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2012年08月20日

さくら学院 2011年度 卒業公演

2012年3月24日/17:30−20:30/日本橋三井ホール

日本橋三井ホール

さくら学院の中学3年生コンビが24日と25日の3回のライブを持って卒業する。武藤彩未はさくら学院不動のセンターであり、モデルや女優としても活躍する松井愛莉と三吉彩花がさくら学院を一つ高いステージに押し上げていたと言っても過言ではない。

今回は、そんな人気の3人の卒業であり、さくら学院のメンバーとしても初の卒業となる。そのため、かなりのプレミアチケットになってしまったようだ。最終日は1部、2部ともにチケットを手に入れることができず、土曜日の公演だけ何とか手に入れることができた。そして、僕にとって、この日の公演が3人を見る最後の機会になってしまった。

土曜日の公演は、明日に最終公演を控えていることもあって、終始和やかムード。通常のライブに加えて、さくら学院の部活動(派生ユニット)をメンバーを変更して行うなど、いつもとは趣向の違ったコーナーも用意されていた。例えば、いま最も人気のある派生ユニットBABYMETALの3人を低身長のもあゆいにかわって高身長の彩花と愛莉が担当し、センターのすず香にかわってまり菜が担当した。このコントラストの変更は、BABYMETALを知っている人なら誰もが楽しめたと思う。

さくら学院というアイドルグループは、架空の学院の学生がアイドル活動を行うというコンセプトに支えられている。そのため、このコンセプトを理解していれば、そこで展開される派生ユニットも、そのユニットをさらにパロディ化したシャッフルユニットも、エンターテイメントとして楽しむことができるのである。これは、メディアミックスの行き届いた設定重視のマンガ・アニメ系コンテンツとも親和性が高く、箱庭型コンテンツの特徴なのだと思う。

こういう話になると、すぐに「アイドルグループは構造だ」とか「システムだ」みたいな話にいきがちなのだが、当然そんなわけはない。当然、人ありき(もしくはキャラありき)である。土日のライブで卒業してしまう3人は全員キャラが強く、さくら学院というグループのイメージに大きく貢献していた。この3人がいなくなった後のさくら学院というのは、今は正直想像することができない。彼女たちの卒業に立ち会えないのは残念だが、彼女たちがいた学院の風景を楽しめたという意味では、土曜日のライブが最後でもよかったのかなと自分で自分を慰めておきたいと思う。

Posted by Syun Osawa at 23:52