bemod

2007年05月25日

高橋留美子傑作短編集 vol.1

高橋留美子/1995年/小学館/A5

高橋留美子傑作短編集 vol.1面白いわぁ…。

この短編集の冒頭に掲載されているのが、サンデーの新人賞で入賞した「勝手なやつら」という作品。なんだこのテンションの高さは? キャラクターの演繹的な走りっぷりも凄まじい。新人のくせに妙に読み切りとして完成されていて、帰納法的であり、評論家も納得という作品ではないのだ。

1コマ先も見渡せないほどの怒涛の展開。風呂敷は広げるためにあるんだという強い遊び心が伝わってくる。やっぱし僕はこのくらいの(といっても伝わりづらいが…)ギャグ加減が大好きなんだな。あと、このテンションをスッと引いたところにある『究極超人あ〜る』とかも含めて。

そうなんだ。やっぱり僕はジャンプっ子でも、マガジンっ子でもなく、サンデーっ子なのでした。ジャンプ黄金期でありながら、ジャンプは立ち読みで済ませ、コロコロっ子からサンデーっ子へと流れる自分のルーツを思い出させてくれた短編集だった。

「勝手なやつら」のテンションがその後の『うる星やつら』につながっていくことは言うまでもない。家にはすでに文庫版が大人買いされて置いてある。一気に読むか、ちょっと寝かせてから読むか。ともかく僕はサンデーっ子なのだ。

Posted by Syun Osawa at 00:47