bemod

2007年11月24日

「世界の歴史」がわかる本

イデア・ビレッジ/2005年/メイツ出版/A5

「世界の歴史」がわかる本イデア・ビレッジって誰よ? みたいな突っ込みはさておき、よーするに副教材的なヴィジュアルブック。「世界の歴史が丸ごとわかる本」とか「図解 世界の歴史」のような本はかなり多く出版されており、この本もその類といえる。対象年齢は小学生から中学生といったところか。

近頃の中学生の教科書はフルカラーになっており、文字は減らされ、図版が多く使用されている。つまり教科書自体が書店で売られているようなビジュアルブック化しているのだ。では、それで本当に歴史がわかるようになるか? といえば、少し疑問である。というのも、理科の教科書についていうならば文字量が多い『 新しい科学の教科書 』の方がビジュアル重視の東京書籍の教科書よりもわかりやすいからだ。

この本もそうだった。文字量はかなり少ない。しかも、テーマごとに歴史事項が軽快にスラーッと並べられている。たとえ文字量が少なくても、そこに物語的な面白さがあれば、それなりに理解度が深まるのかもしれないが、そういう部分もちょいと薄かったので、そのあたりのゆるさが残念だった。写真は使用せず、オリジナルの絵だけを使用しているところにビビッときたんだけどね…。漫画とビジュアルブックの間といった狙いどころは悪くないと思う。

Posted by Syun Osawa at 01:29