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カウボーイ・ビバップ〜天国の扉〜

カウボーイ・ビバップ

 僕が最後にまともに追いかたアニメ…の劇場版。『カウボーイ・ビバップ〜天国の扉〜』を見てみたりしたわけですが。

 キャラクターを主体とした内容については,TV 版を追ってないとたぶんしんどいと思いますが,ストーリー的には今回の仮想敵もやはりテロ。押井守氏も言ってましたが,この仮想敵が一番企画として成立しやすいそうだ。

 しかし,これまた設定として「テロ」は登場するものの,やはり言葉だけの「テロ」であった感はある。先日読んだ、加藤朗著の『テロ‐現代暴力論』を参考にすると,90 年代のテロは基本的に原理主義のテロである。それは,イスラム原理主義にとどまらない。ネオナチようなキリスト原理主義者によるテロもそうであるし,ブッシュの言動に「神」が出てくることもしかりだ。

 今回の劇場版『ビバップ』の設定は,95 年にオクラホマで起きた連邦ビル爆破事件をヒントにしたように思えるが,残念ながら押井作品同様,仮想敵としての設定上のテロであって,テロを起こす側の究極の理由というのは最後まで示されないまま終わった。まぁ…別にアニメを見る人のほとんどがそんなところを望んでないと思うけど、たぶん井筒監督なら間違いなく指摘する部分だろうし,そこの人間観を示してこそ真のハードボイルド作品と言えるのではないだろうか?と思ってみたりしました。

 ただし,格闘シーンのアニメーションはオシッコちびるくらいに凄いです。勉強になると言うよりは無理です。あんなのやられたらね。日本のアニメーターは凄い仕事しますなホントに。

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