bemod

2007年01月03日

算数の発想

小島寛之/2006年/日本放送出版協会/四六変型

算数の発想数学ではなく算数というのがポイントらしい。

小学校の算数で登場した鶴亀算、旅人算などの計算法は個々の問題を解くためだけに存在する。中学校に上がって方程式を覚えれば、まとめてザクザク解けてしまうわけだが、この本では独立した諸問題を解くために必要な計算法をつくり出す「算数の発想」が大事だよ、と言っている。いわゆる現場力というやつですかね(発想力か)。

たしかにそうだ。必ず答えがあり、それがどうやら方程式で解けるらしい問題を方程式で解く(頭のいい人はちゃんと考えると思うが…)というのが凡な学生が数学に取り組むときの態度。それに比べて、答えがなく、答えがあるかどうかもわからない諸問題に対処するときに、その問題を解決するための方法も含めてすべてを考えなければならない。その部分を算数から学ぼうというのだ。納得というか、当たり前というか(でも当たり前ではない)。

ただね、今の小学生は旅人算も鶴亀算もやってないんじゃないかなぁw それはさておき、最近は大人が読む小中高の理系本に興味が湧いている。僕は世界一ポップで可愛い理科教材(もしくは数学教材)を同人誌でつくってやろうと目論んでいるので、そういう甘っちょろい夢を見ながらしばらくこの手の本を読んでみようと決意するのであった。

Posted by Syun Osawa at 23:26