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2012年01月19日

第1回 講座・貸本マンガの時代

2011年6月26日/14:00−16:00/森下文化センター

漫画研究家・F.Mロッカー氏とみなもと太郎氏による講座。貸本マンガに特化してその時代状況を深掘りするマニアックな講座で、第1回のテーマは「貸本マンガとは 〜 歴史、時代、表現」。水木しげる氏やさいとうたかを氏がかつて貸本マンガを描いていたことくらいしか知らなかった僕には若干ハードルが高いような気もした。でも、大学の公開講座みたいなぬるい内容のものよりはいいよね。

とはいえ、そもそもゲスト講師のみなもと太郎氏はギャグマンガの大家からして、僕は大塚英志氏がかつてアシスタントをしていたことがあるマンガ家というくらいの認識しか持っていないw さらに貸本マンガどころか当時のメジャーなマンガの状況もわかっていない。だから貸本文化について僕は何も知らないのだ。

小学校の頃にはレンタルコミック屋というのがちらほらあったが、あれは市販のマンガをレンタルビデオのように貸していただけであれは貸本ではない。1950、1960年代頃には貸本のために描かれたマンガがあって、その小さな文化圏の表現がメジャーのマンガ文化に大きな影響を与えたということらしい。さいとう・たかを氏らが作り上げた劇画というジャンルは貸本マンガから出てきたそうな。

小さい文化が大きい文化を食うという構図はいつの時代の刺激的で、多くの人の記憶に残りやすい。貸本マンガの市場が当時とれほどだったのかはわからないが、きっとお金以上の何かしらが多くの人々の記憶に残り、受け継がれ、マンガの歴史に書き加えられていったのかもしれない。ともかく僕は何も知らないので、貸本マンガの劇画まわりに関しては、松本正彦氏の『劇画バカたち!!』あたりを読みつつ、当時の雰囲気を掴もうかなと思う。

Posted by Syun Osawa at 01:19