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エレクトラグライド 2002 を思ふ

 完璧だった

 Numbers,Robots,Comuputer World,Radioactivity,Home Computer,Autobahn,Pocket Calculator,Musique Nonstop などなど有名どころは全部やってくれた。VJ にしても,最後の終わり方にしても,曲と曲の間の「間」にしも,全部が Kraftwerk そのもの

 ただ残念なことに,僕の頭の中にはあまりにも多くの余計な情報が入りすぎてしまってるのだ。

 「 Kraftwerk はテクノとヒップ・ホップの基礎を作った。」

 …に代表されるように,僕はこうした先入観を植え付けられた状態で,Kraftwerk の音に触れているので,たしかに僕は彼らの楽曲が好きではあるが,その「好き」という感情について一切の信頼を置いていない。それは 10 代の若者が,「ニルヴァーナに影響を受けている。」と言うことに対して,僕自身が一切の信用も置いていないのと同義である。

 冒頭に僕が「完璧だった。」と述べたのは,そうした様々な前情報によって理論武装された状態で,彼らのパフォーマスを見た感想である。

 一緒に行った友達の友達が,「斬新だったね。」と言っていたが,「 Kraftwerk は斬新である。」という予備情報がすでに頭の中に入っている僕にとって,それは「斬新の確認」であり,「衝撃的なものを見た」ではなく「偉大なものを見た」という感想の方が正直なところ。できることなら,後追いではなく,リアルタイムに彼らの音楽&作品に触れてみたかったものだ。それが残念でならない。

 イベント全体としては,Kraftwerk に始まり Kraftwerk に終わった感じ。全体的に盛り上がりは去年ほどではなかったし,なにより Kraftwerk から Squarepusher そして砂原へのライヴの展開は盛り上がりの点では微妙。友達の言葉を借りるなら「斬新過ぎる」が素人の僕には正直な感想かも。

 個人的に一番盛り上がったのは,DJ SASHA が一番最後の曲で,彼の代表曲である『 Xpander 』とアンダーワールドの『 Push Upstairs 』をミックスしてして流した時。Kraftwerk も Squarepusher も「踊る」という要素の少ない脳内テクノだったので,あの瞬間が僕の中では一番マックスに踊ったかなぁと思われます。

 それでも僕は来年も Electraglide に行くのでした。終わり。

 PS.

 会場内で,なななんと DJ ブライアンから直接フライヤーを貰った。「ブライアンだよー。フライヤーいらんかぁー。」って言いながらモヒカンをなびかせ去っていった。握手してもらうんだったよ…。

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Composed by Syun Osawa since 10.1997