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2011年05月30日

アメリカン・スクール・トリップ

監督:デイヴィッド・ミッキー・エヴァンス/2003年/アメリカ

アメリカン・スクール・トリップ童貞の高校生3人組が、童貞の童貞による童貞のためのポルノを作るために奔走する青春エロバカコメディ映画。ポルノ女優を登場させるという点では、前回見た『 ガールズ・ネクスト・ドア 』と似ている。

ただ、『 ガールズ・ネクスト・ドア 』はラブストーリーを主軸にしていたのに対し、本作は童貞喪失を主軸にしているため、ストーリーがポルノ一辺倒で、練られていない印象を受けた。日本でギャグ作品をつくるとこちらの方向に流れがちだが、ストーリーへ観客をグッと引き込むには、ただ童貞喪失をセックスへの欲望として描くだけでなく、ベタな愛についても描くことが必要なんだと思う。

その一方で、童貞感(そんなものがあるかは知らないが)を共有する友達同士の友情については、少しだけ踏み込んで描かれていた。グループの中に一人イケメンがいて、そいつだけは恋人ができて上手くいく。これにより、3人でポルノ映画を撮ることがおざなりになり、恋人をとるか、友人をとるかといった展開をみせる。

この展開自体はよかったのだが、友情の描き方が単調だった。さらに、説明的な台詞が多く、この手の作品に必要なピンチの演出も弱い。B級グルメにここまでマジめなダメ出しするのもどうかと思うが、素材が悪くないだけに、もうちょっと上手く料理して欲しかったなと思った次第。最後のオチだけは悪くない。

Posted by Syun Osawa at 20:44