2005年12月17日
週刊アニメ雑感 2005.12.17
素敵なアニメってたくさんあるねぇ…。見ようと思って放置している動画がどんどん増えていく。アニメ作る人はやっぱし多いですよ。
クリスマスカード 2005年
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by B&T
純粋なFLASH作品で凄いのを見ようと思ったら、どうしても中国産が多くなってしまうのは、学校単位でFLASHやってるからなのかも。それにしてもB&Tは凄い腕前ですねぇ。背景の美しさとアニメーションの技術向上を同時にやってるのが何より凄い。早くNirvanaの本編公開してほしいなぁ。
Ronald Grandpey Music Video
(mov/03:32/22.6mb) web
by Ronald Grandpey
鳥肌立った。やるね。こういう気合入ったヤツ大好き。やっぱ手描きのモノクロってのは心震えるものがあります。3D全盛世の中ですが、アナログレコードが残ったように間違いなく手描きアニメーションは残って欲しいなぁ。
The Microwave
(mov/04:09s/51.4mb) web
by EESA
2D絵が3Dになったり、その逆になったりしながら、限られた空間の中を所狭しと動き回るドタバタもの。技法で遊んでいるところが、かつての漫画を連想させますねぇ。漫画でも昔の作品ではコマとコマのつなぎ目が折れたり、コマの右下がめくれて作者が出てくるような作品があったし、そういうところで遊べる楽しさを3Dはまだまだ秘めているという事かな。最近こういうの作るのがとっても大変だと知ったので、とにかく頭が下がります。『ET』のパロディがあったりで作品の雰囲気も好きだけど、ラストはブラックかも。
Tiempos Mejores
(avi/03:29s/21.1mb) web
by Alejandro Glez / Spain
3Dの世界は今や何でも擬人化ですね。本作はプールに置かれたレスキュー用の浮き輪を擬人化(マニアック過ぎ!)。演出が素敵です。目の動きだけで画面の外側に物語があるようにしたり、シンプルな画面の置き換えなのにその転換が冴えてます。
Robot Ate My Homework
(mov/02:16s/5.94mb) web
by Mark Shirra
Vancouver Film Schoolという3D学校の作品。3Dアニメ作家さんってとにかくキャラが個性的。キャラデザインに命かけてるやろうね。オチが妙にアメリカンショートショートっぽい。
感動! みんな大好き
(flash/6.07mb) web
by 中華窓アニメネット
昔の歴史画がそのまま現実の記録とはならないように、FLASHに映し出されているものがそのまま中国の姿でないことはわかっている。それでもなお、そういったものが透けて見えるこの作品。貧富の差が都会のそれと絡み合っている。ラストの絵が象徴的。
日本でも、今年のDoGAコンテスト でグランプリを獲った木霊さんの『MY HOME』も対比という面では近い世界を描いている。『MY HOME』と比べれば技術的には劣るのだろうが、社会がよく描けている。こういう『同棲時代』みたいな社会の描き方は今の日本にはあまりなくて、ちょっぴり感傷的な気分に。良作です。
愛情的寛容《別人》
(flash/6.14mb) web
by 夢
韓国の音楽を中国人がミュージックビデオ化したということですかね。絵は新本格系の美少女路線。この手の絵の場合は、商業エロゲでも動画を重ねることは少ないのに、わりとよく動いていて関心。しかもベタながら物語がしっかりしてる。中国人のメロドラマ大好きの感性と、この手の絵の親和性は日本の泣きゲー以上に高いのかも。人形が雪に埋もれるシーンの絵は演出含め印象的。
taken
(flash) web
by Adam Phillips
FLASHも演出も上手い! さすがはAdam Phillipsです。この人は向上心が作品にあらわれていて、斜めからの立体的な映像作りとか鏡に映るテレビとか、その後で揺れる木々などをシンプルな動きで表現してる。凄いなぁ。
あかいつき
(wmv/04:52/24.5mb) web
by Splingboard
立体造形作家の小川アリカさんを中心としたアニメーションユニットの作品。こういう作品を見ると、クレイとCGの親和性はたしかに悪くない。技法だけに注目するならば青池良輔さんの『ペレストロイカ』の方に先進性を見つけるが、こういう安定したフォーマットの上で、物語をしっかりと熟成させるというのもインディーズアニメが大事な要素かも。ラストに降ってくるのは灰かな? 核実験の灰が降ってくるような展開かと思ってドキドキした。
打ち水大作戦プロモーションビデオ
(wmv/02:36/16.4mb) web
by Studio 4℃
スタジオ4℃っていろんな仕事してるのね。さすがに背景美術などは学ぶところばっかり。ちなみにこのプロモーションビデオは何人で、どのくらいの期間かけて作ってるんだろう。1週間とかかな…。
少年楊家将 予告編
(flash/18.9mb) web
by 商宿動画
FLASHを使ったテレビアニメっぽい作品(その頂点がNinjaiと仮定)だけをチェックしていると、どうしても中国の作品が多くなってしまう。エンドーロールのクレジットを見ると、この作品もかなりの人数をかけて制作しているようで、背景には間違いなく映像学校があるんでしょう。作品の中の背景画で、飛鳥動画かなんかの作品で見たことあるものがあってちょっと気になった。背景画をデーターベース化しているとかだったら、それはそれでちょっと面白い試みかもしれない。
特別!約束の地方
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by 謝天笑&冷血動物
中国産FLASHの凄いところはこのクオリティの作品が常時公開されているところだ。このレベルまで達してしまうと、日本アニメーション協会系列のアニメ作家もそうそう無視できないでしょう。FLASH特有の多間接アニメを駆使して、平坦な世界を上下左右に動かしながら躍動感のある画面を作っている。キャラクターも良い。さらに無視できないのが、泡の表現など細かなところではちゃんとコマアニメの技法が用いられている点だ。FLASHに限れば、中国産FLASHは学ぶところが多いです。
Public Symphony「Stronger」
(mov/03;44s/9.37mb) web
by Thcodorc Ushev
曲にあっているかはともかくとして、アニメを使用したミュージッククリップは一見さんであっても最後まで見させてしまう力がある。この映像は針金人間を使用したシンプルな作品ながら、その針金人間がセンスよくキャラクターの造形に収まっていて可愛らしい。ラストの落としどころもなかなかシュッとしていて、好きな感じ。
隠れる身[鄭蕭]
(flash/4.54mb) web
by 魏鈞
カメラアングルがすごいことになってる。広角レンズ(魚眼レンズ?)を買ってビデオに撮りまくったものを元に作画したんだろうか。中国のこれ系のMTVって見事なくらいに紙芝居が多いので、今回はドあたまからガツガツに動いていて感心した。女の子のツンとした感じがいいです。制服も髪型も、男の子のイケメン像も、みんな日本と変わらない。何でこんなに変わらないのに言葉だけが違うんだろ? 3Dじゃない…よね?
Posted by Syun Osawa at 23:44