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2011年05月17日

病気になりたくない人はこうしなさい!

山田豊文/2009年/アスコム/四六

病気になりたくない人はこうしなさい!僕は朝食に毎日パンを食べていて、そのとき必ずパンにマーガリンを塗っている。そのマーガリンに含まれるトランス脂肪酸を大量に摂取し続けると、ガンになるリスクが高まるらしいことは、随分前から知っていた。ただ、その程度のリスクは無視できるレベルだと思ってほとんど気にしていなかった。毎年受けている定期健診の結果も良好である。

本来ならこの手の本を読む必要はないのかもしれないが、ここ数年ほとんどの食事が外食になったことと、高カロリーの食べ物を食べ過ぎているせいで、食事に対する不安が少しだけ強くなっている。外食をすぐにやめるつもりはないが、自分が食べている食事の中のリスクを把握しておきたい。そんな風に思ってこの本を読んでみることにした。

かなりアジっぽい文章の連続で、読み始めるとすぐに「こりゃやべぇ!」という気持ちになる。僕の場合は、松永和紀の『 メディア・バイアス ― あやしい健康情報とニセ科学 』を先に読んでいるので、この手のアジを額面どおりには受け取らなくなっているものの、それでも著者のアドバイスを実践しようという気持ちになった(ひとまず、油を新しいオリーブオイルに変更w)。そういう意味では、この本は不安に対して一定の処方箋を与えくれるのだろう。

ただ、この手の話は原発の放射線の話とも同じで、何が安全で何が危険なのかがよくわからないことからくる不安である。怖がるのは大事だが、怖がりすぎて判断がつかなくなるのは問題なのだ。著者は安部司『食品の裏側 ― みんな大好きな食品添加物』の内容がよく取り上げられていたが、松永和紀氏は同書を批判的に取り上げており、そういう意味でも「食品添加物=悪」というイメージを単純に思い描くだけではいけないのだろう。

Posted by Syun Osawa at 00:22