bemod

2005年04月30日

気まぐれオレンジロード あの日にかえりたい

監督:望月智光/1988年/アニメ

気まぐれオレンジロード あの日にかえりたい小学生の頃に大好きだったアニメの劇場版。早い話がラブコメのループを強制終了する話。恭介、まどか、ひかるの三角関係をいかにして終わらせるか? というテーマだけに内容はどんよりしてる。切ないね。ま、その気分を味わいたくて見たんだけど。

特に恭介から三角関係の終わりを告げられたひかるが、諦めきれずにストーカーっぽく振舞う部分がかなり切ない。「あの楽しかったラブコメをこんな形で終わりにしないで!」と胸を引き裂かれそうになった中学生の自分を思い出す。『ニュータイプ』に「ロードス島戦記」のキャラ絵を描いて投稿してたなぁとか、河原町のアニメイトに行ってたなぁとか、そんなアニヲタな自分をですがw それはさておき、大人になって見返してみると、この物語の展開にちょっとした疑問がわいてくる。

なぜ恭介とまどかはああいう形で三角関係を終わりにしようと思ったのか? しかも肉体関係はおろかキスもしてない状況で。ひかるはもともと恭介とまどかが好き同士であることを知っていながら、なぜ諦めきれずに執拗に恭介を追い掛け回したのか?

この部分はオレンジロードの枠を超え、ラブコメ的ループを終わらせて大人になろうとする二人(恭介&まどか)と、ループを終わらせたくないひかるという軸で考えると、見通しがよくなる気がする。実際、恭介とまどかはひかると距離をとろうとするが、ひかるは恭介を自分のものにしたとしても、三角関係そのものを終わらせたいと思っているわけではない。あの楽しかったループな日々を終わらせたくないわけだ。でも大人にはなる(アニメだからならないけど)。

そーいや望月峯太郎の『バタアシ金魚』の続編である『お茶の間』なんかもそういうの描いてたな。最近は切ないの好きかも。とはいえ『めぞん一刻』が円満なラストを迎えたとき、祝福と同時に物語が終わってしまうことに涙した中学生の自分も思い出すわけで。ループか…。音楽もループ好きだしな。うーむ。

この監督って他にも『めぞん一刻 完結篇』と『魔法の天使クリィミーマミ ロング・グッドバイ』もやっているそうな。ストッパーみたいな監督やね。次は『クリィミーマミ』か『ミンキーモモ』を見るかな。

Posted by Syun Osawa at 20:36