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2005年04月17日

NITABOH 仁太坊−津軽三味線始祖外聞

監督:西澤昭男/2003年/アニメ

仁太坊津軽三味線の発祥の物語を題材にしたというところがツボで、密かにずっと見たかった作品。小学校のときに体育館で見た『はだしのゲン』とか『11ぴきのねことあほうどり』みたいに、学校とかを中心に上映されているらしく、世間的には知る人ぞ知るという感じかも。

うーむ。それにしてもまとも過ぎやしないかい? 物語はとっても好きだし、三味線での対決がクライマックスというのも大好きな展開ではある。とりあえずプロットを簡単にまとめるとこんな感じ。

ヒロインとの出会い→仁太坊失明→失望→三味線と出会う→父の死→ヒロインとの別れ→(7年後)→流しの三味線で生計を立てている仁太坊→三味線で行き詰る→ヒロインとの再会→太棹(弦の太い三味線)との出会い→使いこなせない→イタコ修行→天才・田原坊との対決

時系列に沿ってすんごい真っ直ぐ話は進む。失明から津軽三味線で対決するところまで完全順送り。ただ順送り過ぎるから、いきなりイタコが出てきたり、天才・田原坊が出てきて「何だ?」となる。こういう映画に『寅さん』的なベタを期待する僕としては、感動したいわけですな。そうしたら間違いなく田原坊が冒頭で仁太坊を叩かなきゃならんわけで。その天才を倒すために津軽三味線を編み出すんですよ。いきなり最後に天才・田原坊って出てこられても…。しかも美男子だしw

太棹を弾きこなせない仁太坊がなぜか突然イタコ修行をするとか、挿入歌が加藤登紀子の娘が歌う場違いなポップソングなところとか、僕的にはツボに入って、そういう意味ではかなり楽しめたんだけど。ただそういうB的楽しみよりも、もっとストレートに感動したかった次第。

ちなみに脚本・監督の西澤氏って株式会社ワオ・コーポレーションの社長だったんですね。次回作も社長自ら脚本・監督をやるって言うんだから大神源太会長が主演した『ブレード・オブ・ザ・サン』…ウソウソ。アニメーションの学校も経営されているらしいので『風の名はアムネジア』のノリに近いのかもしれない。

Posted by Syun Osawa at 13:26