bemod

2009年12月16日

格闘技デフレ=ロックとは=自主制作アニメ=愛すべき曲

ここ半年ほどボクシングは熱くて、メイウェザー×マルケスに始まり、パッキャオ×コット、内藤×亀田など話題の試合が何本も続いた。パックのKO勝利以外は、僕の期待とは逆の結果になってしまったが、どれも面白い試合だったと思う。格闘技全般を見渡しても、ヒョードル周辺、DREAM、UFCはどこも白熱していい感じだったし、角田氏のご贔屓ジャッジで有名なK-1ですら、バダ・ハリのおかげで面白くなった。

ところが、書店へ行くと、格闘技雑誌のスペースはどんどん『TARZAN』系の雑誌に侵食されてしまって(あと自転車か)、純粋に格闘技を楽しむための領域は縮小する一方だ。ああいう自分メソッド(自分を愛さなきゃ他人も愛せないだろという前提によって駆動されるメソッド)全開のものばかりが増えていくのって、どうなんだろうな…。そーいや、今年は『ボクシング・ワールド』も休刊になって、ボクシング雑誌を見かけること自体少なくなってしまった。うーむ。

パッキャオが比下院選に立候補するらしい

そんな格闘技バブルの崩壊からなかなか立ち直れない日本の状況を尻目に、パッキャオはどんどんと本宮ひろ志的な(男一匹ガキ大将的な)道を突き進んでいる模様。

手に入れたDVDなど

『センコロール 限定版』(アニプレックス)
『アメリカン・カートゥーン RED』(シャフト)
『アメリカン・カートゥーン BLUE』(シャフト)
『ベティ・ブープ DVD-BOX』(宝島社)
『フィリックス DVD-BOX』(宝島社)

宝島社のDVDは多少の後ろめたさを感じつつも、全コンプしようと思っている今日この頃。あと、探していた『アメリカン・カートゥーン』のDVDは下北沢のビレヴァンで発見。まさかここにあるとはね…。

手に入れたCDなど

O.T.T『Blumenkraft』
Coldcut『Sound Mirrors』
Don Caballero『World Class Listening Problem』
Aphex Twin『Classics』
ROVO『NUOU』

O.T.Tばっか聴いてる。

手に入れた本など

京極夏彦『狂骨の夢』(講談社)
京極夏彦『鉄鼠の檻』(講談社)
京極夏彦『絡新婦の理』(講談社)
永沢光雄『AV女優』(文藝春秋)
中薗英助『スパイの世界』(岩波書店)

『風とロック 2009年11月号』に長澤まさみが出ていたので、貰ってきた(その前に貰ったのは矢沢永吉の出ていた号だったか)。その中で、俳優の中川晴樹氏が、「ロック」というお題のコラムで、9.11後のスーパーボウルでのU2のパフォーマンスについて触れていた。あれがロックだと言うわけだ。

たしかに僕も、実際にあのパフォーマンスをリアルタイムで見ていて、全身に鳥肌の立った一人である。ただ、ボノが革ジャンの裏地に縫い付けたアメリカの国旗を、曲の最後に見せたときの会場の盛り上がり方に、僕はほんの少し引っかかっていた。そのときの引っかかりが、その後のU2のLIVE 8などの活動を見ているうちに大きくなり始めていて、今に至っている。長い事U2のファンをやっているが、このモヤモヤはいまだに解消されていない。

でも今、7年ぶりにスーパーボウルでのパフォーマンスを見返してみると、イントロの演出からして神がかってるw 全然色あせていない。つか、これヤバすぎだろw

岩波書店のPR誌『図書 2009年11月号』で中野三敏氏が連載している「和本教室」で、和本の細部の名称について書かれていた。今でも使う名称としては「小口」があるが、今は「天、地、のど、小口」というように、「のど」の反対側の端を「小口」と言うが、江戸時代は四方の切り口を「小口」と言ったそうな。あと「奥付」という制度。これが義務化されたのは、享保の改革の出版条例らしい。明治以降の話ではないところがポイントですな。

GIFアニメ・リターンズ! 神は何度でも蘇る

自主制作アニメスレに張られていて知った。かなり有名な作品らしい。2002年ごろまでのGIFアニメの隆盛の最も高いところにのすさんやコザキさんらがいて、「このあたりがGIFアニメの最高点なんだろう」と思っていたら、まだそこを超えようとする人がいるわけだ。こういう新陳代謝が残っているところに、生命力とうか、クリエイティビティの底力を感じるよね。後付けの批評では絶対に味わえない感覚。

批評といえば…

大澤真幸氏の京大退職騒動を期に、その発端となった方のブログを静かにウォッチしていた。なぜなら、ブログの文章がやたらと良くて、Cotorich にも通じるような「在野にいる中二病で面白い人」感が漂っているので、愛読していたのだ。そこへ、案の定というか、某スレにワラワラと新参の野次馬がやってきて、書き込みまくっておかしなことになってしまった。

例えば、代々木公園で覗きを数十年やっている人がいたとして、そういう人の趣味は褒められたものではないが(僕はまぁいてもいいと思う)。そこへ、何かをきっかけにワーッと人が押し寄せて、みんなしてビデオ回してネットに公開して、個人情報を晒して…とやれば、当然そこにあった生態系は失われるわけだ。このような、破壊を目的とした「荒らし」とは異なるやっかいな存在を、アンドリュー・リー『 ウィキペディア・レボリューション 』では「トロール」と呼んでいた。トロールどもめ…。

500ドルで作った映画だそうだが…

ロケットニュース24 より。いやいやw 普通に無理でしょ。自主制作における制作費は、基本すべて持ち出しなわけで、その部分を制作費として考慮しないのであれば、まぁ…どうとでも言えてしまうわな。

自主制作アニメ「フミコの告白」は凄かった

いやはや熱い。もう各所で話題になりまくりなので、説明の余地も無いだろうから、ちょっとだけ冷静な突込みを…。僕がこれまで見たアニメーター養成所の卒業制作作品でも、同レベルのクオリティの作品をポロポロ見かけた。名前を失念したんだけど、後にカリスマアニメーターになった方の卒制作品も神だったし、このレベルのコンテンツ(つか卒制?)って、探せばかなりありそうな気がするんだけど、どうなんだろうか? 一旦火がつくと、ドーンとアクセスが集中する傾向というのは、もはやウェブの常識なので驚きはしないが、今回、みんなが過剰に食いついたポイントはどこにあったのだろうかね…。

そういえば、「 恋するネズミ 」も熱い。「自主制作アニメ」というくくりで、結構な数の作品がアップされているのね。

FALSHアニメ10年史を思う

JAWACONのサイトってまだあったんだ…。ビックリ。この10年史は2006年までのもので、その後、Youtubeやニコニコ動画、GyaOやYahoo!動画などによる、既存の映像作品の解放によって、自主制作アニメは端的に埋もれてしまった印象がある。批評の一部で新海誠の流れを吉浦氏や宇木氏に接続させてうんぬんするものも見かけるが、自閉的にそこだけに着目しても、自主制作アニメの見取り図にはならないだろう。

昔、アニメとアニメーションとか、アート・アニメーションとアニメーションというような、特権意識を自重できないマニア達による、本当にくだらない呼称争いなんかもあったようだが、もはや、アニメと実写といった区切りでさえ難しいし、そこに物語性を含むかどうかとか、抽象をどこまで許容するかみたいなところを踏まえれば、その極端にあるものはただの映像ということでしかなくなってしまう。その映像さえ、時間性と平面の変化によって規定されているわけで、そこを突破されると、映像という呼称すら危うくなるような展開もあるかもしれない。

商業系のアニメーションは、自らその場所にとどまることで明確にその輪郭を確保しているが、自主制作アニメを商業系アニメーションの同人版としてザックリ括らないのであれば(つまり現代美術のような広がりの中で規定するならば)、そこにあるアニメーションという言葉は、バズワードとしてウェブの大海の中に消えてしまうことだろう。射程は広ければ広いほどいい…なんてことは絶対ないよな。と、最近思うようになってきた。

…何の話やねん、これw

sleepy.abってメジャーデビューしてたんだ

昔よく見ていた LIVE cheers! で彼らのライブの映像を偶然見かけて、ちょっと気になっていたバンドがsleepy.abだ(北海道だったかな?)。その後、LIVE cheers! を見なくなって完全に記憶から消えていたんだけど、「 Melody 」という曲のことは、はっきり憶えていた。いい曲だねい。

レコライドの初PVか?

12月13日、レコライド、Aira、Saoriなどが出演した「EXTRA!!! vol.2」という神イベントがあったのだが、仕事で行けずに凹んでいた。しかも、その日仕事が終わったのが14時で、場所も吉祥寺だったから、本当は行けたと後から気づいて、さらに撃沈w 機転を利かせられなかった自分の低脳さ氏ね! 仕方ないので、「Baseball Murder」のPVを見る。「迷走感っぷりが熱い!」みたいな逆説ね。2ちゃん情報によると新メンバーのギターの子が可愛いらしいw

売春婦だった英科学者、当時をなつかしむ

こういう複雑さをどう受け止めるかってところには、未だに国柄みたいなものが反映されているように思う。上の大澤真幸騒動の一件を例に出すまでもなく。

シー・シェパードの未来型抗議船

カッコよすぎだろw

一澤帆布を従業員7人が提訴

これ、今かなりややこしい状態になっている。詳しくは Wikipedia でw 今言えることは、もしも信三郎氏の意向が通るのであれば、一度袂を分かった一澤信三郎帆布は、一澤帆布に統合されて無くなる可能性がある。そうすると、一澤信三郎帆布のマニア的価値が一気に上がる…ということになるので、次京都に帰るときは、一澤信三郎帆布を買うことにしよう。

Shareノード数、一斉摘発後に大幅減少

Shareって今も使っている人いるのね。一斉摘発→強制罰金(口座差し押さえとか)の流れを収益モデルにして、これを一つのビジネスにすれば、問題は解決に向かっていくと思うのだが…。

マードック氏にグーグルが譲歩

このニュースは2009年後半のかなりデカめの記事。ウェブ2.0の終焉を告げるような話。僕はマードックって好きではないのだが、好きではない彼が正論を言っているように聞こえてしまう状況が2000年代の困難さだったんだなぁと改めて思った。

Posted by Syun Osawa at 01:09