bemod

2010年12月08日

ももいろクローバーLIVE@代々木公園

2010年11月24日/12:40−14:45/代々木公園 野外ステージ

代々木公園の野外ステージで行われたももいろクローバーのフリーライブ。MCでメンバーの誰かが「今回がツアーファイナル」と言っていて妙に引っかかっていたんだけど、よーするに石丸電気やらのCDの販促イベントをツアーと呼んでいるらしい。なるほど。たしかに石丸電気でのインストアライブをUSTで見たときも、かなり豪華な感じだったっけ。

今回のフリーライブもかなり豪華で、まさかのロングステージ(2時間とか普通にコンサート並み)だった。そんな超ラッキーなライブに来ていた客の入りは、B-Boy Parkの夕方くらいの感じだっただろうか。客席の後方の広場でフリーマーケットをやっていて、そちらの客も結構多く、その人たちもまるまる2時間アイドルの曲とMCを聞かされていた。きっとこの人達も、日本社会に潜むアイドル文化の根深さを大いに感じてくれたことだろう。

で、内容。

とにかく前半のMCが秀逸だった。メンバーが棒読みだったのは演出なのか、演技力の問題なのかはわからないけど、ともかくそのうそ臭さも含めて秀逸。彼女達が代々木公園でストリートライブをやっていた2年前から、メンバーが5人も入れ替わっており、現在の6人のメンバーの中で初期メンバーは2人しかいない。だから、代々木に再び戻ってきたと言っても説得力に欠けるのだが、そんな状況さえもネタにしつつ語られたMCは、まさにメタ・アイドル時代の象徴的なMCだったと言えるだろう(これは言いすぎかw)。

ももクロは以前に、東京女子流のUST配信とももクロのUST配信を連動させるブックも仕掛けている。それは、石丸電気の楽屋に「ピンキージョーンズ」の衣装を置き忘れているのを東京女子流のメンバーが発見するというアクシデントから始まった。そして、いつもの東京女子流のUSTの中での偶然のアクシデントと思われた出来事が、映画『ブレアウィッチプロジェクト』もビックリのドキュメンタリーショーへと展開していくことになる。真実のダダ漏れが信条のUST配信の裏をかいてネタを織り交ぜたこの演出は、UST史上に残っていいほどのブックだったのではないだろうか。この流れを上手く編集した動画がYoutubeにアップされていたので以下にリンクを張っておく。

そういう意味で、ももクロは非常にクリティカルな挑戦を続けているように思うのだが、話が逸れた。ライブの話を。

一番盛り上がったのは、「行くぜっ!怪盗少女」のカップリング曲「走れ!」だったかな(たぶん)。個人的には初期の「ももいろパンチ」あたりの和モノハウスが好きなんだけど、そっちだとアイドル戦国時代のコンテクストを踏み外すから、スマイレージやAKBに乗っかっていくような楽曲のほうが支持されるのは仕方ないのかも。いずれにせよ、地下から何の下地もなく積み上げてきたアイドルとして、今回のフリーライブに至るまでのももクロの流れはとても素晴らしいと思った。

Posted by Syun Osawa at 23:47