2005年03月26日
週刊アニメ雑感 05.03.26
例のごとくニュースサイトさんなどから拾い集めた情報の中から、感銘を受けた作品の雑感など。今回は3DアニメとFLASHアニメで相当凄いのがあった。短編のお手本のような作品と商業アニメを超えるFLASHアニメ。あと古いアニメ関係では『トムとジェリー』シリーズを久しぶりに見て、かなりの衝撃を受ける。僕の技術が今後どれだけ向上しても絶対にたどり着けないクオリティ。はぁ…憂鬱。とはいえこれは全話見返せねば…。
The Little Ninjai 第12話
(flash/16.8mb) web
by Ninjai Gang
『The Little Ninjai』は僕がFLASHアニメを作り始めた直接の動機であり、一番の先生でもある。その先生が今もってなお世界で最高峰のFLASHアニメを作っている事、それが嬉しい。今回は鳥と化け物の追いかけ合いのアニメーションが秀逸。鳥の動画の多くは使いまわしているんだろうけど、背景を上手く組み合わせることによって、スピード感が極まっている。あと珍しく背景も回してるし、水への映り込みとか芸がかなり細かい。
深夜に放映されているテレビアニメが会話劇を中心にして、少しだけアニメを加えるという地味な方向で成り立っている中、『The Little Ninjai』は目を引くようなアニメーションがいくつも登場する。本当に愛すべきアニメ。最近の数話はボスキャラがあまりに弱すぎて、逆に感情移入しちゃってますw
DELIVERY
(div-x/08:43s/95.8mb) web
by Till Nowak
ヤラれた〜! 僕が8月のイベントに出品する作品でやろうと思っていたネタにかなり近いところを、とってもシンプルに気持ちよくまとめています。僕が最近よく妄想している「アニメのことはアニメで」という思想を最もよく体現している作品。映像は雄弁です。デンマークにも凄いショートフィルムを作るヤツがいるんだなぁ…。
BV-01 //Running
(mpg/04:29s/69.7mb) web
by Alessandro Pacciani
ある意味で古典と化している実写と3Dアニメーションとの融合モノ。イントロから荘厳な雰囲気で期待感が膨らむんだけど、プロっぽい映画的な演出とは裏腹に内容はかなりお粗末。街の中をさまようロボット(このあたりのプラプラ感はなかなか新鮮ですがw)が銃撃戦の末に壊れ、再生するという話。どの程度のインフラでこれを作ってるんだろうか…。
サーカスの仔象
マニー・ディビス(テリートーン)/1951年
ちょっと『トムとジェリー』っぽい。象の子どもがある民家に迷い込んで、そこに暮らす番犬3匹と退治するという王道の展開。犬3匹の中でいつもそんな役回りを担わされるヤツがいて、そいつが逃げても逃げても逃げられないループが上手。このへんはアニメーションの基本という気がする。最近全然見かけないけど。
ジェリーとジャンボ
『トムとジェリー』より/ハナ・バーベラ/1953年
小学生の頃に何気なく見ていた『トムとジェリー』がこんなにも素晴らしいアニメだとは思わなかった。いや、思ってたんだとは思う。でもここまでショートショートとしての完成度の高い展開を見せるとは…いやはや。こちらもサーカスの仔象がジェリーの家に迷い込む話で『サーカスの仔象』に似ている。展開もかなりそっくり。パクリじゃないよね? でもこちらの方がエンターテイメントしてる。『トムとジェリー』はシリーズをちゃんと見返さねば。
スーパーマン 恐怖のサーカス
ディヴ・フライシャー/1942年
昔のスーパーマン物。フライシャー兄弟の作るスーパーマンはとっても社会派で、テーマもいいので、今のエンタメ爆裂作品とは少し異なる。僕の趣味としてはフライシャー作品の方が好きかな。この話でもスーパーマンに変身するのがサーカス場の物置だったり非常に人間味が溢れてる。
キツツキのサーカス
ウォルター・ランツ/年代不明
日本でもお馴染みのマスコットキャラ、ウッディー・ウッドペッカーの作品。ウッディーとサーカス主の追いかけ合い。何故ゆえにか知らんけど、とにかく1950年代頃までの作品には追いかけ合いの作品が多い気がする。ところで今、流通しているマスコットキャラの多くって、ずいぶん昔に作られたものだったりするのでは? 日本も含めて。
サーカス嬢を救え(仮)
『マイティ・マウス』より/ポール・テリー/1948年
ミッキー・マウスではなくて、マイティ・マウスです。これも追いかけ合いの連鎖モノ。美女を追うオオカミ、そのオオカミをマイティ・マウス。王道ですね。
曲馬団のベティ
『ベティ・ブープ』より/ディヴ・フライシャー/1932年
『ベティ・ブープ』は散見ばかりでまとめてお目にかかっていない。ビデオ借りてどこかでちゃんと見なければいかん。相変わらず色っぽい動きをします。何が凄いって脇の処理をしているシーンがあるのが凄い。これでヤラれました。
Mのサーカス
『ミッキー・マウス』より/ベン・シャープスティン/1936年
『ダンボ』の作者として知られるシャープスティンの作品。モブがありえない。自分でも多くのキャラクターが一度に多彩な動きをするシーンを描きたいけれど、なかなか出来るものじゃない。パソコンに頼りきりの現代人とは根性の入り方が違いますな。
Posted by Syun Osawa at 12:15