bemod

2005年04月10日

アヌシー国際アニメーション映画祭 2004

会場が例年と違っていてちょっと焦った。東京アニメフェアの上映会はアヌシーの作品など海外の秀作アニメを見ることのできる数少ない場なので、今後も絶対に続けてほしいと思う。

Birthday Boy

Sejong Park/2004年/韓国

米アカデミー短編アニメーション部門賞にノミネートされた作品。親が戦争に行っている軍国少年の様子を淡々と描いている。モブ(群集)の少なさをカバーできる素晴らしい題材だし、一人で戦争ごっこをする軍国少年の様子が戦争の虚しさを一層際立たせている。とくに戦車を載せた列車が通るシーンは秀逸(どこかで見たような気はするが…)。今だからこそ問題意識を持って眺められる作品だと思う。寂れた村の様子も素敵。

No Limits

Heidi Wittlinger、Anja Perl/2004年/ドイツ

鉛筆でザザッと描いたような筆感残しまくりのモデリングが魅力的。ようはこういうことらしい。「世の中はなんでもありだ。でも子ども達には限界がある。ストップ児童労働!」

La revolution des crabes

Arthur de Pins/2004年/フランス

アヌシー国際アニメーション映画祭で観客賞を受賞しただけのことはある。最近見た作品の中では群を抜いて面白かった。「カニの革命」と名づけられたこの作品のあらすじはこうだ。カニは方向転換ができない。だから生れた瞬間から自分の進むべき方向(左右)は運命付けられてしまう。そんなカニの中の一匹があるとき革命を起こす。オチもシュールで渋い。3Dあり手描きありで暖かな映像も魅力的だった。韓国系よりもフランス系の3Dの方が好きだなぁと改めて実感。

Lorenzo

MikeBabriel/2004年/アメリカ

ディズニー作品。アヌシー国際アニメーション映画祭グランプリ作品…なんだけど。そしてキャラクターの動きも凄いんだけど。うーむ。ネコと人格のあるネコの尻尾の話。音楽にあわせて踊るネコの様は古き良きディズニー作品を連想させるし、アニメーションのクオリティも群を抜いてはいるんだけど、うーむ。少なくとも示唆的ではないよな。

Posted by Syun Osawa at 00:32