bemod

2006年08月29日

時をかける少女

監督:細田守/2006年/日本/テアトル新宿

時をかける少女面白かったー。

平日の昼間に行ったにも関わらず凄い数の人。この面白さなら頷けるわな(東京だけかもしらんが)。

原作も実写版も見てないけど、携帯電話とか出てきて若干バージョンアップがなされているのかな。70年代の恋愛と90年代後半以降の恋愛が混じってる感じ。今どき男二人と女一人が毎日キャッチボールはないだろとか、画面のレイアウトが北野武さんの『3−4×10月』じゃん、みたいなツッコミ入れながら余裕こいて見ていたら、千昭の告白のくだりでグイッと物語に引っ張り込まれてしまった。うわー、青臭えー、青春だわー。やべー、みたいな。

人が人を好きになる瞬間を上手に描いていて、結局そこなんだよな。千昭が蛇口に水を止めてイジメを止めるところとか、人の心が動くポイントとなるところを丁寧に作っていて、恋愛の部分がとにかく骨太。そこがあるからクルんだと思う。TO-Yみたいな風貌とか、紡木たくっぽい髪型のカッコよさも加わって千昭にノスタルジー感じてしまったもの。

時間のループのところはあくまでSF的手法であって、そこばっかりをメタ読みすることに僕は意味を感じない。とにかくストーリーが面白く、その中で個々のキャラクターが生えている。今、『エウレカセブン』をまとめて見てることもあり、シンプルな物語の強さ、シナリオの重要性について鋭く考えさせらる作品だった。

舞台となった美術館がモロに 聖徳記念絵画館 だったので、あのグランドはその前の野球場か? とか、そういうのも楽しかったけど、とにかくストーリー。違和感を感じた声優の演技すらも気にならないストーリー。キャラとストーリーの両輪がバランス取れてると、作品ってもの凄い勢いで走るんだなぁ。

Posted by Syun Osawa at 00:17