bemod

2005年03月31日

アニメーション作画法 −実践編−

湖川友謙/創芸社/書籍

アニメーション作画法ひたすらに正確なデッサンを求め、それに基づく基本的なアニメーション作画をできるようになるために書かれた教本。かなり古い本ですが、勉強になります。

正確なデッサンを身につけないと自分の動かせるものに限界がくるので、やっぱりこういう本が教える基礎的な技術は必要なのかもしれない。そもそも描く対象を立体で捉えていないと空間を描くことはできないし、それを躍動感を持って動かそうとすればカメラアングルなどのセンスも要求されてくる。僕にはセンスという名の才能が無いので、地道にこういうのを読みつつ基礎を積み上げるしかない。はぁ。

この本は、生徒が描いた絵に対して赤字を入れて指導をするという形式で作られている。一見すると、生徒の絵も大変に上手でどこがダメなのかわからない。そして赤字の修正を見て「なるほど」と思うのだ。例えばそれは、顔と首と体の関係であったり、影の落ち方であったり、立体を演出するための一本の重要な選の指摘であったりするのだが、これらのとっても些細なことが立体を正確に捉えるためにはとても重要だという事が実践的に記されている。立体、立体、立体。この日から会社の行きと帰りの電車でやたら人の首筋とかをジロジロ見るヤツになってしまった。観察はホント大事。

これまで人の作品に対して、気安く「神の作画」とか「神の動画」とか言ってたことをちょっと反省。会社の帰りに、本書同様に教本として有名なアニメ6人の会の『アニメーションの本』とルーミスの『やさしい人物画』を買った。もっと上手くなりたい。それだけ。

Posted by Syun Osawa at 22:03