2008年01月05日
笑う入試問題
新保信長/2003年/角川書店/四六
タイトルの通り、笑うことを前提にそれっぽい試験問題をセレクトした本。いかにもSPA的な感じで、ほんのちょっと悪意を感じる。
とはいえ、筆者がセレクトした問題はどれもこれも変である。問題の設問形式などにこだわり過ぎて、結果として変な問題になってしまったものも少なくない。あと、大学の先生が悪ノリしているというのもあるだろう。
なかでもメタ的な問題は興味深かった。それは、例えば大学の教官が「入学おめでとう」と新入生へ向けて書いたメッセージを素材文に使ったり、大学入試制度そのものの問題点を書かせたりする問題。日本の受験戦争は何年経っても変わらないと思っていたが、チラホラと変化があるんだな。この変化はモダンからポストモダンへという日本のカルチャーの変遷ともよく似ている(大枠で大して変わっていないところも含めて)。
この本では、僕の通っていた大学の入試問題がたびたび引用されていた。他の学校の入試問題は笑えても、自分の学校となるとなかなか笑えないもんですな。大丈夫か、あの学校。
Posted by Syun Osawa at 00:28