2007年01月17日
マンガでわかる 微分・積分
原作:小島寛之/作画:十神真/2005年/オーム社/B5変型
『 算数の発想 』の小島寛之さんが原作をつとめた教育マンガ。オーム社の「マンガでわかる」シリーズは好評なのか点数が多い。本屋でペラペラと立ち読んでみたところ、この本が一番「教育マンガ」としての志が高かったように思ったので読んでみることにした。
最近、教育マンガとか『 ねこでもわかる数学 』のような本を読み始めているのは、理科や数学といったものとマンガ的なものを重ね合わせる面白さに興味があるからだ。大人向けのものとしては柳田理科雄さんの本やト学会のものなどエンターテイメントしているものはいくつか見られるが、もう少し教材寄りのものになるととたんにエンターテイメントとしては楽しめる作品に出会うことが難しくなる。
何故か?
本を読む目的が違うから(当たり前の話か…)。この本は教育マンガの中では孤軍奮闘、頑張っている。ただし、微分・積分を知らない人がこのマンガを読んだだけで理解できるという人はそう多くないだろう。そして、もしこのマンガを読んだだけで微積が理解できるのなら、おそらくどの数学の教科書を読んでも理解できてしまうに違いない。なぜなら微積の解説書としては教科書の方がより丁寧に書かれているからだ。
そんなわかりきった結論があっても、副教材としての教育マンガやそれに類するものに惹かれるのは、そこに未開の大地が広がっているかもしれないというかすかな期待感があるからだ。それは石ノ森章太郎『マンガ日本経済入門』や『マンガ日本の歴史』だったり、青木雄二『ナニワ金融道』などを見据えてのことでもある。
それでも数学は難しいかな。数学は「知識詰め込み系」ではないので、理系科目なら理科の方が向いているのかもしれない。そのあたりは和田秀樹『数学は暗記だ!』(ブックマン社)を読んでから考えよう。
Posted by Syun Osawa at 21:43