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WIRE 04 雑感

yokohama_04.jpg18日は桜木町で横浜開港記念みなと祭(花火大会ですな)なるイベントが開催されていたので、WIRE へ行く前に、花火見物へ。夜景が綺麗です。花火を撮影したかったけれど、安物のデジカメではシャッタースピードが遅く上手に撮影できませんでした。残念。

てなわけで、今年も WIRE です。今回の会場は横浜アリーナ。前回、前々回のさいたまスーパーアリーナよりは規模は小さくなりました。まぁしかし、第一回の99年の会場はたしか横浜アリーナだったので原点回帰といったところでしょーか。狭くなったのに値段が変わらないのは、何となく損した気分ですけど。

今回からイベントが二日間になって動員力は上がっています。それに伴って内容は良くなったか? それはわかりません。「値段変わらず質落ちた?」という印象を受けた人もいるかもしれません(テンコ盛り感はなくなったかなぁ…)。

wire04.jpg花火大会に立ち寄ってしまったために、会場入りは21時。その結果、Monika Kruse、Ellen Allien を逃す。この二人を18時からのお食事タイムにやるのってどうなんだろう?

卓球はまずまず。ネタで突き抜けていた感じも無く、メッチャ盛り上がるというわけでもなく。まずまずですね。まずまずといえばオービタルもそう。一緒に行った人にはすこぶる不評でした。しかしながら僕的には、かつて一時代を築いたミュージシャンが、「切れかけの電球の最後の輝き」といった風なプレイを魅せたことに少々思うところがありました(アンコールの最後の部分は余計だったと思うけど…つか、何か野暮ったかった?)。

オービタル後、ものすごい勢いで会場から人がいなくなりました。それはもう、Bad Boy Bill に可哀相なくらい。僕達も田中フミヤを見にセカンドステージに移動。しかし、セカンドステージは会場が狭く、ほとんどの人が入れなかった。うーむ。食事関係は充実していたけれど、会場はうーん。ですよ。

ところが失意の中、仕方なく見に行った Luke Slater が僕の中では今回のイベントで一番のヒットでした。2000年のエレクトラグライド以来、彼のプレイは何度か見ていますが、ライブ、DJ をあわせて何故か一番ノレた気がします。(要因の一つとして、アメリカ国旗柄のビキニの姉ちゃん二人組みとその彼氏たちとがガンガンに踊っているフロアに居合わせたというのもありますが…)ここでストレスを一気に放出。

Alter Ego のライブは嫌いじゃないけど、踊りながら見るにはなかなか辛く、史上初のスタンド観戦となりました。最後は相変わらずの Jeff Mills で大いに盛り上がり、6時過ぎに撤退しました。

盆暮れの里帰り的恒例行事としての WIRE は安定感を増し続けています。でもプロレス的アングル(仕掛け)といいますか、テクノが本来持っていたはずの先進性といいますか、実験性みたいなものはこのイベントでは起こらないのかもしれません。そうしたアングルと自分の右脳の感覚が会場の大音響の中でリンクし、会場の躍動感に直結して踊る感覚。左脳で生きている僕が高いお金を出すのは、結構そういうところなんですけれど。

これは僕自身の批判でもあるんですが、近年の大型イベントに多くの人たちが無批判で動員されることによって、その内容の質を良くも悪くも「コンビニ的」「ファミレス的」にし、また「ご飯を食べながらコーラを飲む感性」さえも許してしまっているのかもしれません。