bemod

2004年09月19日

ワラッテイイトモ、無修正版

ProgettoPROGETTOの主催で『ワラッテイイトモ、無修正版』の上映会があると某人に教えてもらった。『ワラッテイイトモ、』とは「キリンアートアワード2003で審査員特別賞を受賞しながら、作品の特異性ゆえ受賞作品展でも修正版でしか上映する事ができなかった」ということが各所で話題になった短編映画である。そんなわけで川崎LA CITTADELLAへ。

上映時間47分。どの部分がこれまでカットされていたのかわからない。観客は8割が美大系、7割くらいが女性だった。そういう客層に向けた村上隆的市場のズラし効果なのかもしれないけれど、僕には「マッドビデオやん…」という以外の感情は湧いてこなかった。ネットを探索してみると『ZAMDA』というミニコミ誌で酒徳ごうわくという人が「『ワラッテイイトモ、』の呪縛―またはマッドビデオ覚え書き」という記事を寄稿していた。

エイフェックス・ツインの変態サンプリングのように『笑っていいとも』を切り刻んで新しい可能性を見つける。しかし観客が笑っているのは評論家が指摘する芸術性ではなくて、マッドな部分、つまり有名人の言葉を繋げて変な言葉を言わせたり、逆に言わせなかったり、編集でヘンテコな会話を演出したりというようなシンプルな部分の面白さなわけだ。そういう意味では外枠は現代美術でもやっぱり「マッド」かなぁと思った次第。

Posted by Syun Osawa at 11:37