bemod

2009年10月22日

ストレンヂア 無皇刃譚

監督:安藤真裕/2007年/日本/アニメ

ストレンヂア 無皇刃譚ヤバいw こんなに熱い映画だったんだw

何がヤバいって、とにかくアクションがヤバい。この映画はそれに尽きている。『 カウボーイ・ビバップ 〜天国の扉〜 』のアクションシーンも見ているだけで鼻血が出るくらい凄かったが、この作品はそれ以上のアクションシーンが全編にわたって展開されているのだ。以前、ボンズのアニメーター情報が流出した騒動では、制作サイドから散々な書かれようだった本作が、正直な話、僕が近年観たアニメの中では最高峰のアクション作品だったと思う。

対戦型アクションゲームのようなバトルの演出は今回も冴え渡っていて、名無しと明国の武装集団たちとの戦い、虎杖将藍と羅狼の戦いなどはどれも熱かった。しかも、バトルフィールドからして狭い荒寺(屋内)の中だったり、橋の上だったり、螺旋階段だったりと、かなり趣向が凝らされている。また、3Dの背景を巧みに組み合わせながら、かなり大胆なスクロールと複雑なカメラワークでアクションシーンを盛り上げていた。どんな修行を積めばあんな凄い絵コンテが切れるんだw

特に僕が秀逸だと思ったのは、重要なキャラクター達の死に方が、これまでのチャンバラ劇とは大きく異なっていたことだ。死ぬ直前で長々と台詞が交換されるというような古めかしい演出は一切ない。主役も端役が等価にバタバタと死んでいくのだ。虎杖将藍や戌重郎太などが死ぬ瞬間も驚くほどあっけない(しかもエグいw)し、あっけないがゆえに、その死の残酷さが鮮明に描き出されているのである。

というわけで、アニメーターのモチベーションにただただ圧倒された作品だった。僕的には、もはやストーリーとかどうでもいいんだけど、個人的には、仔太郎は実は女だったという『 アリオン 』的な展開が加わってくれたら、色恋部分でももうちょっと楽しめたかも。そう思うくらいこの映画には女っ気がないのよw あと、バトルが対戦型ゲーム的過ぎたこともあって、ノワール作品と言うほどには人物の掘り下げもないので、ストーリーを楽しみたい人には少し物足りなく感じられるかもしれない。

とにかく今回は、アクション映画万歳!ってことで。

Posted by Syun Osawa at 00:16