2007年08月09日
キリクと魔女 2
監督=ミッシェル・オスロ/2006年/フランス/アニメ
『 キリクと魔女 』の続編。
この手のアニメに続編がつくられるのはちょっと意外だった。人気があったんだろうか? ようするに、フランス版一休さんなんだよな、僕の中で。魔女は登場するけれど、ファンタジー全開ってわけでもない。結局はキリクの理論的なアイデアによって問題を克服していくわけで、そういう目で見ると教育アニメとしても質が高いように感じる。だからジブリなのかも。
続編もまずまず面白かった。
特に今回は旧態依然とした村の中でのキリクと村人との関係がよく表現されていたように思う。村では村長の言うことが絶対である。村人が作った畑が何ものかによって荒らされたとき、村長は魔女の仕業だと言うのだが、キリクは耳を貸さない。そして実証的な方法によって黒ハイエナの仕業であることを突き止めてしまった。
他のエピソードもすべてそのような形で進んでいく。村の中にある迷信のようなものに対して、超能力でもって解決するのではなく、理にかなった方法で問題を解決していくところが新鮮。ちょっと左翼っぽく、そこが高畑勲さんのメガネに適ったとかそういうことを突っ込むつもりはないが、今の日本のクリエイターの中からはつくられにくい作品であることは間違いない。
音楽も前回に引き続いてよかった。「キリクは小さい。キリクは〜」みたいな変な菓子も妙に耳に残る。また続編がつくられるのだろうか? 次やるならTVシリーズだろうな。
画面の演出は前回のほうが好みだった。
Posted by Syun Osawa at 00:52