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2006年02月20日

NAGASAKI 1945 ― アンゼラスの鐘

監督・脚本:有原誠治/2005年/日本/アニメ

NAGASAKI 1945『火垂るの墓』と『はだしのゲン』はやっぱし凄い作品だったんだなぁ。

虫プロの制作なんでちょっと期待してたのに。まぁ…痛い痛い痛い、辛い辛い辛い、悲しい悲しい悲しい、可哀想可哀想可哀想可哀想。戦争って怖い。原爆って怖い。だから戦争反対。まぁ…そうなんでしょうけどね。

戦争を知らない子どもの子どもとしては、これを見て「平和って大事なんだなぁ」とはならんのだなぁ。特にアニメでは。これを伝えたければ実写映像で死後硬直した人間がブルドーザーで生ゴミみたいに穴に落とされるシーンを見せた方がいいと思う。

『はだしのゲン』にしても『火垂るの墓』にしても、僕なんかが感情移入するのは兄弟の部分であって、そこに感情移入してるからこそ彼らに降りかかる苦難が悲しいわけで。しかも僕の場合は、戦争がどうのこうのというよりは悲劇として受け止めてしまうし、そういう物語の中に兄弟や人間の愛を見つける方に目が行く。

この映画の場合は、過去の戦争を古典的な形で反戦の道具に使っているという印象を受けた。イラクやアフガニスタン、ユーゴスラビアなどの今の戦争ではなく、60年も前の戦争で子どもにリアリティを感じさせるのは難しいと思うがどうなんだろう…。ちなみに僕は、核兵器には絶対反対派。それは小学生のときに見た「原爆展」がトラウマになってるから。チマチマ撃ち合う戦争は人間である以上、その可能性自体は否定しないが、核兵器は酷すぎる。そういう意味では世界中の子どもに「原爆展」を見せてがっつり去勢するのが一番いい方策かも。

(関連)戦争と芸術

Posted by Syun Osawa at 00:53