B E M O D
top
empty.gif
column > music

エレクトラグライド 2001 超興奮レポ

 アンダーワールドの出演した去年。僕のお目当てはアンダーワールドのみであった。オービタルはロンドンに住む私の姉に「懐かしいね」と言わしめるほど,やっぱり時期的には少し前の存在だし,そういう意味でアンダーワールドに尽きるイベントであった。

 そして今年,去年より会場の完成度が増し,去年不評だったロッカーの場所や会場の設置位置も改善され,だんぜん過ごしやすくなっていた。

 10時に会場入りし Buffalo Daughter のライヴでひとしきり盛り上がる。続いて,DJ ブースに移動し,Richard Marshall で早くも爆裂。Fatboy Slim を待たずして会場のテンションは上がりまくり。

 0時過ぎ。満を持して Fatboy Slim 登場。会場の雰囲気はたぶん今回のイベントで最大の盛り上がりに。会場は大いに盛り上がるが,意外にベタな曲をかけてたことや,Richard Marshall があまりにも楽しかったこともあり,僕的にはやや食傷気味であった。

 でも,この人の強みはロッカーフェラーさえ流せば取り合えず会場は盛り上がるところ。Prodigy のファイアー・スターターだったり,アンダーワールドのボーン・スリッピーだったりそういう曲を持ってる人はやっぱ強いなぁと実感。

 しかし,1時15分より Aphex Twin がライヴブースに登場するため移動。Aphex Twin の曲は僕はほとんど知らないのだけど,この日一番感動したパフォーマンスだった。

 エイフェックス・ツインことリチャード・D・ジェイムスは,1971 年にイギリス,ブリテン島南西部のコーンウォールで生まれた。片田舎で生まれ育った彼は16歳で初めてテクノを聴き,91 年にマイティ・フォースというインディ・レーベルから友達のトム・ミドルトンと共にエイフェックス・ツイン名義で作品をリリース。そして 92 年 1 月,彼はテクノ界の最高峰,ベルギーの R&S と契約した。名作「ディジェリドゥ」が生まれたのはこのときである。

 リチャード兄さんはクールに会場を攻撃的に責め立てる。観客負けずに盛り上がり,踊りまくる。リチャード兄さん観客に踊ることを許さず,徐々に攻撃力が増し,ライヴ中盤から終盤にかけて崩壊へと向かう。それでも観客も負けずに踊る。だって,あんたを楽しみに来たんだから。が,リチャード兄さんそれを許さない。1万を超える観客が呆然と立ち尽くす中,リチャード兄さんの爆裂音響ショーが続き,そしてライヴを終えた。僕は Aphex Twin のライヴを見るのも初めてだったし,曲もほとんど知らなかったのだが,初めての出会いは僕にとって衝撃的なものであった。

 「このおっさんアホや…。」とつぶやく。

 Aphex Twin のライヴと同時進行で,元アンダーワールドの Darren Emerson が DJ を行っていた。しかし,Aphex Twin があまりにも印象的だったため,すごく普通に感じてしまった。

 「ダレン兄さん,仕事し過ぎやで…」と投げかける。

 その後,客足が減ったので,最前列まで移動し,Laurent Garnier を楽しむ。ハンサム(死語)な彼は少しナルシスト気味のツマミのいじり方で,踊りも妙。一緒に行った友達がボソッともらす。

 「あの人って,きっとオタクだよね。」

 「そうやな,家でアレをやってると思うとな。ちょっとキモイな。」

 でも,音楽は凄く素敵で,踊りやすい。最前列で外人さんに混じり盛り上がる。ツマミのいじり方は変でも,大観衆を一人で踊らせている彼はやっぱカッコイイ。

 総括して大満足。この一言に尽きました。今年のエレクトラグライドは間違いなく去年を超えていた。もちろん来年もあれば絶対参加予定。来年こそはモービーに来てほしいなぁ。

top
Composed by Syun Osawa since 10.1997