bemod

2005年03月19日

週刊アニメ雑感 05.03.19

今回はプラネット映画祭で観た『カクレンボ』をはじめ、海外3Dアニメと予告動画の新しい可能性一本。

カクレンボ

YAMATOWORKS/アニメ

カクレンボとにかく鬼のキャラクターが素晴らしい。そのひと言に尽きる。モデリングの技術うんぬんはわからんんけれども、こういう造形のアイデアとかセンスというのは持って生まれたものだろうね。この時点ですっかりやられてます。しかもあの個性的な鬼達を動かしてしまうんだから、3Dアニメというのはとてつもない世界だよなまったく。

セル風3Dアニメは僕の好きな領域なので、その時点で僕の気持ちは満たされている。あえて弱点を挙げるとすればキャラクターの顔をお面で隠したことで感情移入ができなかったことか。顔を隠すというのは、表情を作るのが難しいとかいう技術的な問題もあったのかもしれない。あと、鬼が子どもを食べるという最もグロテスクな部分をすべてカットしてしまったこと。そうしたシーンを観客の想像に委ねるような手法は使い過ぎると物語りそのものが見え難くなる。実際、子供たちが鬼から逃げ、最後の一人が4体の鬼に追い詰められるクライマックスまでの素晴らしい展開のわりに、緊迫感というか心のドキドキ感が欠けていたように思った。

これは演出の問題というよりは、今の3Dが抱える技術的限界なのかもしれない。でもロマノフ比嘉氏の数年前の作品『SOMETHING』では3Dで緊迫感を表現することに成功していたし、商業ベースではもっと前に『バイオハザード』で成功しているから、やっぱり演出の問題かも。エンディングを眺めながら、3Dも着実に歴史を刻んでるなぁ…と、しみじみ。

In The Rough

(mov/04:50s/36mb) web
by Blur Studio

In The Rough3Dアニメーションについて技術的なことがわからないので、クオリティが高いとか低いとかは言わないことにする。途中までは、『はじめ人間ギャートルズ』ってやっぱり偉大だったんだなぁと思いながら、心ココにあらずで見ていた。

後半グイグイ引き込まれる。地形を利用したギャグって王道のわりに、日本製のアニメではなかなかお目にかかれないので妙に新鮮な感じ。あとアクションシーンの愛嬌タップリの動きが素晴らしいし、泥の表現などもいい。こうなると自分も3Dを手に取りたくなる。とりあえず手元のアニマスから始めるしかないか…。

Constantine

(mov/04:50s/33mb) download

この作品は映画『Constantine』の予告動画なのですが、ミュージッククリップとして完成しているところがユニークですね。『 A Scanner Darkly 』といい、本作品といいキアヌとCGの親和性は非常に高いです。天国のリヴァー・フェニックスは今の彼の状況をどんな風に見つめてるかな?

Posted by Syun Osawa at 21:20