bemod

2007年09月13日

おつきさまのかえりみち

三浦靖冬/2005年/ワニマガジン社/A5

おつきさまのかえりみち深夜のコンビニで『快楽天』を眺めるとき、いつも目に止まるのが三浦さんの作品だった。

タッチは緻密で繊細で、少し崩れた表情は生気を帯びている。もちろんエロい。しかもエロによって深められた感情とでもいうべきものが染み出していて、エロ目的で見ている読者の心も少し傷つけられるという切なさも秘めている。実に不思議な作品。そして魅力的な作品だった。

人間ってのはくだらないことに喜び、くだらないことに傷つく生き物なのだ。くだらないという感情が湧き上がるからこそ人間なのかもしれないし、くだらないという思いを越えて生きたいと願うからこそ人間は人間なのかもしれない。

三浦さんの他作品も読むことにしよう。エロ目的で。

Posted by Syun Osawa at 00:43