bemod

2007年01月17日

ベルギー王立美術館展

2006年9月12日−12月10日/国立西洋美術館

ベルギー王立美術館展ブリューゲルの《イカロスの墜落》が日本にやって来た。その楽しみだけで国立西洋美術館へ行ったのに、解説書には「父?」と書いてある。父親とは断定できないという事らしい。

そういえば『 ブリューゲル 』(キース・ロバーツ/西村書店)にもそんなことが書かれてあったか。結局ベルギー王立美術館はブリューゲルの絵について父親が描いたと確定した作品は一枚も日本へ渡さなかったわけだ。はぁ。

とはいえ、フランドル絵画の一群が小品ながらもいくつか来ていた。フランドル絵画には日本のキャラクターに通じる観念があって、それが寓意(アレゴリー)なんかも含めて日本人の肌にあう。少なくとも僕の肌にはシックリきていて、キャラクター絵画として見れば、マンガ&アニメ的な絵とも地続きだということも確信した。例えば、小品として出品されていた数多くの風景画は、ジブリのアートボードと言われても不思議ではない感覚があった。

展示会全体としてはまずまず。ルーベンスの作品が数多く見れたのは収穫かな。あとはヤーコブ・ヨルダーンスの絵がどれも表情が誇張されていて魅力的だったことと、ベルギー象徴主義のフェルナン・クノップフの絵が怪しげな空気を漂わせてたことか。

Posted by Syun Osawa at 00:01