bemod

2010年02月08日

劇場版 名探偵ホームズ

監督:宮崎駿/1984年/日本/アニメ

劇場版 名探偵ホームズ見よう見ようと思って全然見ていなかった、名探偵ホームズの劇場版。監督が宮崎駿氏だし、「劇場版」と書いてあるから、楽しみに取っておいたのに、45分くらいの微妙な長さの作品だった。

つか、Wikipediaを見ると、この作品自体がテレビシリーズの第5話と第9話をつなぎ合わせたものらしく(そうだっけ?)、テレビ放映される前に、ナウシカと同時上映されたのだそうな。テレビシリーズで宮崎氏が演出をつとめているのは、全26話中5話。残りの3話も気になるなぁ。

宮崎駿監督作品にしては、展開はわりと大人しめな感じ。ホームズの声も僕が記憶していたものとは少し印象が違った(こんな声だったっけ?)。あと、ホームズって少しおちゃめな紳士って感じの印象があったんだけど、机の上に足ずっと乗せていて、結構態度悪いなw

内容的には、少年に扮装した少女といった宮崎作品っぽいモチーフもそこそこ登場している。描きにくい群集(モブ)をバリバリ登場させるのもいいし、3D風の奥行きのあるアクションシーンとか、難しい事もガリガリやっていて、僕はこの東映アニメーションから連綿と連なるアクションの系譜がやはり好きなのだと思った。

この劇場版を見て、テレビシリーズのほうも俄然見たくなったんだけど、何気に犯人が毎回決まっているので、ミステリーの要素はほとんどない。昨今の『コナン』や『金田一』とはそこが違う。青山剛昌も『マジック怪斗』のときと『コナン』のときでは違うから、この手の探偵モノの手つきが、この手の探偵者の手つきが、80年代から90年代で大きく変わったという事なんだね。ライバルで見せるのか、ミステリーで見せるのかっていう意味で、演出は後者のほうに重点が置かれていったと…。そして、世界観の開陳をミステリー仕立てに見せてていく手法がメソッド化して今に至るという感じだろうか。

Posted by Syun Osawa at 01:12