bemod

2008年12月16日

図解雑学 現代思想

小阪修平/2004年/ナツメ社/四六

図解雑学 現代思想「知」の欺瞞 』を読んだのに、現代思想のことを全然知らない。これではあの本の面白さも半減してしまっているに違いないと思い、ちょっとだけ現代思想の本も読んでみることにした。…なんて言ったところで難解な原著など読めるはずもないので、入門書だけでお茶を濁すのが趣味者としては正しい姿だろうと思う。

この本の著者はなんと小阪修平さん。ぶっちゃけ凄く見通しのいい本だった。

ニーチェからはじまり、精神分析学と言語学、実存の哲学と現象学、分析哲学、フランクフルト学派、構造主義、ポストモダン主義へと連なる流れが明快に書かれている。それがどの程度正しいのかはまったくわからない。こんなに簡単に書いてそれが理解できるのなら、そもそも哲学なんて必要ないわけで、実際には雰囲気だけをアナウンスするための導入本としてこの本は機能しているのだろう。この歳になると、導入の障壁は少なければ少ないほどいいからね。

哲学者の使う造語の意味がちょっとだけわかった気がした。

Posted by Syun Osawa at 00:46