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2008年06月03日

いかにして問題を解くか

G.ポリア/訳:柿内賢信/1954年/丸善/四六

いかにして問題をとくか初版が1954年の本などというものは、とっくに絶版になっていて、それでも商品価値のあるものに限って文庫になるというのが世の常である。ところがこの本は、今も初版と同じ体裁で増刷を続けている(といっても正確には増刷ではなく、1999年の改訂版が増刷しているわけだが)。まさに、浅田彰『構造と力』もビックリなご長寿本といえる。

「いかにして問題を解くか」というのはとても重要な問いで、社会人になっても常につきまとう。ところが、この問いに対する対処方法(というか、心構え?)を持っていない人は少なくない。もちろん僕もその一人だ。この本では高校レベルまでの数学の問題を解く過程を通じて、わからない事柄(問題)にぶつかったとき、その問題に対処するかを丁寧に解説している。

ぶっちゃけ、何度も挫折しそうになった。話が何度も何度もループしているような感じがしたし、翻訳バリバリの本だったので読んでいて本当に辛かった。しかも、読む前にハードルを上げすぎたせいか、若干肩透かしな印象を受けてしまった。古いせいかな?

とはいえ、いくつかのことは確認できた。

ザザッと列挙すると、問題を解くためには自分がその問題を解くことができるかどうかを見極める必要がある。過去に似た問題を解いたことがあれば、それをヒントにするべきである。暗記に頼ることは望ましくないが、まったく知らない問題を解くことはできない。

凄く当たり前のことだけど、なかなか実践できない。いつも自分の力は正確に認識しておく必要はあるな。

Posted by Syun Osawa at 00:25