の明確な対比で描いている絵が印象的だった。同時代にレンブラントやベラスケスがいることからわかるように、まぁ当時の流行だったんでしょうね。いわゆる西洋の古典的な宗教画っぽいものとかも多く、骸骨を持って瞑想したり、意味ありげな小道具が多く散りばめられたりしていた。中でもヴィエルという楽器が目を引いた。機械化されたヴァイオリンというなんとも心躍る代物で、今でも僅かながら生産されているとのこと。音は聴いたことがないので想像できないが、モノの感じはとってもチャーミング。欲しい…。

今回の展覧会で公開された彼の真作は18点。逆を言えばそれ以外は偽物なわけだ。偽者というと贋作を連想するが、そうではない。いわゆる模作というヤツで、弟子が師匠の作風を真似て大量生産していたのだ(マンガで言えばさいとう・プロダクションみたいなもんかな)。会場でも同じ絵が二枚連ねて並べてあって、それが驚くほどよく似ている。真作と模作の違いが素人目にはわからない。真作・模作・贋作は絵の価値を決める重要な評価基準かもしれないが、何か…複雑な気分になった。

金の支払い
《金の支払い》
ジョルジュ・ド・ラトゥール/1624年

Posted by Syun Osawa at 22:16

2005年05月10日

何でも作るよ展

倉田光吾郎/Gallery Monkeyfarm

何でも作るよ往年のアニメ、ボトムズのスコープドッグ(ブルーティッシュドッグ?)の1/1を拝みに水道橋へ。ボトムズですよ。80年代生れはリアルタイムで見てないはずのボトムズですよ。

ギャラリーは二部屋に区分けされていて、ボトムズは奥の部屋に一体だけデーンと鎮座してた。そのデカさ、造形美、すべて予想以上。圧倒的なデカさと強さが背中ににじみ出てる。しかも本物の兵器っぽくてドキドキする。特に後側からボトムズを見上げたときの兵器感。装甲と呼ぶにふさわしい冷徹な鉄のイメージ。この感じは、イギリスの帝国戦争博物館(昔の戦車とか戦闘機なんかを展示してる博物館)で戦車を触ったときの気持ちとソックリだ。敵を倒すための武器なんだけどね、そこがすごく引かれる。不気味なくらい。

ギャラリー前に凄い数の人が溢れていて、仏寺のご本尊を拝みに行ってる列みたいでちょっと愉快だった。実際、ご本尊だよアレは。次の展開があるのなら1/1ジオラマを猛烈に希望。そしたら入場料払ってでもまた拝みに行きますよ。

戦車

肝心のボトムズは撮影禁止だったので、帝国戦争博物館で撮った戦車など。このドキドキ感ですよ。もちろん戦争賛美ではなく、スタンスは宮崎駿『雑想ノート』と共にあります。

Posted by Syun Osawa at 22:53

2005年05月09日

小谷美紗子インストア・ライブ

14:00-14:30/タワーレコード新宿店

adoreいつものことながら小谷美紗子は素敵な声をしてらっしゃる。何て言うかな、外タレみたいに声量で圧倒するというのではないんだな。押し出すというよりは引き込む声と言えばいいんだろうか。ヒュッと引く時の引力みたいなものを感じるわけです。

今日のインストアはベースとドラムの3ピースで5曲となかなか贅沢でした。遠くてよく見えなかったので、ベースとドラムは山口寛雄&玉田豊夢だったかは不明。タワレコのイベントはとりあえず1メートルステージを上げてほしいっス。

振り返ると、2年前に『night』というアルバムを出したときは、鬼束ちひろと比較して、アッパー系とダウナー系で妄想 してたらしい。何のこっちゃと思いつつも、その後の展開を考えるとあながち外れてないような気がする。鬼束はご存知の通りの状況でダウナー路線まっしぐら、小谷美紗子は田淵ひさ子(元ナンバーガール)らとユーミンの『ひこうき雲』やったりとアッパー路線をひた走る。そして今回の『adore』もその流れ(たぶん)。遠回りしながらじっくり上っていく姿は、インストアライブで披露された「 まだ赤い 」からも感じ取れた。アルバム聴かなきゃ。

Posted by Syun Osawa at 20:01

2005年05月08日

週刊アニメ雑感 2005.05.08

『エウレカセブン』が何故か話題になっていて、僕も一応ビデオで録って一話から見てます。ただし、何故ブログで氾濫するくらい話題になってるのかは不明なまま。バレンタインデーみたいな人為的なものに無理やり乗っかってるムーブメントのような気がしないでもない。内容も微妙に飲み込めてないし(齢のせいかな?)。

あと音楽系の名前が多用されていることも話題になってる。LFOとかKLFなんかモロって感じですが、それとニルヴァーシュ(これはニルヴァーナ?)に何の共通性が? とか思いつつも、名前当てゲームがちょっと楽しみな今日この頃。この後、Orbitalとか808stateとか出てくるかも。

Daft Punk「Technologic」

(wmv/02:56s) web
by Daft Punk

テクノロジーが進化して人間型ロボットがアイボに代わる存在になったとしても、このデザインのロボットは嫌ですね。3Dアニメではないようです。そしてかなり恐いです。曲の方はまぁ好き好きで。

Cockaboody

by John Hubley/1974年

ヘタウマ物。John HubleyはDVDで作品集も出ているが、彼の作品を見たのは今回が初めて。内なる言葉が実体で表現するというアニメーションの面白さを体現している。サインペンで描いたのだろうか? 主線は黒なのに、赤い服だけ主線も赤だったのが記憶に残っている。結構シュール。

ワイリーコヨーテとロードランナー/バットマン作戦の巻

by Chuck Jones/1956年

このシリーズのスピード感は本当に好き。ここまでシンプルで、完成されたアニメは他にはないかもしれない。作品の瞬発力は50年が経過した今も、まったく衰えていないのが不思議。こういうわかりやすい構図のアニメを作りたいものです。

モスの消防隊

by Walt Disney/1938年

火の表現にビビッた。『ハウルの動く城』のカルシファー(火の悪魔)にも感動したけど、炎のアニメーションだけ見ればこっちの方が凄い。消しても消しても燃え上がってくる炎、それはもう執拗に粘っこく絡みつく。自分でこれを描くことを想像すると気味悪くなった。この原画やった人はとことん炎を観察したんだろうなぁとか思ったりして、ちょっと感動です。短編の鏡やね。

Posted by Syun Osawa at 17:31

2005年05月07日

第17回 DoGA CGアニメコンテスト その1

13:00-17:00/サンパール荒川

17th CGアニメコンテスト年に一度の自主アニメの祭典。場所がどんどんマニアックになっていくなぁ…w

毎度のことだが大きい賞ほど素晴らしいという事は絶対になく、結局は「アニメを何で評価したのか?」のさじ加減だけなんだと思う(個人的には変形ロボットアニメと青春萌えアニメの二本柱にして欲しいけど…)。

そんな適当な観賞テーマを脳髄に貼り付けて、今回もありがたく観賞。なにぜ無料イベントですから。主催者に感謝。

キャットウォーク

by 北田伸

この作品は雰囲気いい(天気もよい)。猫の動きも愛嬌があるし、舞台となる壁も存在感を持ってる。水辺の壁ってだいたい匂うよねーって感じのリアルな意味も含めて、3Dの冷たさがかなり解消されてる気がする。ラストも好き。

都市東京

by 小柳祐介

多摩美のグラ展でも見たような気が…。僕はこの作品のコンセプトがかなり好き。特にデスクトップのような小さな画面で楽しむアニメーションとしての良さををビシビシ感じた。画面の安っぽさと、交わされる内容の安っぽさ。それらが高度な技術を通じて行なわれている虚しさ。これぞ東京って感じ。ただ大画面の上映会でこれを楽しむのは難しいかも。

舎人 TONERI

by t'sGRAPHICS

気を抜いてみていたら、内容がよく理解できないまま終わってしまった。空間をよく使ってるセル系3Dアニメだったことは間違いないようだ。最後の大蛇との戦いはかなり迫るものがあって、3Dの持ち味が出てると思う。ドあたまにナレーションを入れて物語の概要を説明してくれてたら、僕みたいに気楽に見てる人でも楽しめたのにと思った次第。「時は飛鳥…」ってやったらそりゃ野暮だけど、僕向きではある。

Apartment!

by 青木純

かなりの衝撃作。とはいえ東京芸大映像美術部という凄い肩書きから連想するような先鋭的な作品ではない。個人アニメのコンテストがいま一番忘れている楽しさの部分を真摯に追求している作品だと思う。「八時だよ全員集合」のような舞台装置を使いながら、ベタなネタをあくまでミニマルに展開していたところがツボに入った。この人凄い。

ロプノール

by NAMI

作画にまず感動。主線(黒い枠線)が細い時点で「ムムッ」と思い、しかもそれが元気に動いたので「ヤヤッ」となった。携帯電話と距離(宇宙)ってセカイ系を代表するような小道具を現実感なく使っていて、狙いはポストセカイ系? っていう意味での不条理さを感じないわけではなかったけど、現実感のなさとオチのなさはやっぱ違うじゃないかなぁ。現実感はなくてもいいけど、不条理なりの決着はつけてほしかった。次回作もかなり楽しみ。

A CLOCK

by 原田健司

ひと昔前の3D系ショートフィルムってこういうニュアンスの作品が溢れていたように思う。最近は海外の作品でしか見かけなくなった。こういうシンプルな楽しみって3Dにはあるよなぁ。キャラクターの造形が可愛くてね、そこが羨ましい。

かがみのげんおん

by 宍戸幸次郎

こういう作品をアート系って括りで片付けてしまうのはちょっと悲しい。例えばPhotoshopで適当にエフェクトをいじっていると思いがけない素敵な効果が生れたりする。でもそれは適当にやった結果であって、人間の観察と努力から生れた効果ではない。僕はこの作品に後者を感じる。光が揺れるブラインドに反射して移動していく感じとか、水面の揺らめきとか。ゾクッとするような生々しい感じが映像からビシビシ伝わってくる。こういう表現を単純化して深みを読み込まない傾向は、「ゲーム脳」ならぬ「アニメ脳」なんつーものがあったらそれに該当しそう。ようするに観賞する側の問題。冒頭で「アニメを何で括るのか?」って書いた意味が一番問われそうな作品。

つづく

Posted by Syun Osawa at 23:11

2005年05月04日

SOUNDZ FROM GERMANY 2005

Mouse On Mars, Lali Puna, ISO68 ほか/渋谷O-East&O-Crest

SOUNDZ FROM GERMANY 2005半年振りにライブへ。キャッチフレーズが「日本におけるドイツ」ですよ。何のこっちゃ?

小規模フェスのくせに2ステージあったので、とりあえずISO68を観るためにO-Crestへ移動。前知識がまったく無かったんですけど、名前からくる匂いに惹かれました。どうやらノートのMac2台を使ったデスクトップ系のエレクトロニカですね。ネットレーベルの人達がライブやるときも、きっとこんな形になるのかも。パワーブックの背面のリンゴが光る仕様は、ライブだとかなり映えるようです。あと、生音奏者(トランペットとかアフリカの楽器など)をビートにガンガン当てていく感じとか含めてライブ感がかなりあって、O-Crestくらいの大きさの会場ならこういうライブも楽しいなぁと思いました。ちなみに、開始直後にThomas Leboegのマックが落ちて「これニューマックねw」って言ってました。

続いて、Lali Punaのライブを観にO-Westへ移動。そしたらMIAのライブに遭遇。こちらはもうノリノリの姉ちゃんが凄い事になってて、これとISO68ライブを対バンでやるんだからドイツ、なかなかやります。

とにかくLali Punaはライブ前の僕的メインだったので、最前列へ。Valerie Trebeljahrは写真とかより実物の方が可愛いです。マイクの前にシンセ台をちょこんと置くのも素敵。あとKORGのカオスパッドをグリングリン触ってました。カオスパッドってブライアン・イーノもさることながら、レディオヘッドも使ってたし、電子系のバンドの中ではかなりデフォルトな楽器になってるんですねぇ。予習が効いて、全曲はじけまくり。やる気のないValerieの歌い方も、丁寧な喋り方も、あと髪型。そしてラストの『 MICRONOMIC 』まで全部好きです。ただし僕の姉に似過ぎです;

で、Mouse On Marsですよ。『Autoditacker』しか聴いた事なかったからえらい目にあいました。もちろん良い方で。恐ろしいくらいの感動です。電子楽器を伴なったライブでここまで感動したのはサマソニのレディオヘッド以来じゃないでしょうか。ISO68みたいなライブかと思ってたら、全然違うんですね。家に帰って『Autoditacker』を聴き返しましたが、たしかに同じ曲はある。でも全然違います。ライブの方が100倍くらい素晴らしい。そんなことってあるんですね。ドラム(しかもボーカルもとる)とギター&シンセとシンセ&PC?の3人組。かなりシンプルな組み合わせなんですが、どの曲も超骨太で、各曲の展開が凄いんですね。もう上がりまくるんですよ。しかも超変則的にうねりながらィングィンって、アッパーもアッパー、超アッパーですよ。何度も同じことが書いてますが、本当に感動です! ドイツ最高です!

ちなみにワンドリンクのビールはスーパードライでした。何でやねん。

Posted by Syun Osawa at 01:41

2005年05月01日

週刊アニメ雑感 2005.05.01

最近はミュージックビデオ系のアニメばかりに目がいってる気がします。反省点としては、もはや森本晃司氏によるケンイシイ『EXTRA』で止まっていてはいけないんだなぁって事くらいでしょうか。とはいえ WIREとかで流れたら やっぱり興奮するんで心境は複雑ですけど。僕自身はショートフィルム系アニメーションのこうした流れに肯定的です。

大友克洋インタビュー

(wmv/11:52s) web

説教臭さが妙に気になった『 スチームボーイ 』ですが、その作品についてのインタビュー。少年冒険活劇を撮りたいという思いと、王道を外したいという思いの狭間で揺れてたんだなぁという部分が少し感じられる。そんなインタビューの中で大友節だなぁと思ったのは、「自分の絵を動かすことにこだわりは?」という問いに対して

自分の絵はまだ描けるからね。そういうのとは違う。絵を使って演出しているという感じ。背景描くの好きだからさ、それだけでまだ仕事できると思うよ。

ここが一番興味深かった。「自分の絵を動かしたい」というのとは違うらしい。『童夢』や『AKIRA』を描いた人の発言だけに深い。つまりそれは、まだ漫画に帰ってくる可能性があると肯定的に捉えて、頓挫している時代劇漫画の続編をちょっぴり期待したい。

NOX

(wmv/06:31s/74.8mb) web
by F.BALSON, G.GARLIN, B.MANNEQUIN & B.TODESCO

フランスの学生さん4人が作った恐竜ムービー。真っ直ぐな演出がメチャメチャ素敵。シナリオがどうとか3Dがどうとか関係なく、画面に向って「うしろ!うしろ!」ってなったもの。本当に真っ直ぐに面白いです。ドキドキの展開、最後の最後までどうなるかわからない。ショートフィルムの面白さ全開です。

小破孩「ベージュのワイシャツ」

(flash/5.0mb) web
by 捨荒

pobabyの新作。今回はかなり示唆的な内容です。僕が10年前に描いた漫画 とテーマが被っていてちょっと不思議な気分になりました。僕のは単なる犬だったけど、捨荒先生の作品はキャラクターを演じるキャラクターという複雑なもので、それをクオリティの高いアニメーションでやるんだから…凄いですね。オチは微妙ですけど。

The Sitayana「Trial by Fire」

(flash/04:06s/13.2mb) web
by Nina Paley

インド発のミュージッククリップでしょうか? ようわかりませんが、Sitayanaという女性の優雅な腰つきが悩ましいです。動きのフィールドはベティ嬢とは異なりますが、セクシーキャラの魅力が満載ですね。こういうキャラクターを創り出せる事が羨ましいです。

El-P「Stepfather Factory」

(ram/04:10s/6.7mb) web
by Plates Animation Inc.

2003年のアニメらしい。3Dアニメと2Dアニメを融合させたミュージッククリップ。最近はこういうアニメが一番ツボにきます。モーション系ではなく、あくまでもアニメーションを主体とした映像を音に対して当てていく感性とか、画面の切り返し方とかかなり良いですね。社会的なテーマ(特に下層階級からの)もキてます。

サンタクロースはやって来ない

(flash/4.2mb) web
by B&T

あまりの映像の美しさにちょっとビビってしまった。背景が美しいし、風の動きなどをアニメーションで丁寧に表現している。こんなFLASHアニメ作るのか中国は! と思ってたら、人物の動きはややカクカクでちょっと安心(何に安心してるんだ…)。

ハロー!まい子

(Web Manga) web
by いわきりなおと

Web漫画。「お約束」という表現がやたら出てきて、ちょっとツボにハマりかけ。特に後半の話になるほど僕のツボに入る展開を見せているので、先が楽しみです。

The Shanty Where Santa Claus Lives

by Hugh Harma&Rudolf Ising/1933年

うーん。サンタ物だった記憶はあるけど、あまり記憶に残らなかった。

ジミニークリケットの交通安全

by Walt Disney/1956年

教育アニメーション。監督は不明。ピノキオに出てくるディズニーランドにもいるあのバッタが、交通安全について教えてくれる愉快なアニメーション。動きは相変わらずいい。

Posted by Syun Osawa at 22:46