bemod

2010年05月25日

Aira Mitsuki LIQUIDROOMワンマンLiVE

2010年5月5日/18:30−20:20/LIQUIDROOM

昼間に会社の人の引っ越し祝いに行ったりしていたので、このライブに行くかどうか迷ったけど、結局行くことに。とはいえチケットは持っていない。LIQUIDROOMは箱の大きさが微妙なので、当日券があるのかどうか気がかりだったが、何とか入れた(ほぼ満員だったから危なかったw)。

ちゃんとした構成のライブを見たのは、PLASTICのツアー 以来かも。そのときと比べると、今回は少し印象が違っていた。生バンドを入れての人力テクノ風の演出で、Sawagi(僕はこの人たち知らんかった)がサポートとして加わっていた。Sawagiって、Daft Punkの「Robot Rock」のPVそのままな感じなんだが、エレクトロ業界(え?)では、こういうあたりが何周も回って実は凄いカッコいいスタイルってことになってるのかな? たしかに、彼らのインストはカッコよかった。

人力でダンスミュージックをやるっていう手法は古くからあるものの、こういう方向にググッとハンドルを切ったのはなかなか面白いと思う。Saori@destinyのツインキーボードあたりから、こういう傾向が強くなっているのかも。ただし、Airaのドラムはどうなんだろ?w PLASTICのツアー でもやってたし、本人がやりたいのかねぇ。もうちょっとDTM系のツール使うとかさ、元ピンパンのチョッパーKOGA嬢(もしくはSquarepusherとか)みたいにベースやったらかっこよさそうなのにね。あと、個人的にはダンスミュージックをライブでやるってことに対するこだわりみたいなものは、どんどん追求していってくれると嬉しい。

…とかブツブツ言いながらも、バンドが加わったことで一気にライブ感も増したし、かなり盛り上がったことは間違いない。個人的にはインストアとは違うライブが見れたので、それだけでかなり満足だった。ただまぁ、そういう一日の熱狂というのはすぐに過ぎ去るもので、最後にちょっとメタなアイドル話なども書いておきたい(彼女がアイドルであるという前提で)。

今の時代は良い悪いは別として、浮上してきたものに乗っかっていかないといけない。というのも、何が浮上するかというのが非常に確率的なものになっている感じがするからだ。ももクロや東京女子流は完全にAKB48に乗っかってファンとアイドルの間の近さ勝負をしている。ギリギリの距離感でファンに同じCDを何枚も買ってもらう路線にリテラシーがあるとかないとかももはや関係なくなっている。その商売が批判に晒されながらも受け入れられているのであれば乗っかっていこうというのが今っぽい感じがするわけだ。

2chのアイラスレに書かれていたが、1stアルバム『COPY』から「ロボット・ハニー」あたりのPerfume的なるものへの乗っかり方は非常に良かったのだが、その後は路線を外して独自路線を模索し始めた。これはこれで決して悪いわけではないのだが、市場を視野に入れたとき、「取り入れて拡張(embrace and extend)」という方策で乗っかっていくことが最適解とされている昨今の状況を見据えれば、若干コンテクストを外しているような気もする。このコンテクストの外し方(外れ方)が吉とでるか凶とでるか…とか考えると、プロダクションの仕事ってつくづく大変な仕事だと思うよね。

Posted by Syun Osawa at 01:01