bemod

2006年09月10日

バカのための読書術

小谷野敦/2001年/筑摩書房/新書

バカのための読書術読もうと決めている本のリストが溜まり過ぎた為に、その上手い対策を練りたくて読んだ本。

小谷野さんって凄く毒舌なんだけど嫌味な感じがあまりしないのは僕だけだろうか? この本はバカのために書かれてあることもあって、内容が凄くわかりやすいし僕にはうってつけの本だと思った。

特に共感できるのは、自分の興味のあるところから数珠つなぎに本を読むことを薦めているところ。僕はまさにこのやり方で本を読んでいるし、アニメも映画も見ている。

映画の場合は簡単で、好きな女優で見る。中学生の頃からシャルロット・ゲンズブールが好きで、彼女の映画はマイナー作品であっても必ず見た。数年前には、トム・クルーズ主演の『ザ・エージェント』という映画に出てきたレニー・ゼルウィーガーにハマってしまい、遡って『エンパイア・レコード』や『悪魔のいけにえ』を見ていった。

書籍だったら 戦争と芸術 だったり、トキワ荘関係、創作ハウツー、宗教、ユーゴスラヴィアといった風に気になるキーワードで固め読みする。これが楽しい。

また、同書はバカを基準にしていることもあって、難しいものとか長すぎるものを外して紹介してあり、僕のリストも、この本にしたがって修正した。トルストイの中編とか。

いずれにせよ、著者の価値観が独歩的で、文壇の価値観に寄り添ってます(わかってます)みたいな感じがしないところがよい。2ちゃんの関連スレをのぞいても、この著者が電波であることを指摘しながら、みんなの目がやさしいところも魅力の一つかもしれない。

Posted by Syun Osawa at 01:05