bemod

2010年05月19日

ももいろクローバー・メジャーツアー2010

2010年5月4日/12:00−13:20/秋葉原UDXシアター

2chのももクロスレを見ると、内情がいろいろわかって面白い。何でもこのツアーなるものは、シングルをオリコン上位に登場させるための販促イベントも兼ねていたらしい。

実際のところ、ライブありきの有料イベントではあったんだけど、入り口で新曲のCDが1枚貰えた。そして、ライブ終了後に、今度はメンバー単体の顔がジャケット写真になっているCDを、目当てのメンバーから直接購入する(お渡し会)という流れになった。よーするに、2000円のイベントではなく、3000円支払って、イベントとCD2枚を手に入れることになるわけだ。

いわゆるAKB商法(オタクがCDを複数買いすることを積極的に推し進める戦略)に、さらに乗っかっていく形で生まれたアイドルということもあってか、こういう流れは当たり前なのかもしれない。まぁ…実際のところ、「CDを購入した数=その音楽を聴いた人」ではないわけだし、ニコニコ動画やYoutubeをでPVが見れてしまうのだから、ライトな層がCDを買うこともない。であれば、CDを購入するための動機を、音楽を聴くということ以外に用意するという考え方に至るのは、非常に真っ当である。

ももクロが展開している「AKB48のイベントから漏れた層を直撃するような戦略(ファンとアイドルとの近さ勝負)」はとてもクリティカルだし、面白くもある。僕自身、ニコニコ動画で「踊ってみた」タグのまころんや、ダンスロイドを喜んで見ているのは、まさにこういう近さ勝負を面白がっているからだ。

こういうメタなアイドル層が増えてきたせいか、ダンスロイドなどはアマチュアであるにもかかわらず、2chの地下アイドル板ではAKB48関連のスレに食い込んでかなり上位に来ている。そして、プロなのかアマなのかどっちがどっちかわからないような層の重層化(カオス化)が、そのままアイドル業界に根付いていたスターシステムを破壊していることも間違いなさそうだ。

しかしまぁ…そういうきな臭い話はともかく、今回のイベントで何が素晴らしかったって、全曲生歌だったことだ。あれだけ激しくダンスを踊りながら、全曲生歌ってのは凄い。地下アイドルの最前線は近さ勝負をしているだけあって、ライブ感を大事にしてるということなんだろう。リップシンク上等のPerfumeの流れを汲んでいるデートピア回りとはかなり方向性に違いが出てきたな。あっちは、生歌っていうより生演奏にシフトしてるが、生演奏と生歌、どっちが強いかと言われれば、僕は生歌に軍配を上げたい。今のところ。

Posted by Syun Osawa at 00:57