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2014年11月10日

バーン・ジョーンズ展

2012年8月19日/10:00−17:00/三菱一号館美術館

バーン・ジョーンズ展

最終日に参戦。初めて訪れた三菱一号館美術館は東京駅近くのビル群の中にあった。19世紀後半のイギリスで流行したクイーン・アン様式で建てられた外観も美しかったが、それ以上に中庭が美しく、外部の高層ビルや喧騒とのギャップがとてもいいコントラストとなっていた。東京駅近くでデートするなら、ここでコーヒーを飲むのがオシャレなのかもね。

そんな三菱一号館美術館で開催されていたのが、ラファエル前派の代表的な画家・エドワード・バーン=ジョーンズの展覧会だ。川村錠一郎『 世紀末美術の楽しみ方 』を読んで以来、象徴派やラファエル前派あたりの絵画に興味を持つようになった。

これらの絵画は、抽象画へと向かう19世紀末の絵画の流行に反するかのように、架空の世界が細密な描写で劇的に描かれた。そのため絵画技法に対するこだわりがない僕のような素人にも十分に楽しめるのだ。

手塚治虫などが作り上げたキャラクター漫画と1950年代に辰巳ヨシヒロが提唱したストーリー重視の「劇画」とが溶け合ってできた今のマンガ界に倣って、バーン・ジョーンズの絵画と日本の現代美術が強引に接続されていれば、もしかしたらリアリズムを重視したキャラクター絵画という世界が立ち上がっていてもおかしくなかったなと…そんな妄想が勝手に膨らんでしまった。

Posted by Syun Osawa at 01:35