bemod

2004年09月07日

死にぞこないの青

死にぞこないの青乙一著『死にぞこないの青』(幻冬舎)を拝読。乙一を読むに当たって、これが最初ってのはやっぱ違うんだろうなぁ、きっと。図書館では乙一ってとにかく人気で、複数区の図書館をハシゴしてもすべて貸し出し中になってる。それだけで読んでいる年齢層がすごく低いっていうのがわかるのだけれど、そういう意味で言えば、中学校のときに『ロードス島戦記』と『ヴァンパイアハンターD』を読んで以来の感触ってのを僕は味わったのかもしれない。

いじめの話。先生の話。事件としては行き着くところまではいかず、少年のビルドゥングス・ロマン(少年がちょっと大人になるというような人間的成長)に主眼を置いている。人間関係が少しずれて人生が上手く運ばなくなる感じなどは、世代的なことかもしれないが共感できるし、タイトルにもセンスの良さを感じる。でも乙一の良さはきっとこうじゃないんだろうな。アッサリし過ぎてる気がする。とにかく次を読もう。

Posted by Syun Osawa at 20:54