bemod

2009年12月30日

E-TRiPPER 4

2009年12月21日/渋谷 DUO -Music Exchange

E-TRiPPER 4何だろう、この甘い感じ。

ナイナイ矢部が、EXILEのボーカルの一人が歌い始めると「わー甘い〜」と言い、もう一人が歌い始めると「こっちも甘いんかーい」と突っ込むというあのネタ。まさにそんな甘い感じのイベントだった。

特にラストに登場したQ;indiviのRin Oikawa嬢なんて、ほとんどクリスマスソングだしw 誰得?っていうねw まぁ、損してるの僕だけだったかもしれないけど、それはともかく、辛めな人たちもいたので、忘却録のために成分表示してみた。

こんな感じ↓

【図】E-TRiPPER 4の成分表示

個人的に熱かったのは、今回のお目当てだったレコライド(しかし入り口でレコライドって言うのを忘れるっていう…)と、初見にも関わらず強い印象を受けたLIPS IN LUSH(通称LIL)。どっちも今回のイベントではやや辛めで、それぞれ辛さのベクトルが違う感じ。

レコライドは、CutiePaiの前座 で見たときと変わらずのはっちゃけぶり。ギターが新たに加わって、かなりバンドっぽくなってた。「白鳥のプリズム」はかなりギターの音がでかくて、原曲と比べて超違和感だったのだが、あれでよかったんだろうか…。それ以外は神。ニューウェーブ歌謡曲。

LILは英語詞で、洋楽のポップチャートを賑わせているような感じの曲が逆に新鮮。「 MOSHI MOSHI RADIO 」なんて一歩間違えたら超歌謡曲で、僕はむしろこの感じが好きだな(結局、歌謡曲が好きなだけ)。ともかく熱かった。

Sweet Vacationは インストアライブ 以来2度目。日本語も上手いし、可愛いしで、まぁ…強いわな。会場的には一番人気だったのかも。そのほか、JacaPopとRin Oikawaも初見。この3組はいずれも甘い感じで、素敵オーラが出まくっていた。今回の五組は似たようなところを走っているようで、ちゃんとそれぞれの個性を追求してる。だから、それぞれのバンド、ないしコンビが粒立っていて、なかなかお得感のあるイベントだった。

ところで、彼らをつなぐバズワードとして、世間では「エレクトロ」なんていう言葉が用いられているが、彼らの曲を完全に「エレクトロ」としてしまうと、本来使われてきた言葉の意味がかなりぼやけてしまうんではないか? そんなことが、いろいろなところで言われている。僕も同感。Wikipedia を見ると、昔のエレクトロの解説は簡潔になされているものの、今流通している曲に「エレクトロ」とつけられていることについては、「テクノポップとしばしば混同される。」と書かれているだけで、こちらも何だか曖昧だ。

詳しくは知らないが、90年代にDMXクルーを聴いたり(第二次エレクトロブーム?)、00年代の初めにLadytronを聴いたり(エレクトロクラッシュ?)していたので、エレクトロはそういう流れの中にあるのかと思っていた。でもどうやら違うようだ。capsuleのブレイクで、文脈とは関係なく、みんなが勝手にそれを「エレクトロ」と言っているようである。だったら、何で端的に「フレンチ・エレクトロ」と言わなかったんだろうなぁ。そういや、「フィルターハウス」って言葉はどこへいったんだ? と思ったら、こちらは素晴らしいエントリを上げておられる方がいた。

第一回フィルターハウス再考会
第二回フィルターハウス再考会
第三回フィルターハウス再考会

話があさっての方向へ飛ぶが、僕はブレイクダンスが好きで、Youtubeの動画をよく見ている。そこで使用されている楽曲として、しばしば本来の意味でのエレクトロな曲が使われる。こうした曲はもはや「エレクトロ」とは呼ばれず、ざっくりオールドスクールな曲ということで取り込まれてしまうのかもしれない。これも時代の流れかな。

Posted by Syun Osawa at 01:18