bemod

2009年06月09日

COSMiC FLOOR ― june party

2009年6月7日/17:00−20:00/WAREHOUSE702

Aira Mitsuki、ニルギリス、□□□、Saori@destinyの合同イベント。今回のイベントでは、ニルギリスがメインのAira Mitsukiを食ってたんじゃないかな?

ニルギリスについてはネットでも見たことがなかったので、完全に初見。いやー熱かったw 2人組かと思ったら3人組でやんのw 登場シーンで『ツァラトゥストラはかく語りき(2001年宇宙の旅の曲)』を使うのなんてボブ・サップかニルギリスかってくらいの感じですよ(本当にそのレベルで何も知らなかったのが功を奏したのかも…)。

この3人組は勢いがあって、強めの電波が出とる。強めってのは「時代は肉食」ってそういう強めね。その上、ビョークの『Hyperballad』とかアンダーワールドの『Born Slippy』を絡めてパフォーマンスされた日には、ああいう空間で盛り上がるなって言っても無理な話でしょ。今回のイベントの中ではあのあたりが僕的には一番上がったし、客の盛り上がり的にも一番だったかもしれない。

ただね…。

ここ重要なんだけど、そりゃ上のような楽曲をマッシュアップ的に流されたらさ、WIREみたいな巨大イベントでも、Maniac Loveあたりでやっていたオタクなイベントでもね、そりゃ盛り上がると思うわけです。間違いなく。でもそこはわりと自重するんじゃないかと思うわけですね。

例えば、古い話ですが2002年のWIRE02にSKETCH SHOWが参加したとき、なぜがゲストで坂本龍一がいるわけです。その場所にw「そのままYMOやん!」と誰もが思ったわけですが、YMOはやらないわけです。

で、唯一やったのが、細野さんが『Rydeen』の有名なリフを一瞬だけ「ティッティッティーッ」とやったわけです。それだけで客は「オオオッ」となるわけですね。もちろんそのまま『Rydeen』やったらもっと盛り上がったと思いますが、そこはやらないわけですよ。それが嗜みってものじゃないかと思う。

というわけで、今回Airaがニルギリスに食われてしまったのは仕方ない。かなりの反則技だと思うから。ただ、個人的にはSaori嬢にも食われてたんじゃないかと思って、そこはちょっと心配だった。

Saori嬢の楽曲はいいんですね。彼女自身と密着しているから強い感じがある。これは 前のインストアイベントで感じた印象 なんかとも繋がっている。彼女の『 ステンレス・スターライト 』は本当に藤山直美も真っ青なくらいの泣き笑いの神曲ですよ。

入場口では目当てのミュージシャンとして「アイラミツキ」と言ったんだけれど、満足度では「ニルギリス > Saori > Aira」の順になってしまった。今回は。

僕がそう感じた一番の理由は、Airaのパフォーマンスがメタなポジションに立ち過ぎて、何が何だかよくわからないからなのねw おっさんには難しいw 普通に『ハイバッシュ』とか『チャイナディスコティカ』とかが好きで、『ロボットハニー』も含めてシンプルな「潔さ」みたいなところが好きだった僕としては、今回のイベントなんかは音楽性(という言葉が適切かどうかはわかりませんが…)をメタ的に追求されすぎていて、単純に乗り切れないわけです。

楽しい瞬間も一杯あるのに、どうにもボケた感じがする。愛される一つの像が明確ではないから、アイドルオタク的にはベクトルの方向を定めにくいんだと思う。Airaのブログ にもこの日のイベントについて、何やら微妙な感じのことが書かれている(鬱ブログじゃないよw)。

まぁ「アイドルオタクはキモいので永遠にお引き取りください」ってことなら「すいません…」とあきらめますがねw それでも、インテリっぽくはすに構えてふむふむって見るのも嫌だし、だからと言って、クラブで遊びまくってる俺が認めてるんだから、音にも言動にもセンス求めますよ的なリア充スタンスも嫌(つか無理wキモヲタだしww)。

結局は「AiraかわいいよAira」的な感じで、ハァハァしながら踊るというのがね、僕は一番楽しい。だから「あそこSquarepusher入ってたね」とか、その手の自意識はどうでもいいわけですよ。流行りの音に振り回される人形的なスタンスよりも、Airaってのがちゃんと強く押し出されてるほうがね、僕は好きだったりするわけですな。少なくともライブではね。

あまりにも書いていることがキモくなってきて、この文章こそ大人の嗜みを忘れている気がするので、そろそろ自重しておこう。ともかく、そんなこんなの楽しいイベントでございました。

Posted by Syun Osawa at 00:44