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2006年04月30日

ロシア・アニメ

井上徹/2005年/東洋書店/A5

ロシア・アニメ何気なく見た『 蛙になったお姫さま 』にハマってしまい、その絡みで読んだ本。『 新版 ロシア文学案内 』のロシア・アニメ版みたいな感じで楽しく読んだ。そして、ますますロシア・アニメの虜になってしまったらしい。

僕自身は政治絡みのネタが好きなので、プロパガンダやらロシア土着の文化(民話とか)やらが絡み合っている重めな感じの造りがちょっとツボに入っている。この本ではそのあたりも含めて簡潔明瞭に解説されていて、とても勉強になった。

中でも、スターリンがディズニーのアニメの中にプロパガンダの芽を見つけて国策アニメとして利用していることや、その後に社会主義リアリズム的な方向を模索してかトレースっぽい動画「エクレール」という技術(よーするにトレース)を多用しているネタは興味深かった。このあたりはもう少し突っ込んで知ってみたいですな。量産されまくったプロパガンダ・アニメとか見れないもんかなー。

あとは、ロシア・アヴァンギャルド関連のアニメか。

以前、著者の井上徹さんによるロシア・アヴァンギャルド関連の講演を聞きに行ったことがある。そのときは映像におけるロシア・アヴァンギャルドという話題で、ロシアで西欧に先駆けてドキュメンタリーが作られた話をエイゼンシュテイン絡みでされていた。アニメの方はどうなんだろうか。スターリンに粛清されたアニメ作家とかいそうなんだけど…。

(関連)戦争と芸術

Posted by Syun Osawa at 23:20

2006年04月29日

YoutubeとFLASHアニメに関するテスト

深い意味はないですが、個人的に興味を持っているテスト。

予想はしていたけど、やっぱし画像が悪いなぁー。あと画面の上と左にだけ白い線が出る(仕様?)。スタイルシートで右と下にも同様のラインを設置して調整したが、ちょっと微妙。

SWFをそのままアップロードできないもんだろうか。Youtubeのファイル形式である「FLV」は、2002年版のMXじゃ吐き出せないし。だからといって、このためだけにFlash8を買うのもいかがなものかと…。うーん。

Posted by Syun Osawa at 22:45

2006年04月28日

ベルヴィル・ランデブー

監督:シルヴァン・ショメ/2002年/フランス/アニメ

ベルヴィル・ランデブー思っていた作品とずいぶん違った。

予告動画ではおばあちゃんの3人組が踊りながら歌うシーンが前面に出ていて、ミュージカル風な作品なのかと思ってた(こういう宣伝の仕方ってまだしてるのね…)。実際は、もう少しシュートな内容だった。

バナナマンみたいな孫が自転車選手になるくだりで、キャラクターの造形が一気に変化する。この作品はミュージカルアニメだと勝手に決めて見ていたから、最初はうまく飲み込めず戸惑った。しかも台詞が少ないもんだから、いろいろ頭をめぐらせながら見る感じになってしまった。

とにかく、この映画は不思議な展開をする。

一本道のストーリーとご都合主義な演出のアニメに目が慣らされているので、作品世界の中の様々な事象(日常の風景など)をメインに描いていく本作は、僕にはとても新鮮な作品に感じられた。何より自転車が好きな孫が自転車選手になって、それを応援するおばあちゃんという構図だったら、普通はツール・ド・フランスの中で物語を終わらせると思うんだけど、そうしない。そこに僕は惹かれた。

そして情景描写が素敵。例えば電車が通るたびに吼える犬がいて、電車の通る感覚がパリとベルヴィル(ニューヨークか?)では違うものだから、ベルヴィルでは犬はしょっちゅう吼え続けているというようなシーンに作品の深みを見てしまう。また、一つ一つの造形物が個性的で、にも関わらずそれらの動きがとてもスムーズで納得できる。描きたいシーンを描いている感じがするのも素敵なポイント。

実に実に学ぶべきところが多く、感銘するところの多い作品だった。初回の限定版では短編『老婦人とハト』が収録されていたらしい。見たい。

(追記) 2006.04.28
結局、新古品(限定版)を購入。
でも買うと見ないんだな。借りないとw

(おまけ) 2006.04.28
このアニメとは全然関係ないが、僕は以下の曲をベルヴィルのイメージ曲として、頭の中でリピートしている時期があった。何でだろ?

Take One (Eloi Brunelle Remix) [The Town Hall EP / Epsilonlab]

(mp3/192k/8.73mb/06:21s)
Remixed by Eloi Brunelle

(追記) 2006.04.29
どうやら上記のファイルは消されているみたいなので、サンプル版に差し替えました。LIVE音源 を聴いて、すっかりEloi Brunelleのファンになってしまいました。

Posted by Syun Osawa at 00:04

2006年04月26日

THE PINK☆PANDAの話とかHatenaRSSとか

鈴木繭菓 さんと 古賀美智子 さんがやってる パンクバンド の話。

面白い。

何が面白いって、特撮ヒロインからグラビア展開して、事務所を辞めてバンド活動…とかならよくある話な気がしますが、今でも普通にレポーターとかのタレント活動もやってるし、ドラマも出てる。

つまり辞めてない。

その上で、他のインディーズバンドに負けないくらいに対バンで地方巡業もやってる。LIVE cheers! でのプッシュされ方は、商売の何がしかを見るといえば見るけれど、面白いですわ。アイドル全開のときよりも今の方がずっと素敵な女性に映る。いい時代。

アイドルの話を繋げると、LIVE cheers! では再放送で 河辺千恵子 さんの動画なんかも見れてしまう。籐子 さんとかも。

あと、川本真琴 さんが6月頃からネットラジオするそうですよ。

そんなわけで…

ひっそりとHatenaRSSを使い始めました

こんな便利なものが世の中にあったんですね(遅っ!)。

アイドルとか声優とかヤバげなRSSは、FireFox内部の Sage に入れてるところが何ともやらしい。使い始めて気づいたことですが、各ブログをカテゴリで分けるのが意外に難しい。でも分けないことには上手に整理できない。うーむ。

音楽とか美術の「ジャンル」も結局この程度の話なんだよなきっと。

Posted by Syun Osawa at 23:42

2006年04月25日

蛙になったお姫さま

監督:ミハイル・ツェハノフスキー/1954年/ソ連/アニメ

蛙になったお姫さまもろにトレース動画?

実写の映像をそのままアニメにトレースし直したような(じゃなかったら凄いが…)、超滑らかな動きのロシア民話風のアニメ作品。1954年のソ連の社会状況がどんな感じなのか僕はあまりしらない。スターリンからフルシチョフに政権が変わったのが1953年だから、全体主義的な締め付けが緩やかになった頃なのかなとも思うけど、どうかな? 逆にキューバ危機などを引き起こしたのもこの人で、アメリカとの対立をより鮮明にしていったわけで、それがアニメの中にどう影響していたのかも気になる(この時代のアニメでディズニーの影響は免れないわけだし…)。

ディズニーうんぬんの話で言うと、このアニメは完全に実写映画の画面構成で、ディズニー系列の漫画映画とは根本的に違う。ポール・グリモーのこの時代の作品がアメリカ的なカメラアングル(演劇の舞台のようなカメラアングル)だったことから考えても、この作品の画面は新鮮だった。

とにかく愛すべきバカアニメ。

冒頭の展開が民話らしいといえば民話らしい。『 長靴をはいた猫 』のような感じで、ヒロインが魔王に失言をして怒らせるところから始まる。求婚を迫る魔王に対して、ヒロインが「ご自分の顔を鏡で見てみたら?」と失礼な態度で断った結果、蛙に姿を変えられてしまうのだ(アホ)。

ここから、もっとアホな展開が続く。王様の三人の息子に嫁を探す方法として、弓矢を飛ばし、それが落ちたところにいる女性を嫁にするという方法を採用。そして、三男の矢はあの蛙の元へ。なんと三男は王様の言いつけを守って蛙と結婚をする(んなアホなw)。しかも、みんなわりとその状況を笑いながらも受け入れてる。

そっからの展開もなかなかユニークですが、まぁそれはそれ。気になったのは、王子が魔王を倒しに行く途中、宿を探す中で魔女の家を訪ねるときのこと。魔女が「どうなさいました?」とドアを開けるたときの、王子の魔女に対する言い草はこうだ。

「おいぼれの婆さん。何か飲み物と食べ物をくれ、話はその後だ。」

超リアルな王子w このあたりに僕はソ連の作品の面白さ(それをリアリズムという人もいるけど…)を感じる。あと、この物語は、最後に二人がキスをして終わる。このアニメは教育アニメとか国策アニメとして作られているらしいのだけど、中国とはやはり違う倫理観を持っていて、そのあたりも興味深かった。

何気にロシア系アニメって面白いのかもしれん。

Posted by Syun Osawa at 23:47

2006年04月24日

欲しいときに出会えないのが人生

『プレミアム10』を見忘れた…orz

今日は全体的についてない。

局所的に話題の新書を求めて大型書店を数件ハシゴしたが見つからなかった。見つからないと、何が何でも手に入れたくなる。

書店をうろついていると、ふいに 先日疑問に思った評論誌 を発見。タイトルが『KINO』であること、京都精華大学情報館が発行していることから、「あっ! 『木野評論』か」とようやく気づいた。納得。そーいや昔買った『 木野評論臨時増刊 』を未だに読んでない。

気を落としながら古本と中古CDを購入して帰宅。

鳥山明『CoWA!』(集英社)
鳥山明『鳥山明○作劇場 vol.3』(集英社)
Dido『no angel』(ARISTA Records)

僕はやっぱり鳥山明さんが好きなんだな。
あれこれ悲しい話とか聞きたくなくて。とにかく好き。

鉄コン筋クリート 』の予告に度肝を抜かれる。楽しみだー。

Posted by Syun Osawa at 23:45

2006年04月23日

ポール・グリモー短編傑作集

監督:ポール・グリモー/1988年/フランス/アニメ

ポール・グリモー短編傑作集自分で描いたキャラクターと戯れとる。

やりてー!

アニメになったポール・グリモーが小屋の中に入ると実写になる。その部屋で実写の彼がキャラクターと一緒に自分の作った短編集を見ていくという作品。

単純思考で見ると、初期の作品はディズニーの影がチラホラ見える。それは例えば、「かかし」(1946年)に登場するかかしの、関節が明確じゃないグニャグニャの手足だったり、ウッドペッカーみたいな鳥の鳴き声が出てきたり(これはディズニーじゃないか)、「魔法のフルート」(1946年)で笛の苗色に合わせて踊りだすミュージカル仕立ての展開だったり、「泥棒巡査中」の警官と泥棒の追いかけあいであったり。

1970年に作られた「ダイヤモンド」あたりになるとその雰囲気に少し変化が見られ、内容もやや重めになる。主人公の紳士がダイヤモンドを神と崇める先住民の住む島へ行き、武器を片手にダイヤモンドを奪うが、飛行機が故障して砂漠の真ん中に落ちてしまうという話。この話の展開もさることながら、そのあと実写の映像に戻ったとき、この映像を見ていたキャラクターがグリモーに向って「僕、この人好きじゃない」と言い、グリモーも「ああ、悪い奴だ」と感想を述べるところは凄かった。

そのほかにも、声優の女性とグリモーがセルを眺めているシーンが魅力的。グリモーが「(このキャラクターはここで)何て言ったっけ?」と女性に尋ねると、カメラがセルにズームアップし、キャラクターが動き出す。これなんて誰もがあこがれるシーンではないかと思う。

実写の映像の中でキャラクターとグリモーは同列で、それこそキャラクターが演劇に出演するような形で短編を鑑賞する。この作品集は作品の寄せ集めではなかった。内容のほうもさらに重くなっていて「音楽狂の犬」(1973年)では奏でる音が世界を破壊するバイオリンが登場し、それを悪用する人間たち。そのバイオリンを犬が奪い…という展開を見せる。彼の代表作「小さな兵士」を見た後、それぞれのキャラクターたちがフィルムの入れ物の中へ戻っていく。グリモーも身支度をし、フィルム室から出て行く。外に出た彼はアニメの身体になっている。素敵過ぎる。

Posted by Syun Osawa at 23:16

2006年04月22日

and/orの曲に心を溶かされる

and/or - snow effects公式サイト

公式サイトの24時間ストリーミング

http://andor.iobb.net:8000/listen.pls

を、ずっーとループ中。ネットには本当に本当に「好き」って思える曲がたくさんあって、それは僕がネットを始めた1996年からずっと続いている。これだけはガチなんだな。

少し妄想的な話を続けると、電子音楽をより深く楽しむためには、たくさんの音楽を聴くことよりも、むしろシンセを買うことだと思っている。この点についてはかなり確信している。まずは単音を発し、音に触れなければならない。

だって、それを感じないことには、音が連なって音楽が生まれている感動は得られないと思うから。

Posted by Syun Osawa at 23:23

2006年04月21日

疑問とか人生の転機とか

人の考え方なんて様々ですが…

京都精華大が企画するマンガ評論誌アニメ!アニメ!

ちょっと疑問。雑誌の売りが作家へのインタビューとかクリエイターの対談ってのは、そもそも評論誌なんだろうか…。小難しい内容でなければ買ってはみたいけど…。

ラグビー協会が作ってる「 R.E.D. BAND 」も欲しい。でもこれは試合に行かないとも貰えないらしい。行きたいけど料金がちょっと高い。前はもっと安かった気がするんだが。

とかいいつつ、思ったより早く人生の転機を迎えそう。
ちょっとのんびりしたい(可能なら…)。

Posted by Syun Osawa at 23:47

2006年04月20日

ガンダーラ

監督:ルネ・ラルー/1987年/フランス/アニメ

ガンダーラルネ・ラルー監督の長編作品を三本続けて見た。これがその最後。この人のテーマってわりと一貫している気がする。人間の愚かさを舞台を替えて繰り返し描いてる感じ。

基本の構図は個人主義vs全体主義。

理想の個人社会ガンダーラが生み出した奇形人間(遺伝子組み換え実権の被害者たち)の集落があったり、全体主義を標榜するメタルマンたち(敵の軍隊)を操っていたのが、かつて人間が作り出したスーパーコンピューターだったりと、社会を諷刺する視点が数多く含まれている。フランス人だからファシストに対する思が強いんだろう、と考えてしまうのはたぶん安易なんだろうな…。

キャラクターは相変わらず植物的で不気味。どのキャラクターの造形が奇抜で目立つのに、主人公像みたいなものはどこかボヤけている。それはキャラ立ちしてないという意味ではなく、アメリカ的なヒーローがいないという意味で。そのあたりにも彼の作品は一貫性がある。

今回は、セルっぽさが強くなって『 ファンタスティック・プラネット 』の時のような動く絵画としての印象は薄くなっていた。あとは短編か…。

Posted by Syun Osawa at 23:15

2006年04月19日

貧乏人の金失い

『Invitation 5月号』の表紙が浦沢直樹さんと宇多田ヒカルさんだったので熟考の末に購入。二人の対談もさることながら、樹林、長崎両名の特集が興味深いね。

いつの間にか『 田中達之作品集 BOILED HEAD 』の発売が今年の4月から10月になってるし(毎度のこと)。

古本屋で『CANNABIS WORKS―田中達之作品集』と『FLAT』を購入。古本でも結構高かった。アニメDVDとか図録とかも含め、今月は出費が多い…。

なかむらたかしさんの新刊、買ってないや。

Posted by Syun Osawa at 23:49

2006年04月18日

戦争と表象/美術 20世紀以後

2006年3月4日−5日/東京国立博物館平成館

戦争と表象/美術大学の先生や美術館の学芸員を対象とした戦争と美術に関するシンポジウム。誰でも参加できるとのことだったので、ちょこっとだけ参加。戦争画に関連して、河田明久さんや澤田佳三さんなどの発表を聞いた。小沢節子さんの「原爆体験と表象」や前日の水沢勉さんの「山口蓬春と戦争表現」なども聞きたかったが、こちらは時間の都合で断念。

河田明久さんの「戦時期日本のシンボリズム」は、戦前の日本において、ナショナリズムを喚起させるためのイメージ戦略として、実在の人物(天皇)ではなく「朝日」「富士山」「日本刀」「桜」などの身体性のない記号が用いられたというお話。この話は大塚英志さんによる手塚治虫話(手塚は記号の中に身体性を見つけたとかいうヤツ)にも連なる内容で面白かった。

澤田佳三さんの「目的芸術としての戦争美術とプロレタリア美術〜「昭和の美術」展を通して」もこれまた面白い内容。戦争美術とプロレタリア美術を同じ目的美術(プロパガンダのための芸術)として考えていて、それなんて僕が思ってるところとピッタリで勉強になった。「目的は対称的だが、用法は同じ」として、テーマ主義とリアリズムという同じ土俵の上に立っているからこそ激しく対立するのだという指摘はすんなり入ってくる。これに関しては、この後、図録を買ったりロシア・アヴァンギャルド関連本を読んで勉強中。

少し話はそれるが、戦争画関連の話題で登場しがちな「リアリズム」という言葉について。この言葉が「ロマン主義」の中に還元され、写実的な絵を描くことと同じ意味になり、「古風な技術」「尖端的でない」「作家が自分たちの表現形式を捨てている」と批判されることについてはちょっと複雑な気分。美少女が出てくるアニメを見ると一気に萌え語りに終始してしまう事態と何か似てる。

(関連)戦争と芸術

Posted by Syun Osawa at 23:33

2006年04月17日

マックと上手な下ネタ

会社のマック(OS 9)のInternetExplorerでBEMODのトップページを見ると、FLASHが上手に表示されない。WindowsだとIEもFireFoxもMozillaもOperaも正常に表示されてるのに。謎だ…。

とか言いながら…

昨日の「ガキの使い」に出てた西川史子さんにちょっと感心。ヘイポーの謝罪文の上手さに笑い転げてしまった。以下2ちゃんスレから転載。相手の地位の高さが重要なファクター。

謝罪文

今回、私、世界のヘイポーは、番組の収録中に医師であり、タレントである西川史子さんに不快な思いをさせてしまい深く謝罪致します。

まず、私が史子サイドがセクハラだと訴える行為を働いた経緯を説明しますと、ロケ中に私が史子を抱き上げようとした際、史子のお尻がいやらしく動いたもので、私は、そこで、アラっと思ってしまい、お尻を触ってしまいました。収録前にスタッフ内で「あの女ならある程度いっても大丈夫だろう」という噂があったのです。

私が史子さんのお尻を触ってしまった事は紛れもない事実であります。しかし、女医といえば一般的にどスケベなイメージがあるという事も事実であります。よってここは一つ喧嘩両成敗という事で、水に流して頂けないかと思っている所存でございます。

ガキの使い総合演出・世界のヘイポー

謝罪文

まず謝罪の前に、なぜ私があのような行動をとってしまったのか、その経緯を説明させて頂きます。

池袋の風俗では、約3万円〜5万円ぐらいが相場と言われています。よってあなたに払った高額のギャラを考えれば、抱きつくぐらいの行為はOKだろうと、安易な考え方をしてしまい、あのような行為をとってしまいました。

それに伴い、私が史子に抱きついた時の史子の表情は、まんざらでもないというどスケベな顔をしていたので、「アラ、いいですねえ」の波が何度も押し寄せて来ちゃって、最終的には押し倒すという結果となってしまいました。

つまり、今回の一件を風俗に例えるならば、本番がなしのお店で興奮し、本番を強要してしまったみたいな事であり、決して罪悪感があった訳ではないので、示談という形で穏便に処理して頂きたいと思っている所存であります。

ガキの使い総合演出・世界のヘイポー

謝罪文

この度は、3度に渡りこのような機会を設けて頂き大変恐縮であります。

このタレントレベルならキスはOKだろうという私の安易な考えが、あなたを傷つけてしまった事を深く謝罪したいと思います。

事の発端は、史子が収録にやって来た際、「とんでもないおサセがやって来た!」と思ってしまった事に始まりがあるのです。そもそもおサセというのは、誰にでも身体を許す女性の事でありまして、そんな女が来たと思ったら「アラ、いいですね」が何度も押し寄せてきてしまいまして5回目の「アラ、いいですね」まで待てなくなってしまい、最初のキスを仕掛ける事になってしまいました。

さらに収録中、あなたは、このタレントレベルではあり得ないような、いっちょ前のフェロモンを出してきたので僕の中に「年のわりには好き者なんだ」か「なんだこの****!」という思いがよぎり、2度目3度目のキスを仕掛けるという形になってしまいました。

今回、私的には、「このタレントレベルでもキスはないんだな」という事が分かった事は大きな勉強となりました。

ガキの使い総合演出・世界のヘイポー

(http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/geinin/1138168255/ より転載)

Posted by Syun Osawa at 23:40

2006年04月16日

新日曜美術館とか

NHK教育の『新日曜美術館』で藤田特集を見た。

これで一連の藤田関連番組は概ね終わったのかな? NHKものは近藤史人さんがやってるらしいということもあって、作りがどれも似た感じだった。今回は肉声を聞けたのが収穫。写真とか文章では神経質だけど、喋らせると陽気。このギャップがたまらん。立花隆さんが出ていたことは良いとして、海外の評価と日本の評価のギャップについて村上隆さんがコメントしてたのが気になった。

時代が違うでしょ。日本文化の引用の仕方も。そして戦争画を含めて出した答えが全く逆じゃん。911関連の空虚なイベントとか含めてさー。

戦争画関連で…

第一次世界大戦期プロパガンダ・ポスター コレクション

さすがは東京大学。やることがでかいですな。潤沢な税金が投入されているだけの事はある。ただ、どうせやるなら海外じゃなくて日本のを公開して欲しいんだけどね。それやってこその東大だと思うし。

とか言ってたら…

SYNCHRONISM がバージョン3になってた。これって、2004年くらいにバージョンアップしたみたいなんで、僕自身、相当見てなかったんだなぁ…。相変わらず日本でも随一の存在であることは変わりなし。

この楽器 はいつ出るのやら…

Posted by Syun Osawa at 23:41

2006年04月15日

一青窈のグラビア展開とか

一青窈ノベルティCDラックを漁っていたら、一青窈さんのノベルティが出てきた。

僕の中での彼女のツボは、グラビアでの展開が妙にハイセンスなところ(服とか含めて)。たぶん、このノベルティの頃はもう少し野暮ったく行く予定だったんじゃなかったんかなぁ…。キャラ作られてるんじゃないか? …と勝手な心配してみたり。そういやデビュー曲を聴いて「演歌ポップだ!」と思って、HMVにノベルティを貰いにいったんだっけ。曲後の初々しい一人喋りに妙な懐かしさアリ。

意外といえば…

ビブロスが倒産したのはニュースで知っていたけど、まさか碧天舎が原因で倒産したとは…。協力出版を煽る会社としては業界でNO.3の存在だと思っていただけに意外な感じがした。

金曜日、朝のワイドショーに社長が出演して弁明。さかもと未明さんが吼えていた。文芸社や新風舎が一気に広めたと言われるこの商法(昔からあったが…)は鉄板な印象があったし、だからこそ碧天舎も追随したんだと思うんだけど…。うーん。やはり流通にのせるというところで、いかに…って、あまり深く突っ込むのはやめよう。

Posted by Syun Osawa at 23:44

2006年04月14日

時の支配者

監督:ルネ・ラルー/1982年/フランス、スイス他/アニメ

時の支配者ルネ・ラルーを見始めると、高校生のときに好んで読んでいた松本大洋さんがモロバレになっていくみたいで何だか複雑。

原画がメビウスってところに惹かれつつも、主人公の少年(ピエール)以外の人物は普通のヘタウマな絵にしか見えなかった…orz

冒頭、父と子が自動車で砂漠を疾走している。ピエールが「何でとばしてるの?」と言い、お父さんが「とばしたいからさ」と冷めた返答。ここからハードボイルドな展開が起こるのかと思いきや、わりとモッサリとした感じで話は進んでいく。いきなり親が死んで、子どもがひとり取り残される展開というのは、『 ファンタスティック・プラネット 』と同じ。そこから奇妙な世界設定をバーンと見せながら、ルネ・ラルー独特の不思議な世界感と強い台詞で観客をグイグイ引っ張っていく。ミニマルな電子音を効果的に用いているところも前作同様(僕はこれが一番好きだったりする)。

人を攻撃するというスズメバチの住む星に取り残されたピエール少年を救うため、父親の友人だった男が乗る宇宙船の乗組員が彼にトランシーバーで語りかける。ラストの時間軸を使ったひっくり返しの展開がなかなか絶妙(僕にはちょいムズかった…)。宇宙を舞台にして時間軸を交差させる物語って、最近でも『ほしのこえ』などがやってますが、わりと世界的にやられるてるもんなんですね。僕はSF耐性が皆無なのでその辺りの事情はサッパリです。

そんでもって、この作品にも宗教めいた団体(人種)が登場する。

統一化(全体)を幸福とし、みんな顔がない(つまり個性がない)、全体主義を打ち出し、操り人形のように生きる生物たちの幸福を「自己の否定」というやり方で否定し、集団を破壊してみせる様子に社会的なメッセージがあるように思えた。

画面のレイアウトは舞台調で、固定された横向きの画面に画面の外からキャラクターがフェードインしてくるのとかは、今やるとなかなか新鮮かもしれん。

Posted by Syun Osawa at 23:40

2006年04月13日

古い本と新しい本

ActionScriptを勉強するためにすごく古い本を2冊購入。
すごく古い本…orz

FLASHの本は古い本なのに新刊で購入。でも最近は古本しか買ってない(特に漫画)。いかん。これでは出版業界に貢献できない。

そんなこんなで、続刊モノを何か一つでも買ってないと落ち着かないオタク気質が災いし、週刊モーニングで連載中の『 東京トイボックス 』あたりを買い進めようかと検討中…。

中古といえば…

SPEEDのファーストアルバムが100円で売ってた。僕も以前、倉木麻衣と鈴木亜美のファーストを各50円で買ったけどさ、発売日に特典目当てで買った人間としては切ないもんがありますな。良いアルバムだと思うよ。いやマジで。キウイラブとか。ステディとか。

Posted by Syun Osawa at 23:41

2006年04月12日

須田国太郎展

2006年1月13日−3月5日/東京近代美術館

須田国太郎展京都出身の画家という理由だけで勝手に親近感を抱いているバカ(僕)。

作品はまぁ…好き好きですね。頭良さそうな感じが漂ってて、ちょっと恐縮してしまった。戦前にスペインを外遊して絵を学んだそうで、スペインの風景を描いた代表作の《アーヴィラ》(1920年)などを見ると建物に照射される赤の温度が高め。その画風がそのまま日本の風景にも繁栄されていて、日本なのかどこなのかわからない。そのテンションが《法隆寺塔姿》(1932年)では、手前でニョキニョキ立っている鬱陶しい電柱の雑踏感と、その向こう側にそびえる歴史的建造物の荘厳さの組み合わせという力技に上手く作用しているように見えた。

スペインでどんな画家と交流してこういう画風を勝ち得ていったんだろう? パンフレットを眺める。「主にスペインのプラド美術館でヴェネツィア派の絵画を模写することで油彩技法を独学しました。」これしか書いてない。実際に当時模写した絵画(エル・グレコなど)もいくつか展示されていた。

須田さんは評論活動も活発にされた方らしく、「日本の油絵は根を持っていない『切り絵的芸術』である」として、東洋と西洋の総合なる壮大な目標を掲げていたそうな。そうは言っても、彼の作風はスペインの赤にガッツリ支配されており、「赤>黒>緑」の隊列でコントラストの効いた色が配置されていて東洋を見つけられない。僕が彼の作品の中に東洋を見つけることができたのは、その激しい赤が雨によって流され、やや色あせた《筆石村》(1938年)や《時雨(筆石村)》(1937−40年)であった。

彼は晩年、画面が「暗くなる」「色彩を失う」「黒くなり出す」と言うようになるのだが、黒色によって引き出された全開の赤よりも、水分を多量に含み、その気負いが緩和された作品《叢(ぶしゅ)》(1947年)などの方が心に残った。

そんな彼の作品群の中で最も目を引いたのが能のクロッキーだった。

大量に描かれたという能のクロッキーの中に、連続した動きを捉えているものが数多くあった。能の動きのある一瞬を切り取るのではなく、動きそのものを動的に捉えたまま表現しようとしていて、かなり面白かった。残念なことに動的なクロッキーは、アニメーション的な絵画として発展することなくそこまでで終わってしまったようだ。

Posted by Syun Osawa at 23:29

2006年04月11日

「よし子とテレビ」とcodeNEO

Doingで放送されている内山勇士さんのアニメが面白い

code neoDoingで公開されている 内山勇士さんの『 アルツハイム 』シリーズを観賞。大いに笑った(5月末まで)。

特に「よし子とテレビ」が最高。この手の脱力アニメは破壊力ありますな。

さらに内山勇士さんの新作が、フリーDVDマガジン「 codeNEO 」に収録されているという事で、新宿のヴィレッジヴァンガードに貰いに行った。そしたら新作の中にも「よし子とテレビ」系の続編が! このシリーズはかなりツボだわ。

他にも村上龍さんのインタビューなんかがあって、かなりヘビーな語録を残していた。

お金があれば回避できる不幸もある

重いねー。そんでもって、ホリエモンの「お金があれば何でも買える」に対して、「信頼は金では買えない」と言っていた。僕がお金で買えないと思うのは「自分自身」だと思う。

Posted by Syun Osawa at 23:43

2006年04月10日

ファンタスティック・プラネット

監督:ルネ・ラルー/1973年/チェコ、フランス/アニメ

ファンタスティック・プラネットキてます。

もしも『幻魔大戦』とオウム真理教に関係性を見つけるならば、この『ファンタスティック・プラネット』にはラエ○アン・ムー○メントとの関係性を見つけたり見つけなかったり。人間がゴキブリのように扱われ、人間より高等な生物であるドラーグ人にいいように遊ばれる様を延々と描いている。

一応、主人公らしき人はいるが、あくまで主体は群れとしての人間(群像)。死語を使うならプロレタリア作品っぽいところもあって、人間の群れはやがてドラーグ人に反旗を翻す。ゴミのように死んでいく人間。人間同士の醜い争い。ドラーグ人が女性同士をカブトムシとクワガタムシを戦わせるみたいに戦わせていて、そこでの足のバタバタ感が生々しくて笑った。

植物的な建物とか、瞑想のくだりとか、キモいキャラクターなど難解な要素がいっぱいですが、意外に明瞭な展開で見通しもよく、ほどよく心地よい電波を受けました(だからヤバイのかって?)。あと、SFなのにラストの展開(ネタばれなになるので言いませんが…)が社会を照射していて、なかなか素敵な作品でした。

Posted by Syun Osawa at 23:33

2006年04月09日

カナダ美女がアニソンを完璧に歌う

カナダの女性がKotokoの「Re-sublimity」を歌ってます☆

口パクなんですが、かなり感動しましたw

トランスってことでロシアの人かと思ったら、カナダの人でした。しかも17歳。ホームページ もあります。

(追記) 2006.04.11
どうやらフランス人らしい。そして、その筋で 有名な人 らしい。他にもデジキャラットの「 Welcome! 」とか歌ってるし。スゲー。


僕もこの気持ち凄いわかる。2000年のSummerSonicに行った時、Mansunが来るってことで「Wide Open Space」の歌詞を必死で憶えてたから(あんな声は出ないけど…)。博愛主義者気味の僕としては、彼女のKotokoの曲に対する愛が溢れていて、それだけで感動です。

僕は僕で…

UYAMUYAの「パノラマミライ」という曲にハマっていて、TSUTAYAを探したけど置いてなかった。

Posted by Syun Osawa at 23:30

2006年04月08日

フジタとアイドル

しっぽり藤田嗣治展へ。感想は後日。

大壁画のものが無かったのを除いては、かなり充実した内容だった。戦争画についても好きな作品が全部あって、僕的には超満足。興味のある方は絶対に行った方がいいと思います。

夜にはテレビ東京で『美の巨人たち 藤田嗣治』の後編を放送していた。「乳白色の肌」を生み出す下地の調査が、NHKの特番 と被ってたが、こっちの番組では初期のものは石膏を混ぜていたとのこと。その後は炭酸カルシウムと硫酸バリウムということでNHKと一緒(当然か)。実際に肉眼で見ると、図録やテレビとは違った味わいがあった。

そんなわけで…

ソーランはっぴぃずと猫ひろし の曲を聴いて、もしかしたら景気は本当に良くなってきたかもと思う今日この頃。世界でも 日本的なアイドルの踊り が浸透しているようで、元アイドルオタクのおっさんとしては微笑ましいかぎりです。

Posted by Syun Osawa at 23:09

2006年04月07日

水沢史絵のおもズバッ!

水沢史絵さんのネットラジオが始まった☆

今のBBQRはミニミニしか聴いてなかったけど、これで楽しみが2つに。

FireFoxのSageにお気に入りのブログをドンドコ放り込んでいたら、恐ろしい数になってた…orz メイド喫茶のメイドとご主人様の力関係がリアルには逆なのが時代性かなと思う、今日この頃です。

Posted by Syun Osawa at 23:06

2006年04月06日

いろんなツボ

蛙男商会さん 制作のテレビアニメ『 THE FROGMAN SHOW 』を生で見たために、今日の仕事はちょっと眠かった。

いやはや。FLASHアニメがそのままTVで流れてる感が妙に嬉しくて。何でしょうか、この気分。「鷹の爪」の必殺技ギャグとか、「古墳GALのコフィー」の中の人ネタとか、地上波では通常お目にかかれなかいノリかもしらん。

scene.orgのランキングにmellow-dがランクイン

トップ10を占めているのが、chiptuneの雄である 8bitpeoples なのは頷けるんだけど、なんで今、FiveMusicians のmellow-dの曲がランクインしているんだろう?

FMの中でもmellow-dの曲は特に思い入れが深くて、「 cotton wool 」を始め好きな曲いっぱいあった。

Posted by Syun Osawa at 23:13

懐かしく、羨ましい

TSUTAYAでTOM☆CATのベストを借りる。「TOUGH BOY」ってあんなに完成度高かったんだ…。つか、何気にTOM☆CATっていい曲多いな。

コンビニで『サルシキ』を購入。ただのエロ雑誌かと思ったら、いわゆるエロカッコイイ系の雑誌っぽい。山本直樹さんと常盤響さんが監督している映像作品が収録されてた。

この雑誌のオープニングムービーに ありかまさん の「 cheapTechno 」という曲が使われていた。僕のサイトに転載しているのを聴いて知ったそうな。人が死んでも作品は残る。

常盤響さんといえば…

数年前、三宿にあるwebという店で一度見かけた記憶が…。その店で出会った女性が常盤響さんに抱かれたいオーラを出しまくってて(そこで初めて僕は常盤響の存在を知った)、何とかお近づきになろうと必死だったのを思い出した。彼のエロは僕的には抜けないけど、女性の琴線には触れるんだろうね。羨ましい。

Posted by Syun Osawa at 00:29

2006年04月04日

ICAF 2006

2006年3月11日−12日/セシオン杉並/ICAF実行委員会

ICAF 2006素敵な作品たくさん。

ICAFに参加するのって 2003年のとき 以来か…月日は悲しいほど淡々と流れてゆくなぁ。今回は「フランス学生アニメーション傑作選」にだけ参加。去年、日仏会館で見た作品とか、ネットで見た作品なんかも多くて、日本同様フランスの学生作品も同じ作品がグルグルと巡ってる感じ。

この手のイベントで毎度思うことだけど、数分単位の作品が切れ目なく上映(1時間半以上ぶっ続けとか…)されると、一つ一つの作品を胸に染み込ませながら見るのに相当な体力を使ってしまう。俳句や短歌を小説を読むスピードで次から次へと読んでいくヤツおらんやろって。

あとは「学生」という括りについて。日本だと18歳から22歳くらいのイメージがあるが、果たして海外からの出品作品の多くはこの年齢の学生によって作られたものなのだろうか? 海外のアニメ学校はどちらかと言うとデジハリみたいな学校なのではないかと思ってしまった。

とか言いつつ、気に入った作品の感想などをツラツラと。

Jurannesic(ジュラヌシック)

by Y.Avenati/S.Andriveau/H.Barbereau/L.Clichy(00:30s)

この時期 に見て、神動画とか言ってた記憶が(ここ で見れる)。これだけアイデアが詰まっていて、作画が素敵で、スピード感があって、オチも効いてるんやから贅沢な30秒やね。久しぶりにその当時のニュース見てたら、同じ30秒でも中国産には こんなFLASH もある。面白いねぇ。

Un gros billet(大きな札)

by Fre'de'ric MARTIN(04:00s)

朝からの上映だったのでかなり眠くなるのではないかと心配していたんだけど、この作品で目が覚めた。面白い! 落ちたお金を人間と動物が入り混じって取り合う様が、横スクロールの格闘ゲーム(ファイナルファイト系)のような画面で展開される。無声アニメにも関わらず、引きの画面でのキャラクターの動きと上手なカメラワークによって内容を十分に把握できるところも凄い。オチも効いているし、いやー面白いわ。

Le moulin(風車)

by Florian THOURET(06:00s)

面白い! これを個人で作ったとしたら相当凄い。6分の中におなか一杯になるくらいの人間ドラマが入っている。2Dと3Dの組み合わせも作者なりに上手に消化していて、ポイントを抑えた見事な世界を作ってるし、作画も隅々までガッツリ描かれている。個人制作的には目指すべき到達点かも。あー、もう一回みたい。

Psycho boy(サイコ・ボーイ)

by Cle'ment CORNU(05:04s)

招待作品にしてはノリがグロかった。しかもそれがFLASHっぽかったりするから、嬉しくもあった。オン・オフの切り替わりで筆のタッチと動きを変えていたのも面白かった。

Ego(エゴ)

by de Louis BLAISE、Thomas LAGACHE、Bastien ROGER(07:16s)

サイバー系のカッコイイのりだったので、最初はゲームのプロモ映像なんかでよく見るような3D作品なのかと思ったら、奥行きのある味わい深い作品だった。鏡の中の世界の表現の仕方とか、追いかけていく相手と自分が反対になって時間が逆転していく様子なんかは、コンピューター(特に3D)でないと絶対に実現できないと思う。展開はある程度見えてるんだけど、演出押さえ気味のクールな世界観とスピード感、そしてカメラワークでグイグイ引っ張られる。ラストにふさわしい素晴らしい作品だった。


これらの作品は、シンプルに面白い。凡人の僕が見ても笑えたり楽しめたりする作品群。通な人(評論家、大学教授など)のフィルターを外して、単純に楽しい作品だけを切り分けて上映してくれたら僕はそれで満足だったりするのだが。今回のイベントではこのプログラムしか見てないが、これだけでおなか一杯になった。

以下の作品は他の上映会で何度かお目にかかったもの。どれも面白い。

『La migration Bigouden』(ビグデン渡り)
by Eric CASTAING、Alexandre HEBOYAN、Fafah TOGORA(01:44s)

『Orana』(オラナ)
by Ame'lie RAFFENAUD、Jeff SEBRECHTS、Maxime REY-CANET(07:00s)

『Overtime』(オーバータイム)
by e Oury ATLAN、Thibaut BERLAND、Damien FERRIE'(05:00s)

『Il pleut berge`re』(雨降るぞ、羊飼い少女よ)
by Je're'my DEPUYDT(06:00s)

『The building』(ザ・ビルディング)
by M.Nguye^N、P.Perifel、X.Ramonede、O.Staphylas、R.Zaarour(01:27s)

Posted by Syun Osawa at 20:50

感動の守備範囲

丸山薫さんの『 吉野の姫 』が公開された。作品に感動。制作記を読んで、気合の入り方にまた感動。あの絵コンテ欲しいw

ジブリのフリーペーパー『熱風 2月号』に載っていた「もうひとつのJ-POP」(文・田家秀樹)で、坂本龍一さんの『CM/TV』にまつわるエピソードが書かれていたので、TSUTAYAで借りた。ついでに、PSY'Sのベストを借りた。懐かしすぎて涙出た。感動。超激ループ中。

『NHKスペシャル 北朝鮮(2)』も面白かったなぁ…。感動。

番組の中でチャウシェスクの映像が出てきたので、何の気なしに wiki をのぞいてみたら、後半部分に意外なことが書かれていて驚いた。情報の伝わり方って本当に興味深い。

Posted by Syun Osawa at 00:02

2006年04月02日

藤田嗣治とNHKは面白いの巻

東京近代美術館で藤田嗣治展をやってることもあって、関連番組がいくつか放送されている。NHK教育で流れていた15分番組に始まって、4月1日にはテレビ東京で『美の巨人たち(前編)』(後編は4月8日)、今日はNHKで『パリの異邦人〜画家・藤田嗣治の二十世紀』が放送された。

特にNHKの特集はディレクターが『 藤田嗣治 ―「異邦人」の生涯 』の近藤史人さん、エンドロールには『 イメージのなかの戦争 』の河田明久さんや『 藤田嗣治芸術試論 』の夏堀邦子さんの名前もあり、かなり充実した放送で満足。多くの書籍で語られてきた内容を丁寧に映像化した感じ。

中でも藤田の「乳白色の肌」についてのネタばらしは興味深かった。藤田は透明感のある肌の色を出すために、麻布の上にニカワを塗り、その上に塩酸バリウム、さらにその上に鉛白と炭酸カルシウムを1対3の割合で塗りこんだものをキャンパスとして使用したそうだ。炭酸カルシウムはオイルで溶かすと黄色味を帯びるという事で、硫酸バリウムのモッサリした白と炭酸カルシウムの黄色味があの白地を作り出したようなのだ。

近藤史人さんはNHK教育の『新日曜美術館』でも藤田関連の特集をやるみたいなので、こちらも楽しみ。夜にやっていた『NHKスペシャル 北朝鮮』もかなり面白い内容だった。NHKはドキュメンタリーとニュースだけ充実させてくれれば、それでいいです。

Posted by Syun Osawa at 22:38

第4回インディーズアニメフェスタ

2006年2月25日/三鷹芸術文化センター

第4回インディーズアニメフェスタ今回は会場が良くなってた(遠いけど…w)。

第2回第3回 と同様に楽しいイベントだった。インディーズアニメの層が深みを持って積み重なっていけば素敵なんですが(前年の作品がどんどん忘れられていくのは寂しい。)。

ネックは個人でアニメを作るという行為が継続して続いていかないことなのかな? FLASHアニメにしても作り手が数年で入れ替わっていく印象がある(根拠なし)。それなんて暴走族と変わらんぞと、どーでもいいことを考えつつ、チラシの裏な感想など綴る生業。

今回は3Dを使ったアニメが減ったような印象。トークイベントでは中国のFLASHアニメ作家である拾荒さんが登場したり、ロマノフ比嘉さんやルンパロさんなどが参加されたアニメ作家の座談会もあって、なかなか見応えのあるイベントでした。

ROBOTA

by 久保興介

デジハリの3D作品。ロボットの足が虫のように6本で、最終的にそれらが変形してプロペラの役割を果たす。機能美というヤツか(ただ実際にあの腕がプロペラになったとして、本当に飛ぶのに十分な浮力が生まれるのかな?)。中間の2本は2足歩行のロボットが前後に倒れることを防ぐためにあるのだと思ってた。作者はプロダクトデザインの凄い経歴を持っている人らしい(だから飛ぶでしょう)。

3DIMENSIONS?

by 山崎涼子

初見で見た作品の中では一番好きだった。ポンポンと立体の面から面へと移動していく牛君の様子が軽妙な動きで表現されていて、見ていて幸せな気持ちに。上へグイーンと持ち上がって違うステージへ移るところとかに何かしらの気持ちが湧くのはファミコン世代だからかな。未だにchiptuneを引きずっていることも追い討ちをかけてる。資料を見ると、牛君は正確には牛骨君らしい。

BLACKBIRD

by 釜江靖之

地獄変.com の青木さん関連で知った STUDIO Boiler の方。サイトのトップページで公開されているものと同作品。アニメーターの方らしくツボを抑えた動きが勉強になりますな。FLASH上で描いた爆発のアニメーションとエフェクト処理が特に興味深かった。

全知全能4次元ちゃん

by スタジオぽぷり

第17回 DoGA CGアニメコンテスト その2 の感想へ。

灯籠流し

by EATRIX

3D特有のテカテカした感じを抑えた絵画っぽいシェードのイルカが、ふんわりした世界の中を泳いでいく。夏の夜の夢。灯籠に描かれた絵が動くというアイデアが素敵で、ちょっと羨ましかった。

カタいフタ

by 中村武

どこかで見たことあるなぁ…と、思っていたら、『 カクレンボ 』を見に行った大阪のプラネット映画祭で上映されていた作品だった。2D、モノクロ、手描きアニメ。スローモーな動きっぷりが心地いい感じ。力技な面もあるので僕には絶対に真似できない芸当。

Turquoise Blue honeymoon

by 栗須直也

第17回 DoGA CGアニメコンテスト その2 の感想へ。

河童

by 石橋ヒロ樹

3Dアニメに勝手なイメージがあって、その勝手なイメージの中に最もよく当てはまる感じのコメディ作品。基本原則としてコメディ作れる人はみんな偉大。次の作品にもいえることだけど、3D作品の良いところは、空間を正確に表現できるのでキャラクターの位置関係を使ったシーンが描きやすいところだよなぁ…と、しみじみ思う。

スタンド・バイ・ミー

by 南澤伸

今回見た3D作品の中ではこの作品が一番のお気に入り。狭い空間を使ったショートショートがディズニー的なコメディというよりは、日本の漫画的なギャグで展開されていて笑った。いちいち演出過多なところとか、技術ももちろんすごいけど、やっぱし才能だよなぁ。羨ましい。

プール監視員みもりちゃん

by 青木隆志

地獄変.com の青木さんの作品。FLASHアニメのエンターテイメント性を最もよく体現している作家の一人だと思う。ヘタウマな絵とやたらブラックの効いたストーリーの折衷という僕の中にあった青木作品のイメージに、動きのエッセンス(変身シーンとか)が加えられていて、その技術はどこで体得したんだと(以下略) …サイトのシリーズものとか、さらにブラックになっていってほしいなぁ。

コタツネコ

by 青木純

第17回 DoGA CGアニメコンテスト で上映された『Apartment!』と『走れ!』に魅了され、今回の作品にもまたまた魅了されてしまった。凄いね。才能って恐いね。ICAF2006に出品された作品(見れてないけど)も、ガイドブック見る限り、凄そうなオーラ出てた。

吉野の姫

by 丸山薫

今回は、JAWACON 2005 の時と違って声が入っていた。この声入りがやたら良い。昔、出渕裕さんが『ルーンマスカー』という漫画を描いたときとか、貞本義行さんが『エヴァンゲリオン』という漫画を描いたときに感じた衝撃と似たような感覚がある。プロのイラストレーターさんがアニメ作ってしまったという意味ではそれをもう一歩先に行ってしまってる。凄いねぇ。

JAWACONの時に僕が途中でストーリーを見失った理由が、今回の声入りバージョンでわかった。僕は戦地に行く青年に感情移入してしまったために、メインの姫と桜の精とのエピソードから一瞬気持ちが離れたからだった。今回の声入りがさらに進化するらしいので、今年はこの作品がインディーズアニメの中心になっていくのかな。素晴らしいですね。

Posted by Syun Osawa at 01:48