bemod

2009年05月16日

理系バカと文系バカ

竹内薫、嵯峨野功一/2009年/PHP研究所/新書

理系バカと文系バカ『 ネット時代の反論術 』に続いて、いかにも「編集者が企画してつくりました感」丸出しの本を読んだ。ようするに、理系とか文系という風に自分を規定しちゃうと視野が狭くなるので、文理融合でいきましょうという内容だ。この点は大いに同意できる。ただ、僕の場合は、理系科目も文系科目もろくにできなかったので、文理融合以前のところで終わってる気もするが…。

著者が竹内氏ということもあって、理系に対する愛情(憎も含む?)がより強く出ている。それはおそらく、東大文�気�ら科学哲学科を卒業した後に、再び物理学科で学士編入しているという経緯とも関係があるのだろう。そして、そういう秀才が辿ってきた人生の中では、本当の意味での理系バカや文系バカに出会ったことだろう。

もしも、そういう経緯を踏まえてこの本が書かれたとしたら、僕は一点だけ気になるところがある。それはこの本の理系バカの定義がダブルスタンダードな点だ。

本では実在する科学者の本当にあったエピソードから語られる理系バカと、世間でイメージされている理系バカが曖昧に組み合わされている。前者は秀才科学者のおかしな行動や言動が元になっているので、それはそれでいいだろう。ただ、後者については「コミュ力があって理科嫌いなのが文系で、引きこもりがちでオタク気質なのが理系」という世間のイメージを拡張させている。しかし引きこもりがちなオタクのイメージというのは理系だけにとどまらないはずだ。別のカテゴリ分けで語られる文脈なのではないか?

Posted by Syun Osawa at 09:07