2012年02月28日
ミュージックDNAトーキョー 2011
2011年9月18日/12:00−21:00/渋谷O-EAST
長時間のライブイベントはDDには大変ありがたい。安いしね。しかも、このイベントはメインステージと右脇にある小さなサブステージの2つのステージを交互に使う方式だったので、セットチェンジの待ち時間がほとんどなかったのが素晴らしかった(その分、多くのミュージシャンが見れるわけだし)。
以下、感想メモ。ドルヲタのおっさん視点で。
恋−REN−
可愛いしバカリボンつけてるしでアイドル要素満載なのに、方向性としてはアイドル路線を微妙にズラしてる感じ。アイドルヲタの僕ががっつきにくい程度の距離感が保たれてる。とはいえ、今回のイベントのようなアーティスト路線の中に入ると、それはそれで妙に浮くよね。小桃音まいさんとかの路線ではないのかと思うのだが本人が嫌なのかな。
吉村かおり
カホン叩く人との2ピース。
CHICK CHICK FOR PEACE
4人組のガールズポップロックバンド(とか言ってしまっていいのかな?)。僕はこの系譜はTHE PINK☆PANDAとGacharic Spinくらいしか見てないので、なかなか新鮮だった。盛り上げ上手だしドルヲタでも全然いける感じ。
泉本麻美子
草食ラッパーのUme。さんともコラボ。アコギを従えてしっとり。
いいくぼさおり
「叫び」という曲にやられた。日本の女性のシンガーソングライターってこういうマイナー調のバラード曲作らせたら凄い人いっぱいいるよね。
幸美美佳
mimikaさんと幸美AMPさんのユニット。アコギ一本で盛り上げるあの腕力は何だ。mimikaさんは前から名前と顔だけは知っている。生で見たらめっちゃ可愛いかった。
らじるし
昼食に出たのでほとんど見れず。最後のところしか見てないけど、めっちゃ盛り上がってたよ…。悔しいので帰ってYoutubeで見たら、ニコ動的なノリのジャーゴンを散りばめたコミックバンドという感じだった。
ANEMONE is HERE
ここで最前に移動。元HIGH and MIGHTY COLORのドラムがいるという超ミーハーな情報とかも踏まえ、今回見たかったバンドの一つ。へヴィ・ロックな要素が一気に強くなってテンション上がった。といってもゴリゴリな感じではなく、ポップ路線を軸にしてる点が今の日本の主流だったりするのかな。
例えばAと呼ばれるジャンルが音楽界においてぼんやり形成されていたとしよう。そこにカテゴライズされる者たちは、そのAという枠組みの可能性を広げようとしたり、Aの中での自分たちの位置づけを上げようとしたり、はたまたAというジャンルからの脱却を試みたりするだろう。ところが、ポップ路線をベースにした時点でそうした先鋭的な欲望は薄れ、Aというジャンルはあくまで参照用として使用されるのみになる。
面倒くさいのは、あるポップ路線のバンドがAというジャンルを参照したとき、それがAというジャンルにおいて先鋭的に見えてしまうことだ。また、ポップソングを好む人たちからは、そのバンドがAというジャンルを代表しているようにも見えてしまうだろう。しかし、ここで参照されるAは固定化されたステレオタイプなイメージでしかないのだ。
ANEMONE is HEREがそうだという話では全然なく、僕がよく聴くアイドルの音楽はほとんどが何かしらのジャンルの参照によって作られているため、そうした視点から見たときの音楽のあり方みたいなものについていろいろと頭に浮かんだだけの話である。ジャンルの解消とタコツボ化が同時に進んでいる現在、もしもアイドルの音楽が先鋭的に見えてしまう人がいるとすれば、ほとんどそういう理由だと僕は思っている。話が逸れた。
Ume。
泉本麻美子とのコラボに続いて2回目の登場。草食系ラッパーって何だろうなぁ。その弱めのスタンスでB-Boy ParkのMCバトルに出てくれないかしら。
DAZZLE VISION
女性ボーカルのデスボイスに度肝を抜かれたw ANEMONE is HEREを見てた時に考えてたことが全部吹っ飛んだよ。デスボイスと伸びやかな美声を使い分けてて、そのスキルの高さに圧倒されっぱなしだった。
この日はシンガーソングライターが多数出演していたこともあって、大人しいお客さんも最前付近で見ていた。そのため、モッシュしたいDAZZLEファンと大人しく見ていたい他の客の妙な温度差が面白かった。アイドルヲタなら最前はそのファンに譲るという慣習ができていて、推しのアイドルが出るたびに客が自主的に入れ替わるんだけどね。
yosu
めっちゃ綺麗! あまりに綺麗なんで家に帰ってネットで調べてみたら、映画の主演もされているそうな。でも、モデル出身とかではないみたい。静岡は美人が多いとかニコ生で誰かが言ってたが、本当かもな。
GalapagosS
女の子に超人気。前の職場にサイコ・ル・シェイムの追っかけをやっていた子がいたが、あの子ならこういうバンド好きかな? それとも嫌いかな? …みたいな他人頼りの価値判断しか僕にはできない。プラスチックスとカスケードを足したような雰囲気があるようにも感じられる。もしくは、レコライド的なエレクトロとの融合とはまた違ったニューウェーブの進化系。その程度のボキャブラリしかないので、やっぱりよくわからない。でもなんか激しくて、前のめりで、とても「現在」を感じさせるバンドだった。
鶴
安定感ありすぎの3ピースw プロレスで言うところのストロングスタイルで、新日というよりは全日(馬場さんのいた頃の)といった感じ。歌はうまいし、笑えるし、音はファンクだし、ロックだしで、僕みたいなおっさんでも楽しめる。グルーブで楽しませられるバンドって決して多くないと思うので、そういう意味でもおっさん得であった。
Michiru
元AKBというだけでドルヲタ的には得なわけで、最前がっつきしますわなw ただ本人はそういうところからは遠く離れてやってらしく、しっとりした感じの曲が多かった。ザ・シンガーソングライターという感じ。女性のシンガーソングライターってしっとりバラードに偏りがちだけど、小谷美紗子ヲタとしては、Michiruみたいな人が激しい曲を歌ったら絶対面白いのに!とか思ったり。ま、余計なお世話ですけどね。
mimika
やる気!元気!mimika!ってくらいはっちゃけたライブ。幸美美佳としてのほんわかしたアコギのライブも楽しいけど、強めのmimikaが楽しすぎた。女性のソロでここまで元気で楽しい雰囲気出せる人もなかなかいない気がする。
装置メガネ
FQTQさんなのかと思ったら、さらに強めの別キャラの人だった。
アーバンギャルド
本日のトリ。メインボーカルの二人のキャラといい、中二感に溢れた歌詞といい、ネタに走りすぎてない曲といい、そのすべてが楽しかった。MCの二人の掛け合いも楽しいし、二人と客との関係性も楽しい。
バンドのコンセプトが強すぎるので、音以外での作り込みを嫌う人にはアレかもしれないが、エンターテイメントとして素晴らしいと思う。若い女子だけの楽しみにしておくのはもったいないね。あと、ファンの旗振りの効果。さくら学院の旗振りもそうだけど、旗が振られてると穏やかな雰囲気が醸し出されて面白い。
Posted by Syun Osawa at 23:10