bemod

2010年12月22日

Aira Mitsukiインストアライブ

2010年12月11日/18:00−18:30/タワーレコード渋谷

昨年出たアルバム「PLASTIC」でPerfumeとMegの劣化コピー路線とデジロック路線をハイブリッドさせ、一昨年の1stアルバム「COPY」から更なる進化を見せつけたアイラミツキ。2010年は飛躍の年になるはずだった。事実、3rdアルバム「6 FORCE」、4thアルバム「???」と2枚のアルバムをリリースしており、デートピア的にもその本気度が伺える。

しかし、3rdアルバム「6 FORCE」ではSawagiを迎え、デジロック路線をさらにディープに推し進めた結果、その内容に疑問符をつけるコメントが2chのスレッドなどで見られるようになった。その影響からか、今回の4thアルバム「???」では流行のK-POPをブレンドする形で若干の軌道修正がなされたが、こちらに対しても否定的なコメントが目立っている。

流行に陰りの見えてきたエレクトロに少しでも新しいエッセンスを加えたいという野心はとてもいいと思う。実際に僕はそういう迷走の面白さからデートピアを応援しているところもあるので、こうした路線チェンジの試みはどんどんやっていって欲しい。

ただ、素人のアイドルヲタ的な目線からこうした状況にひとこと言わせてもらうと、顧客の姿をあまりにも掴んでいないように思える。例えば、K-POPへの接近がその「掴めてなさ」を明確に示している。まずもって、K-POPを好んで聴く人ってどんな人なのか? そこがわかっていない。超雑駁に言ってしまえば、洋楽を聴き込むほどのモチベーションはないが、日本人ではないミュージシャンの作品を聴きたい人がK-POPを聴いているのである。

少女時代の「Gee」のようなキラーコンテンツは別格として、K-POPというジャンルで横断する人は、日本人以外のちょっと背伸びしたPOPソングを聴きたいのである。日本にだってこれまでにMAXをはじめとして、Perfumeのお姉さん的な存在のBuzyなどもいたが、全然売れなかった。つまり客層が違うのだ。

そして、ネオ渋谷系への目配りも、K-POPへのミスマッチと同様である。音楽を愛している人に対して、「ジャンルレスなオルタナティブを提供する」と言えば聞こえはいいが、どんな音楽をやっていても、結果的にはある程度収まりのいいところへ収斂されていくものである。

その収斂される先はどこか? この未来予測を、今年のアイラは大いに外したと思う。その一方で、同じデートピアのSaori@destinyは規模は小さいながらも明確にファンの心を捉えるアルバム(『World Wild 2010』)を出した。その辺りの話は明日のAira Mitsuki&Saori@destinyのライブがあるので、その感想で書いてみようかなと思う。

話がそれまくったw

タワーレコード渋谷のイベントはCD購入者のみの入場にも関わらずそれなりの人の入り。『PLASTIC』のときよりちょっと減ったかな? …くらいの感じだった。ライブが始まる前に司会の男性がやたらと「盛り上がってね」的なことを念押しし、ライブが始まるとアイラが小桃音まいもビックリなくらいにオイオイコールを要求していた。あの感じは一体何なんだろうかw アルバムタイトルの「???」はこんなところでも連想された。

今回のライブでは、ダンサーの2人が凄い上手に見えた(前からあの二人だったのかな?)。ぶっちゃけそっちにばっかり目が行ってしまったのは、2chやブログを見る限り僕だけではなかったようだ。

Posted by Syun Osawa at 02:00