bemod

2005年04月09日

CREATOR'S WORLD 2005 in 東京アニメフェア

東京アニメフェアの中の個人作家ブースはいつも面白い。それは「個性的な作品が並んでいる」とかいう話とは関係なく、個人製作の作品をお金に換えるための試みが作家によって様々で、みんなの模索している感じが面白いのだ。そしてこういう場では「ニート!」のような消費されて消えていくだけの一発ネタがやはり強い。これは単にサウスパーク系のアニメネタを個人レベルで反復しているだけなのか、はたまたそれとは別の次元で大きな変貌を遂げるのか。『ヤングサンデー』の「おしゃれ手帖」だけを毎週立ち読みしていたあの日の気分で動向を眺めている。

Hai and Low

by 森下征治

キャラクターが非常に上手い。おぼこくない。東浩紀がフランス現代思想をやる人は、最後には日本語を離れてフランス語で思考しそのように語る、というようなことを言ってたけどまさにそんな感じ。日本とか関係ないし。こういう人には『ラピュタ』のシータが言った「土に根をおろし〜」の名台詞を胸に焼き付けてほしいもんだ。森川耕平氏の『NATURAL』のアプローチに近いと思ったけど、こちらの方がフランス寄り。

Recover the Sky for Tokyo System

by 東和信

空間とか建築とかそういう方面からのアプローチなんでしょうかね。僕には少し難しい。中央のキャラクターはマネキンで、背景の変化の方に焦点を当てている。壁から天上を走る炎の映像など非常に洗練されていて深いのだが、いかんせん飽きた。

USAO!

by 田上公雅(Orange Project

Macintoshのデスクトップイメージを3D化し、その中に住むポストペットをパロった作品。寝ているクマを起こそうとしている矢印がマウスのポインターをイメージしている。最後の「貞子」まで、かなりコンセプトに誠実に作られた印象を受けた。それがいいかどうかはよくわからん。

asobo

by 日下部実

クレイか3Dかわからないようなモノクロの空間が、不思議な世界を作っている。さらにシンプルな音楽と、ミニマル感漂うシュールなギャグが合わさってかなりのインパクトがあった。一番お気に入りのシーンは、ピョンピョンと飛び石の上を飛んでいるキャラクターが、着地する瞬間に地面が無くなり、奈落の底へ落ちていくシーン。あのミニマル感は秀逸。

Posted by Syun Osawa at 23:58