bemod

2008年06月30日

教養としての大学受験国語

石原千秋/2000年/筑摩書房/新書

教養としての大学受験国語受験を扱った本をここ最近何冊か読んだ。その中でも今回の本はなかなか読み応えがあった。といっても読んだ本は全部新書なんだけど…。

内容は大学受験の問題を読み解きながら、そこで扱われているテーマ(例えば近代的自我など)について語るというもの。複数の新書の美味しい部分をかいつまんで説明されておりお得感があった。

発行された年がちょっと古いためにインターネット関係のネタは少し弱め。学力低下系のネタも扱われていない。ただ80年代までの論壇の隆盛みたいなのを要約でザックリ知ることができたので、そこが一番良かったかも。

石原千秋さんはこの手の受験を素材にした教養本をたくさん出しており、どれも結構面白い。前に読んだ『 国語教科書の思想 』もいい感じだった。中学受験のヤツ(お受験する人のバイブルらしい)とかも含めて、あと何冊か読む予定。

Posted by Syun Osawa at 23:25