bemod

2008年07月04日

ほんとうの環境問題

養老孟司&池田清彦/2008年/新潮社/四六

ほんとうの環境問題世間一般で語られるエコな話(ソトコト的な話)に胡散臭さを感じている僕みたいな人間にはいい本だったと思う。だって胡散臭いと感じていることが、やはり胡散臭かったからw

ペットボトルのリサイクル率は最近上がっているとはいえ、僕が学生時代に社会見学で行ったリサイクルの工場(正確には分別の工場)は障害者の方が十数人で流れるベルトコンベアから手作業で分けていた。当然リサイクル率は10%をきっていた(最近はかなり上がっているらしい)。

ペットボトルをリサイクルすることはいいとして、世の中にはペットボトルが燃えないゴミだと思っている人がいたりもする。それだけならまだしも、燃えないゴミは本当に燃えないと思っている人もいる。こういう人がエコエコ叫びだすときの怖さというのは確かにある。

以前読んだ『 メディア・バイアス 』ではオーガニック食材ブームの危険性について書かれてあったが、これもエコの話に近いと思う。無農薬・無添加であれば食品が傷む日数は早くなるわけで、そうなると当然食料の廃棄率は増えていく。今の日本の食糧の廃棄率は3割と高いのに、これを更に高めてどこがエコなんだと思ったりもするし、このあたりのことも含めて僕自身もう少しいろいろ勉強しないといけないな。

Posted by Syun Osawa at 23:43