bemod

2012年07月18日

モーニング娘。コンサートツアー2012春 〜 ウルトラスマート 〜

2012年2月19日/15:00−17:00/オリンパスホール八王子

正月に ハロコン があって、その後に新曲「ピョコピョコ ウルトラ」の リリースイベント があり、慌しいままスタートしたモーニング娘。の春のコンサート。10期にとっては初のツアーだし、メンバーのほとんどがデビューして1年程度という状況だったのであまり期待していなかった。

もともと6期の3人が好きだったものの、7期以降の流れは静観していて、9・10期で再び娘。熱が高まった。そういう経緯もあって、パフォーマンス自体にそれほど重きを置いて見ていたわけでもない。たんに6期と9期と10期が見たかっただけである(ここ重要)。そんなぬるいおっさんヲタから見ても、ライブのテンションの高さと完成度は凄まじいものだった。

完成度については、映像や照明などを含めたライブの演出面で他のアイドルとは比べ物にならないくらいの膨大な実績があるから当然といえば当然なのかもしれない。歌に関してもメインパートはガキさん、れいなの二人(あとさゆもか)が引っ張っていて、こちらのクオリティが高いのも当然だろう。

ただ、そういうアドバンテージの部分を差し引いても、レベルの高いライブだったように思ったのだ。鞘師は別格として、モーニング娘。に加入する前の9・10期メンバーが他のアイドルと比べて優れていたとは思えない。彼女達は娘。というF1で言えばフェラーリクラスのチームにいきなり配属されたことで、否が応でもレベルを上げざるを得ない状況に追い込まれたのだろう。これは本人達にとって大変幸福なことだと思う。

もっとも、ステージ上でのパフォーマンスがアイドル活動のすべてではないし、今の時代はそれ以外のスキル(テレビ番組でのトーク力や握手会での対応など)のほうが重要なのかもしれない。それでもモーニング娘。のライブには、パフォーマンスを純粋に楽しみに来ている客と、その客にこたえるレベルのパフォーマンスを提供するアイドル、という非常に分かりやすい関係性がある。

そして、ここでいう「パフォーマンス」というのは、モーニング娘。がアサヤン時代から少しずつ築き上げてきたクローズドなファンコミュニティの中で通じる歌と踊りのクオリティのことを指す。これはたんにダンスが上手いとか、歌が上手いというような話ではない。

…なんていうパフォーマンス至上主義的な自意識が再び蘇ってきてはやっかいなので、このあたりで考えるのをやめておこう。ともかく、パフォーマンスの価値というのは、それを評価するコミュニティに依存しており、そのコミュニティについて考えることが結果的にパフォーマンスの価値を考えることになるというようなことを思ったり、思わなかったり。最近はずっとコミュニティについて考えているので、いつもこういうあたりにオチがついてしまう。ともかくライブの楽しさを十二分に味わった。

モーニング娘。のライブ参戦は次はガキさん卒コンの日本武道館かな。

Posted by Syun Osawa at 00:20