bemod

2010年10月03日

ニューズウィーク日本版 経済超入門

池田信夫、池上彰 他/2010年/阪急コミュニケーションズ/A5

ニューズウィーク日本版 経済超入門民主党政権になってどんどん円高が進行し、株価も低迷。これに伴って、僕がオンライン証券に入れている金も目減りし始めてきて(といってもマイナスになっているわけでもないが)、経済のこととかに対して「もう少し知識をつけとかなきゃなぁ…」と思った今日この頃。投資関連の本ではなく、竹内薫『 バカヤロー経済学 』のような経済学関連の本だったり、飯田泰之『 考える技術としての統計学 』のような統計学関連の本を読んで、少しずつ知識を蓄えようとしている。

ただ、なかなかチンパン脳の僕には敷居が高く、それらの本を読んでも現代の経済の流れは見えてきそうにない。より専門的的な知識を身につけていくには相当時間がかかりそうだし、でも資産を投資信託に入れたりする作業というのはタイミング勝負で、今のような経済が低迷しているときこそ投資のタイミングだという理解(今のところ)を持っている。だから、手っ取り早く今の状況を素人なりに把握しておきたいわけだ。

この本はそんな盲目の僕に、現在の経済のトレンドやら、話題になっているキーワード、超基本的な経済の知識などをサクッと教えてくれた。ニコニコ生放送で流行っているバズワードの中に「○○は信用できる」という言葉があって、その言葉がまったくもってピッタリ当てはまる池田信夫先生なども寄稿しているから、これは信用していいだろう(え?)。

いや、まぁ…超入門と書かれているわけだから、内容的にそれほどエキセントリックな事は書いてないはず。問題はこういう状況でどう動くかってところが大事なわけだ。僕の場合はというと、急速な円高が進行して、80円が割れるなんていい加減な予想がつぶやかれている状況下で、オンライン証券でストックされていた余剰のお金をすべて段階的にMMFでドル買いに走っていた。投じれば投じるほど目減りするドルw しかし、先日の日銀の介入で状況は一変。アッサリとプラスに転じた(しかし、今はまた円高で元通りに)。

でもここで、「俺…なかなかやるじゃないか」なんて思ってはいけない。結局こういうのは勘みたいなもので、一生懸命読んでいる今回のような本とはあまり関係ない気がするからだ。以前、投資関連の本を読みまくっていたときにも、結局こういう市場の動きというのは半丁博打と大差ないと書かれていたことを思い出した。

経済っていうものは後付でどれだけ理論化されたとしても、その眼前に広がる未知の世界に対しては誰もが無力だということなのだ。そこをある程度の制度を持って予測するのが統計学だとしても、その統計学の知識が投資家の間で共有化されている以上、結局その統計の知識を踏まえた上で人は行動することになり、結果的にまた眼前の世界はぼやけてしまう。そういう霧がかかったような視界の中でどうハンドルをさばくのか、つまりどのような投資をするかってことが次に重要になってくるわけで、ここにギャンブル性が潜んでいる。ぶっちゃけ、この楽しさがあるからこそ経済を勉強しようというモチベーションも沸いてくるのだ。

Posted by Syun Osawa at 02:29